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漁港漁場漁村のメールマガジン  2006/5/9 VOL.009

目次

1.私からの本音トーク
水産庁漁港漁場整備部防災漁村課

課長補佐(総括・総務班担当)平澤 博

2.サンゴ増養殖技術の開発について

3.漁港漁場関係事業担当者会議(検査部門・災害部門)の開催

4.景観形成に資する伝統的な石積み施設調査を終えて

5.ちょっといい話

「話題の人」コーナー

イギリス出張の話~欧州漁港見聞録其の壱~

 

1.私からの本音トーク

水産庁漁港漁場整備部防災漁村課

課長補佐(総括・総務班担当)平澤 博

 

皆さん、こんにちは。防災漁村課総括・総務班長の平澤です。昨年6月に計画課総務班長から異動して参りました。

防災漁村課は、平成13年1月省庁再編により誕生しましたが、 公共事業(海岸、災害復旧、及び水産基盤整備事業のうち漁村関係)と、非公共事業(沿構、漁村活性化及び都市漁村交流等)を所掌している、 庁中でもユニークな存在感のある課の一つだと思います。

私は以前、助成班係長(昭和53~55年頃)、施設管理指導官(平成6~8年頃) として沿構事業に携わったことがあるので、今昔を述べてみたいと思います。

沿構事業は、昭和37年に創設されましたが、私が最初に配属された時は、第2次沿構(昭和46年~)から新沿構(昭和54年~)に切り替わる時(正確には並行実施)で、第2次オイルショックや米国・カナダ・ロシア等が200海里経済水域を導入した時期と重なり、 我が国の沿岸漁業者の対策が要請されている時でもありました。

第2次沿構は、事業実施地域を全国108地域指定し(琵琶湖・霞ヶ浦を含む)、地域ごとに、当初4年間と1年間の調査期間を挟んで後期3年間の計8年間で順次実施していく方式をとっており、いわゆる「スダレ事業」と呼ばれておりました。

これに対し新沿構は、事業実施地域が主として市町村単位の「地域沿構」と、 県一円の「広域沿構」との二本柱となり、事業採択等がより地域の要望・実情等に即して実施可能となる一方、事業効果の早期発現が可能となりました。

2度目の沿構担当となった施設管理指導官時は、会計検査院折衝等が主たる業務の一つでしたが、某県の沿構施設が構造計算の強度不足等から設置翌年に不具合を生じ、一年間、会計検査院調査官とお付き合いしたことと、平成7年1月の阪神淡路大震災対応で国会待機等に明け暮れした日々が印象に残っております。

沿構事業は、これまで時代の要請等に即して事業名・内容等を変えて実施されて来ましたが、平成16年度からは他の非公共ハード事業とともに強い水産業づくり補助金に統合され、平成17年度には三位一体改革により交付金化されたことにより、 都道府県の創意工夫、裁量等が大幅に拡大実施可能な仕組みに変更されております。

かつて、沿構事業に携わったものの一人として、今後とも各県担当者と共に知恵を出し合い、本事業が漁業者に喜ばれる、水産業の振興に資する事業として貢献できることを願っております。

 

2.サンゴ増養殖技術の開発について

サンゴは、多種多様な海洋生物の生息・生産の場となっていることから重要な海洋生物ですが、近年、白化現象や食害等によるサンゴ礁の減少が問題となっています。

そこで、水産庁では、平成18年度から「生育環境の厳しい条件下における増養殖技術開発調査事業」を創設し、サンゴの増養殖技術の開発を行うこととしました。

調査フィールドとしては、孤立性が高く他からの種苗供給が少ないという厳しい条件を有し、水産・海洋資源の利活用を行う上で重要な『沖ノ鳥島』を対象として行います。 また、開発した技術は、広く沖縄周辺等、日本の熱帯海域にも適用されることとなります。

詳しくは、こちらへ

★水産庁プレスリリース

「平成18年度第1回サンゴ増養殖技術検討委員会の結果について」(PDF:69KB)

 

