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漁港漁場漁村のメールマガジン  2007/10/9 VOL.025

目次

1.私からの本音トーク
水産庁 防災漁村課長 淀江 哲也
2.話題の人
気仙沼市総務部危機管理課 課長補佐 金野 功
3.湖沼の漁場改善技術開発の取組について
4.ちょっといい話
  • 多段階評価について
  • 全国漁港漁場整備技術研究会の開催について

 

1.私からの本音トーク

水産庁 防災漁村課長 淀江 哲也 

このたび9月1日付で防災漁村課長を拝命いたしました淀江でございます。

私は漁港漁場整備部に関わるポストは今回が初めてですが、漁村生まれの漁村育ちで、漁村の感覚は体に染みついております。現場の感覚を大事にしながら専心努力していきたいと考えておりますのでどうぞよろしくお願いいたします。

当課の業務は、災害対策、漁港海岸の保全、漁村振興、漁業経営改善等間口が広く、目下レクを受けながら走っているという状態ですが、こうした業務に関わる私の体験話を二つほどご紹介したいと思います。

一つは災害対策に関連した話。10年ほど前に福井県庁に出向していた当時、ロシアタンカーのナホトカ号が日本海隠岐島北方で沈没し、流出した重油が近づいてきたときのこと。

福井は日本海側で随一の養殖地帯でふぐ養殖を守るためオイルフェンスが20km必要でした。備蓄はなく購入費は約2億円とのことで県にそんな予算はありません。配備しても油が来なければそれは不要な経費だったということで補償はしてもらえません。かといって油が来てから配備するのでは手遅れです。

悩んだ末配備すべきだと考え漁連に相談したところ「やりましょう」と言ってくれました。そして漁連は全国15カ所から35台のトラックを使って指定場所まで運搬、それを県、漁業者一緒になって各漁場まで展張、この一連の作業を見事なチームプレーで4日間で済ませました。

その結果はというと、フェンスの際までちゃんと(?)油が来る一方、フェンスのお陰で養殖の被害はゼロでした。失敗したらクビになっていたかもしれませんが、漁業被害を防ぐため行政と業界とが一体となって成し遂げた充実感は忘れられない思い出です。

災害対策の業務は、こうした現場で起きる事態に思いをはせながら連携した対応を行わなければと思います。

もう一つは漁村の活性化に関連しての話。私は年に一回程度は実家に帰りますが、今年の夏は久しぶりに大学1年生の娘も一緒に帰りました。

私は仕事の関係でわずか3日間の日程でしたが、娘の方は2週間も滞在しました。娘に話を聞いてみると帰省する気になったのはトイレが水洗になったことが大きかったようです。

だいたい汲み取り便所なんて生まれてこの方見たことのない世代ですから当然かもしれません。生活環境の後れが訪問・交流の阻害要因になっているというのを改めて実感したところです。農山漁村の活性化が農林水産省の重要施策の一つに位置づけられて久しいわけですが、私も実家に帰る
たびに地域が年老いていっているようでこのままだと大変なことになってしまうという思いを強く持ちます。

しかし、活性化の究極の姿である定住化まで進めるためには、水産業等の産業振興・雇用機会の確保だけでなく生活環境の改善、医療・教育体制の充実など地域対策も必要になってきます。

そのすべてを水産庁でできるわけではなく他省庁と役割を分担しながらやらなければいけませんが、娘の話を聞いて、我が課が担当している集落排水の整備がその一助になると確信したところです。

日本全体が少子高齢化社会となって将来の人口減少が予測される中、漁村の活性化を実現するというのは大変難しい課題ですが、自分たちができるところから一つ一つやっていく、そういう心構えでやっていきたいと考えています。

   

2.話題の人

気仙沼市 総務部危機管理課 課長補佐 金野 功

気仙沼市は、宮城県の北・東端に位置し、古くから遠洋・沖合漁業の根拠地として、また、養殖業等の沿岸漁業や水産加工業も盛んな水産都市として発展してきました。

気仙沼湾は、入り江が深く、湾口には大島を抱く、静穏な天然の良港となっており、全国の漁船が利用する特定第三種漁港「気仙沼漁港」を有しています。

平成18年の水揚げは、10.7万トン、213.6億円、中でも生鮮カツオの水揚げ量は10年間連続して全国一を記録するなど水産業は本市経済の重要な基盤を形成しています。

沿岸の狭隘な平地に点在する漁業集落や湾奥に広がる市街地は、過去に津波・高潮の被害を受けており、特に、波高10mと記録されている明治や昭和の三陸大津波の被害は甚大なものがありました。

現在発表されている宮城県沖地震の今後30年以内に発生する確率は99%、連動型となった場合は県の第三次被害想定で、最大波高8.7mの『大津波』が本市に来襲するとされています。

このようなことから、地震・津波災害に備え、専門家、住民を含む関係者の参加を得て、発災前から被災後までの時系列に沿ったリスクの想定、検討を進め、ハード的対策や市民の防災意識の向上と迅速な避難行動による減災を目的に、平成17年4月に「気仙沼市地震・津波防災検討会議」を
設置し、「海上・港湾避難検討部会」、「災害時要援護者等検討部会」、「防災教育検討部会」、「公共被害検討部会」、「自主防災組織育成検討部会」、「施設の地震対策検討部会」の6部会を設け、具体的な対策について検討を行っております。

