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漁港漁場漁村のメールマガジン  2007/9/11 VOL.024

目次

1.私からの本音トーク
水産庁整備課上席水産土木専門官 岡 貞行
2.日本最南端での船上生活
元水産土木建設技術センター 三上部長
3.平成20年度予算の概算要求について
(1)水産基盤整備事業
(2)漁港海岸事業
(3)災害復旧事業
4.漁業地域防災協議会の活動報告(その2)
(防災計画官)
5.漁港漁場整備法施行令の改正について

6.新潟中越沖地震、台風第4号の漁港施設等の被害の対応状況

 

1.私からの本音トーク

水産庁整備課上席水産土木専門官 岡 貞行 

読者の皆さんこんにちは。私は、この4月から上席水産土木専門官を務めています。

主な担当業務は、成功認定をはじめとする漁港漁場整備関係事業の検査、会計検査対応、漁港漁場整備部関係の組織や土木系職員の人事に加え、今年からスタートした国直轄によるフロンティア漁場整備事業の実施に向けた業務を総括しています。

今回は、この直轄フロンティア漁場整備事業に関する業務の内幕をお話ししたいと思います。

最近、整備課にお越しになられた方は、課を分断するような書庫の配置に少し驚かれたのではないでしょうか。ドア入り口すぐ右側には部外者が入られないように仕切られてあります。実は、その向こう側が我々直轄業務担当の執務室となっています。

そもそもこの時代に直轄事業が創設されたこと自体画期的ではないかと思うのですが、これを具体的に事業化して行く作業も大変です。

まず、国が自ら漁場整備を行うという新しい制度を創設するためには、法律の改正や制令の策定が必要です。これについては、漁港漁場整備法改正準備室(いわゆるタコ部屋)の担当者のおかげで、漁港漁場整備法の改正が5月に、また政令の制定が8月に無事終了しました。担当者におかれ
ては、ご苦労に敬意を表したいと思います。

一方、整備課の直轄担当チームでは、この制度の創設を受け、事業の具体化に向けた作業を行っています。ただ、水産庁が自ら公共事業を行うのは初めてのことから、現場での漁業者との意見調整や特定事業計画の策定、発注・入札方式の制定、事業実施に向けた調査や工事仕様書の作成等発注準備、工事が開始された場合の現場での施工管理・監督等、対応すべき課題が山積しており、「ほんまにできんのか」と悩む日も多くありま
す。

しかし、これら課題に対して直轄担当チームのメンバーが一丸となって対処してくれています。ちなみにメンバーは、部屋の奥窓側から、山本・上野・山川・國枝・赤井・中村・柳瀬・佐々木・阿部・永井・粕谷の他、既に移動しましたが浜崎・安田(全て敬称略)の強者達です。

彼らのひるまぬ熱意と行動力により、地元での関係漁業者への理解の取り付け、特定事業計画の策定、発注・入札要領の策定、調査事業の発注準備等、作業は着実に前進しています。

我が国周辺水域の資源状況が依然厳しい中、如何に資源を回復し漁獲の増に結びつけるかが重要な課題です。

各地方公共団体におかれても、公共事業への逆風や財政事情等厳しい状況にあると思いますが、魚がたくさん獲れるよう意思疎通を図りながら頑張っていきたいと思います。

我々漁港漁場整備部にできることがあれば、何なりとお気軽にご相談ください。今後ともよろしくお願いいたします。

   

2.日本最南端での船上生活

昨年の5月と今年の4~5月の2回にわたり日本の最南端沖ノ鳥島に行く機会を得た。

沖ノ鳥島は住所上は東京都小笠原村に所属するが、東京からは約1700kmと遙か彼方の位置にある絶海の孤島であり、東京都と言われてもピンと来ないのが現実である。

それに、島と言っても水面に干出している二つの小島で構成される南北約1.7km、東西約4.5km、周囲約11kmほどのコメ粒形をした環礁である。もちろん人間は誰も住んでいない。けれども、この沖ノ鳥島だけでほぼ日本の領土と同じ排他的経済水域を有しているということを聞けばその貴重さを認識できると思う。

さて、私が沖ノ鳥島に行くことになったのは、この沖ノ鳥島が有する排他的経済水域を水産の観点から有効活用するため、沖ノ鳥島の生態環境として重要なサンゴの保全回復を目指すという数十年タームのプロジェクトに参加したのがきっかけであった(もちろん水産庁から受託した調査である)。

調査の概要や成果については、新聞やテレビなどにより報道されているので省略し、ここでは1ヶ月という長期間の間沖ノ鳥島の周辺海域を調査船の中で滞在したその経験について簡単に紹介する。

調査船での生活は、朝5時前から始まる。夜明けとともに礁周辺の海流の状況を把握するのだ。約2時間近くこの作業を続ける。この作業の合間で朝食を取り、その後、7時半にその日の調査行程についてミーティングを行う。その後、8時過ぎから小型船で礁内に入り、昼食を挟んで15時過ぎまでサンゴの分布調査や流況観測などを行ったあと、母船に帰還し、後片付けを終え、夕食を17時ぐらいに取る。これで一段落である。