3.漁港漁場関係事業担当者会議(検査部門・災害部門)の開催

去る4月27日農林水産省7階講堂で、第5回漁港漁場関係事業担当者会議が160名余の参加の下開催されました。この会議は、水産基盤整備事業や災害復旧事業の円滑な推進のため、検査部門と 災害部門の2部構成で例年開催されているものです。

本年は、各都道府県の担当者に加えて、漁港数が30以上の市町村にも声をかけ、宮城県石巻市、新潟県佐渡市、長崎県対馬市に初参加頂きました。 また、災害部門では昨年の福岡県西方沖地震で被害の大きかった福岡市と北九州市にも参加頂きました。

水産庁では、市町村合併が進む中で、所在する漁港の数が相当数に昇る市町村が増えていることから、施策等の説明を直接聴取されるとともに、意見交換する機会を設けることが双方にとって有益ではないかと考えており、今後も水産庁が主催する予算説明等の全国会議に、漁港数の多い市町村に声をかけさせて頂く予定です。

会議では、検査部門において、今年次の会計実地検査や水産基盤整備事業実施上の留意点等について説明しました。会計検査では漁港と海岸の環境整備事業が 重点的に取り上げられ、計画どおりの利用状況になっているか、維持管理は適切になされているか、などの視点で検査されています。 担当者の方々におかれましては、環境施設の利用や維持管理の状況を今一度点検願います。

災害部門では、災害復旧事業の概要、事務の流れ、事業の採択基準、過年発生災害の再調査、設計変更・合併施行工事などについて、基本的事項や注意点などの説明を行いました。出席者には判り易くまとめた資料を配布しましたので、会議に出席されなかった関係者におかれましても、資料をご覧頂くようお願いします。

また、本会議では、災害に関連して、「災害に強い漁業地域づくりのためのガイドライン」及び「災害に強い漁業地域づくり事業」についても、説明及びPRが行われました。

 

4.景観形成に資する伝統的な石積み施設調査を終えて

石は古くより漁港・港湾・河川・道路・橋など、土木構造物に用いられてきました。 今日でも景観を形成する下地として再び評価されております。 しかしながら、石積み技術については、素材の産地や技術を有する職人等が全国各地に散在し、一元的な情報源が不足しています。

このような背景から、昨年度、水産庁では、漁港・漁村・漁港海岸を対象に、我が国古来の技術である石積み技術に焦点をあて、石積み施設の石材・技術・職人等に係る現況の把握、収集した情報の分析・評価、経済性に係る課題の検討等を調査しました。

調査の結果、漁港では防波堤・護岸・導流提等179、漁村では石垣・石畳等11、海岸では防潮堤・突堤等35の合計225施設の、 1)施工時期、2)石の種類・積み方、 3)破損・補修状況等を把握できました。また、課題としては、石積み構造に関する力学的な解明や、施設の健全度等を調査していく必要があることも分かりました。

今回、水産庁が行った調査結果報告書は、5月中に沿海の40都道府県に配布させていただきます。今後の社会資本整備における石積み技術の活用方策等を検討される際に活用頂ければ幸いに存じます。

 

5.ちょっといい話

「話題の人」コーナー

今月の話題の人は、離島という厳しい条件の中で共生・対流に取り組んでおられる島根県海士(あま)町の大江地産地商課長です。 地域から情報を積極的に発信し、たくさんの人が訪れる島づくりを進めています。

海士町では、島まるごとをブランド化しようという究極のふるさと振興を実践すべく、島で生まれ育つ特産品を首都圏をターゲットにして販路開拓を進めています。こうした活動の中で様々な出会いも生まれ、都市漁村交流の動きも始まっています。

昨年の新宿日本語学校との交流では、「サマースクールイン海士」を開催し、7月にはフランス人7名が、8月にはタイ人8名と韓 国人1名が日本語を学びながら、隠岐の自然、歴史、伝統、文化などに触れ、町民との交流を行いました。

また、東京都国立市や、同地にキャンパスのある一橋大学の学生との交流も行われており、一橋大学留学生20人(12カ国)が海士での産業体験を行い、 牛の世話や塩づくり、イカ釣りやかなぎ漁など、離島ならではの生活を体感しました。

