4 水産物の輸入の確保と輸出戦略の積極的な展開

(1)水産物の輸入の確保

 水産資源の適切な保存・管理及び我が国水産業の健全な発展を図る観点から、水産物の輸入割当制度を含む輸入に関する措置の適切な運用を図りました。

 水産物流通のグローバル化が国内主要水産物の需給・価格形成に与える影響や他国の貿易措置と水産業との関連に関する調査・分析を行うとともに、関係者に情報を提供しました。

(2)水産物の輸出戦略の積極的な展開

 海外における市場動向等の情報収集を行うとともに、我が国の高品質な水産物の販路創出・拡大や輸出ニーズに対応した商品開発を促進したほか、HACCP(危害分析重要管理点)手法の導入を始めとする衛生管理体制の強化や輸出先国・地域が求める輸出証明書を発行する体制の整備や養殖魚及びEU向け水産物の輸出実行プランの策定に取り組みました。

 また、輸出先国・地域に対し、検疫や通関等に際し輸出の阻害要因となっている事項について必要な改善を要請・折衝し、EPA交渉等の場において輸出拡大が期待される品目の市場アクセスの改善を求めていくとともに、輸出促進にとって重要なブランド力の確保のため、商標等に関する権利侵害防止等のための知的財産の保護を働きかけ、我が国の事業者が積極的に輸出に取り組める環境を整備しました。