そして、19時にその日の調査報告と次の日の予定の確認を行って、やっと自由時間となる。その後消灯(時間はまちまち)まで各自その日のデータ整理や読書・ビデオ鑑賞などでおのおの時間を過ごすのである。その他では、やはり海の上であることから、釣りをする人が多かった。私は釣りを全くしないので、船の上での大きな楽しみを一つ無くしていたことになるのであろう。

以上、これが一日の生活パターンである。時化による調査の中止がなければ滞在中毎日続けることになる。ほぼ1ヶ月同じパターンであり、陸地に上がるわけではなく常に船の上という環境では、この繰り返しは結構つらいものである。

船に決して強い方ではない私は、それにプラスして初日から船酔い状態がほぼ毎日続き、これも堪えた。だが不思議なことにあまり食欲は減らないのである。食事が船上での唯一の楽しみという人もいる。その気持ちが良くわかった。おかげで運動不足とも相俟って帰ってきたときには体重が2キロ近く増えていた。

その他、通常での生活と全く違うところは、通信環境が劣悪と言うことだ。新聞もない、もちろんテレビ映らない、ネットもほとんど使えない。1ヶ月間は浦島太郎状態である。しかし、その反面、日常の日々仕事に追われることなく、一つの仕事に没頭できるのもたまには良いものである。

沖ノ鳥島での調査の話をすると、誰もがうらやましがるが、実態は結構厳しいことがわかっていただけたろうか。だが、機会があれば皆さんも是非一度は行って見て欲しい。日本の持つ経済水域の広さを実感するだろう。ロシアよりも広く世界で6番目ということである。たぶん、沖ノ鳥島に上陸したことがあるのは世界でもほんの一握りである。その中の一人になるのは結構自慢になるのではないだろうか。

船上生活も年に1回程度なら我慢は出来ると思う。普段あまり自由になる時間がないだけに逆に慣れてくれば時間を有効に使えるのではないだろうか。

最後に、本調査に協力いただいた調査員及び乗組員の方々に感謝して終わりとしたい。

 

(元水産土木建設技術センター 三上部長)

 

3.平成20年度予算の概算要求について

(1)水産基盤整備事業

平成20年度水産基盤整備事業予算要望額は、1,687億700万円(対前年比1.170)であり、この額には、重点施策推進要望の69億7200万円を含んでいます。

この予算要望においては、「水産資源の増殖推進と生息環境の保全」、「国際化に対応した流通拠点の整備」、「安全で活力ある漁村の形成」を重点事項として掲げているところであり、重点的かつ戦略的な水産基盤の整備を通じてこれらの施策を推進していきたいと考えております。

水産基盤整備事業の重点化・効率化への対応としては、新たな水産基本計画(平成19年3月閣議決定)と密接に連携を図りながら第2次漁港漁場整備長期計画(平成19年6月閣議決定)の政策課題に適切に対処し得るよう予算配分に一層のメリハリをつけるとともに、排他的経済水域における生産力の向上や水産物の流通構造改革等水産行政の抱える課題への的確な対応と、昨今頻発する地震・津波等の被災等を背景とした漁業集落の防災対策等のニーズを踏まえ、関係非公共事業等との連携やコスト縮減を図りつつ、上記の重点事項に掲げられた施策に重点化を図っていくこととしています。

 

(2)漁港海岸事業

漁港海岸事業については、127億1900万円(対前年比1.208)を要求しています。

この予算においては、切迫する大規模地震・津波災害や昨今頻発している深刻な高潮災害等に対して、国民の安全・安心を確保するための海岸整備を最重要課題として緊急的に取り組むこととしております。特に、築造後相当な年月が経過し、損傷や機能低下が進行している海岸保全施設について災害発生のリスクが高いことから、海岸堤防等老朽化対策緊急事業を創設し、施設の老朽化対策を推進することとしています。

また、海岸環境整備事業において、広域的な一連の海岸を対象とした海岸利用活性化計画の策定とこの計画に基づいた海岸保全施設や海岸利用者向けの利便施設の整備を支援するための拡充を要望しています。

 

(3)災害復旧事業

平成20年度の漁港関係等災害復旧事業予算の概算要望額は、11億1300万円(対前年比1.000)となっています。この概算要望額は、各年災の復旧進度を、国費割当の3年目(最終年度)となる18年災については100%、2年目の19年災は90%となるよう要望しており、20年災については、平成19年度当初予算における当年災(19年災)と同額を要望しています。

4.漁業地域防災協議会の活動報告 その2~徳島県海陽町鞆奥漁港~

鞆奥漁業地域防災協議会(仮称)を紹介します。

鞆奥地区は、昭和21年の南海地震の時に、2.1mの津波で家屋の浸水や約90cmの地盤沈下などの被害(近隣の浅川地区では津波で85名の犠牲者)を受けていて、今後、東南海・南海地震が同時発生した時には最大津波高が4~5m(徳島県発表)と予想されている地域です。

協議会発足は平成19年3月、構成メンバーは、漁港管理者(徳島県)、海陽町役場防災課、自治会、消防団、社会福祉法人、鞆浦漁業協同組合などで、ほとんどが漁業者の方々です。