この他にも、仕事や就学をせずに職業訓練も受けない「ニート」 と呼ばれる若者に働く意欲を持ってもうらおうと、「若者体験塾」と呼ばれる就業体験プログラムを実施し、堆肥づくりや定置網漁などを体験してもらいました。

このような交流事業を実施することにより、島の住民の側でも、自分の分からなかった島の良さを発見・再認識すると共に、地域の文化を大切にすることができるようになり、 農山漁村の存在する意義を改めて理解し合いました。今年度もさらなる交流を展開しながら、自立に向けた挑戦を続けたいと思います。

 

イギリス出張の話~欧州漁港見聞録其の壱~

去る3月20日から25日の日程で、イギリスの漁港漁村の事情について調査を行ってきました。メンバーは、整備課山本班長、漁港漁場漁村技術研究所伊藤部長(現防災漁村課)、そして、私防災漁村課の相原の3名です。

イギリスの港では、民間活力の導入が進んでいて、管理運営の考え方が日本とは異なっています。また、PFIなど民間による管理のシステムが公共施設にいち早く取り入れられ、効率的な運営により、財政上も効果を上げています。今回の調査では、 次期漁港漁場整備長期計画の策定に向けて、このような新たな仕組みなどの実態を研究することとしました。

外国の官庁や現場で話を伺うことができた貴重な機会でしたので、 今回から連載でその報告をします。全ては書けませんが、皆さんにも、日本との違いやイギリスの雰囲気など、その一端を感じていただければと思います。

イギリスには680程の港があり、そのうちの約200港が漁港とされています。港の管理は色々で、大きく分けて、民間、トラスト(付託を受けた任意組織)、地方自治体、その他公共体、によって管理されています。

また、その内容も、港の業務全般だったり、水先案内などの機能に限定されるものなど様々です。これは、世界に先んじてきた産業の発展やその後の衰退、港ごとに異なる法制度、サッチャー政権下の民営化などの歴史的な背景が理由とのことです。

イギリスの漁港には、漁港区域や種別はありません。基本的に管理者が区域内の権限をもつ日本と異なって、管理者が関与する範囲は統一的には定められていません。 何百年という長い歴史の過程で、港々に独自の法律があり、議会や関係者との調整の中で発展が遂げられてきたようです (現在では必ずしも個別法はなくてもよいことになっています)。

イギリスでも、EU全体の取り決めにより、漁獲量の制限や漁船の削減などで漁業は厳しい状況にあるようです。将来的には、沿岸漁業は強く、沖合漁業は弱い傾向にあります。 ただし、魚に対する需要は高いので、漁業全体としては明るいものと判断しているとのこと。

また、漁港としての機能が不要になったり、レクリェーション需要の増大に伴い、プレジャーボートなど他の目的にシフトする場合が見られるのは、参考になるかもしれません。

今回の内容は、ロンドンにあるDEFRA(環境・食料・地方省。 農水省と環境省を合わせたような組織)とDFT(交通省。日本の旧運輸省に当たる)を訪問した時のものですが、オフィスが非常にきれいだったこと、また、ティータイムのある国柄らしく、紅茶やコーヒー、ジュースなど豊富な飲み物が用意されていただけでなく、必ずクッキーが添えられていたことが印象的でした。 

 

編集後記

ディープインパクトの圧勝で終わった競馬の天皇賞。この馬のけた外れの強さには驚くばかりです。今後は海外遠征とのことですが、海外に目を向けた取組はスポーツの世界だけではないようです。

日本の安全で安心な高品質の農水産物を積極的に売り込み、順調に輸出を伸ばしている地域があります。外国の消費者に認められる生産者の努力には敬意を表するところです。

一方では、国内の市場が伸び悩んでいることの裏返しとも言えます。 「こんなにいいものが身近にある」ということを、国内の消費者にも理解し購入していただけるよい方法はないものかと、 ふと考えさせられた連休でした

連絡先

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★発行:水産庁漁港漁場整備部防災漁村課
(〒100-8907    東京都千代田区霞が関1丁目2番1号)
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