陸上の避難路マップ・避難時のルールづくりと海上での避難海域ルールづくりに取り組んでおられ、第4回会合(6月30日開催)に出席させていただいた時の主な意見は次のとおり。

☆陸上の避難路マップ:人の住んでいない老朽化した家屋が多く、地震の時に避難路を塞いでしまう恐れがあるのでマップへの表記とその対策が必要

☆避難支援ルール:障害者の方を丘の上まで避難させる訓練をしたところ、負ぶっての避難は若く体力のある人でも1人では至難であり、車いすなら4人でも大変なことがわかった。事前にどこへどの様な体制で避難するかを決めておくことが必要

☆避難海域ルール:地震・津波発生時には漁業無線の役割が重要になってくるが、無線局も経営が厳しく施設の維持管理が難しい状況にある。漂流物対策として漁船の係留方法は重要。

昭和南海地震を経験している現役の漁師さんもおられ、「私たちは学校で“稲むらの火”を習っていたので、地震が来た時すぐに丘へ避難した。」との話に、地域の防災意識が高いのは、過去の被災経験が伝えられていること、そして何よりも、元気な漁師さん達が多く、町に活気があるからだと思いました。

(稲むらの火:メルマガ22号(19年7月発行)「ちょっといい話」参考)

 

(水産庁防災漁村課 防災計画官)

 

5.漁港漁場整備法施行令の改正について

漁港漁場整備法の一部改正(公布・施行:5月30日)により、排他的経済水域において国が実施主体となって漁場整備が施行できるよう措置されたところですが、今般、漁港漁場整備法施行令を改正(公布・施行:8月10日)し、国が施行する漁場整備事業について、対象とする水産動植物の種類や施行されるべき海域等について規定しました。

 

<政令改正の概要>

  • 対象とする水産動植物の種類

あかがれい・ずわいがに

  • 施行されるべき海域

日本海西部海域(兵庫県から島根県までの地先の海域)のうち、あかがれい・ずわいがにの生息・繁殖の水深帯を有する海域(領海及び日韓暫定水域を除く。)

  • 事業の内容

あかがれい又はずわいがにを保護するために必要な機能を備えた増殖場を造成する事業

なお、現在、本政令を踏まえ、具体的な事業計画を決定したところであり、今後、関係県の費用負担の同意等の所要の手続きを経た後、事業を開始することとしています。

計画の内容については、ホームページを参照して下さい。

http://www.jfa.maff.go.jp/j/gyoko_gyozyo/index.html

 

6.新潟中越沖地震、台風第4号の漁港施設等の被害の対応状況

今年の7月中旬、大型で非常に強い台風第4号が来襲し、日本各地に大きな被害をもたらしましたが、この台風が過ぎ去ろうとした矢先の16日、新潟県中越沖地震が発生、震度6強を記録する大地震となりました。

台風第4号は、強い勢力を保ちつつ西日本を通過したため、沖縄、鹿児島、高知、などの西日本での被害が目立ちました。各都県からの報告では、被害は漁港・漁港海岸施設が42箇所、漁業用施設が3施設、共同利用施設が19施設で漁港施設等の被害総額は約19億円と報告を受けています。

一方、新潟県中越沖地震の被害については、漁港・漁港海岸が15箇所、共同利用施設が3箇所で、被害総額は約5億円と報告を受けています。

水産庁としては、被災後直ちに担当官や専門家を派遣し、被害状況の早期把握や技術支援を行った他、漁業活動への影響を最小限に留めるよう、応急工事の実施も含め関係都県と調整を図ってきました。

今後は、一日でも早い復旧工事の実施に向け、地元の準備が整い次第、現地災害査定を行う予定です。

(注:被害状況は8月27日現在) 

 

 バックナンバー

平成17年9月から毎月発行している「漁港漁場漁村のメールマガジン」のバックナンバーを掲載しています。

★漁港漁場整備部ホームページからどうぞ

>>> 漁港漁場漁村のメールマガジン

 

編集後記

連日の猛暑も一段落して、近所のスーパーにも秋の食材が並び始めた折、ふと旬の食材を味わおうと思い立ち、新鮮なサンマを取り寄せるてみることとしました。

数年前から、各産地ではサンマのブランド化を積極的に行っていて、鮮度を保つ方法として、船上で形のいいサンマを発砲詰めすることにより、それ以降人の手に触れることなくそのまま次の日には食卓に並ぶことが可能となっています。

玉の汗を光らせた宅急便のおじさんによって届けられた獲れたてのサンマを、頭を上にしてしっぽの部分を持ってみれば、まさに銀色に輝く”刀”そのもの。思わず記念撮影を!!

おいしいものを届けたいという漁業者の方々の思いに感謝しつつ、お刺身、塩焼きを堪能し、その日のディナー?を、近所の梨園で購入したもう一つの旬の味”豊水(梨)”で締めくくりました。

今度は何を”お取り寄せ”しようか模索中・・・何かおすすめがあれば紹介をお願いします。

 

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★発行:水産庁漁港漁場整備部防災漁村課
(〒100-8907    東京都千代田区霞が関1丁目2番1号)
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