このうち、「海上・港湾避難検討部会」では、津波発生時の船舶、漁業者及び旅客船の避難対応や、漁港・港湾における被害軽減のためのハードを含む対策として、無線の無い小型漁船・釣舟等への情報伝達方法、湾奥まで約10kmあり速度の違う船舶の避難方法、旅客船やフェリーの乗客の避
難場所、船舶の係留方法・避難海域、水産活動の利便性や観光地としての景観に配慮した防潮堤の検討などを行っております。

本検討会議・部会は、災害に強い漁業地域づくりのため、地域住民、関係機関・団体が一体となって防災についての協議を行う場としてワークショップを開催するなどしており、今後も減災に向けた連携に努めたいと考えております。

ここまで、水産と防災について書いてまいりましたが、本市は観光地としても魅力一杯です。

風光明媚な自然に彩られたリアス式海岸。新鮮な魚介類が水揚げされる浜の活気。メヌケを白菜の漬物と酒粕で煮込んだ「あざら」、ホヤの天ぷらやみそ焼き、わかめのしゃぶしゃぶ、高級中華食材フカヒレの寿司をはじめ、豊富な食材をスローフードで食す楽しみをぜひ気仙沼で体験してみてください。

市の将来像である「人と自然が輝く 食彩豊かなまち」の実現を目指して防災に力を入れている安心な観光地として、皆様のお越しをお待ちしております。

 

3.湖沼の漁場改善技術開発の取組について

古来より、湖沼周辺の住民は、地域ごとに独特の工夫を凝らした漁業を営んできました。

湖沼は貴重なたんぱく質の供給源として周辺住民に利活用されてきたところですが、近年の湖沼漁業は、水質や底質悪化の進行、コイヘルペス等の発生や外来魚による捕食等深刻な課題を持ち、湖沼漁場の保全・修復による漁業再生が急務となっています。

加えて、湖水は周辺住民の飲用水にも利用されており、水質保全の観点からも課題の解決に取り組んでいかなければなりません。

そこで水産庁では、湖沼漁場の保全・修復のため、「湖沼の漁場改善技術開発事業」を平成18年度より3ヵ年の計画で実施することにしました。

本事業では、まず全国の56湖沼を対象に、湖沼環境条件及び漁業実態について情報収集及びアンケート調査を実施し、各湖沼漁場が抱える問題点を整理しました。

また、琵琶湖、宍道湖、小川原湖においてモデル事業を実施し、湖沼漁場の保全・修復技術を活用した事業効果の検証をしております。

最終的には、湖沼漁場の保全・修復についてのガイドラインを策定するとともに全国の湖沼の取り組みを事例集として集約します。これらを全国に普及させることで、漁場整備の促進、さらには漁業生産量の増大につなげていきたいと考えております。

 

4.ちょっといい話

事業評価における取組について

この度、水産関係公共事業の事業評価実施要領が改正されましたのでお知らせします。

主な内容は、

1)本年6月の漁港漁場整備法の改正により、排他的経済水域において国が実施主体となり漁場整備を実施できるようになったこと、

2)事前評価のチェックリストを多段階評価方式に変えたこと、の2点による改正となっています。

このうち2)については、農林水産省全体の取組であり、事業の効果について明確な説明を行えるよう、費用便益比以外に、何の効果をどの程度期待するものなのか、または、どういった施策との連携が図られるものなのか等について、客観性、透明性をもって整理し、国民の疑問に幅広く答えていく手法として導入したものです。

これにより、今後は、公共事業における「選択と集中」の考え方に基づき、重点的に取り組むべき政策課題に対する有効性を説明できることとなります。

予算が厳しい中で、事業評価は納税者である国民の理解を得るために重要性を増しています。水産関係公共事業の適切な事業規模を維持できるように多段階評価にしっかりと取り組みましょう!

なお、現在、費用便益比は主に生産者への直接的な効果に限定した算定となっており、今後、公共事業として、広く国民に対していかなる効果があるのかを定量的に評価していくことが必要と判断されます。

そこで、水産基盤整備事業においては、費用便益比による評価とあわせて、段階的に、産業連関分析等の手法による経済波及効果を算定していく総合評価手法を導入していくことを考えております。

このことは、本年8月の事業評価にかかる水産庁の第三者機関である農林水産省政策評価会水産庁専門部会に説明したところですので併せてお知らせします。

詳細については、農林水産省HPをご覧下さい。

http://www.jfa.maff.go.jp/j/gyosei/assess/senmon/pdf/19-2_4.pdf

  

全国漁港漁場整備技術研究発表会(第6回)について

標記の発表会は、全国の水産基盤整備関係者を対象に、漁港・漁場・漁村に関する幅広い技術の向上と普及を目的として、毎年開催してきているところです。

既にご案内のとおり、本年度においても11月1日に岡山県岡山市の三木記念ホール(岡山市古京町1-1-10)で開催いたします(翌日は現地視察もあります)。水産基盤整備に携わっている関係者の方々にとって大変有意義なものと好評をいただいている大会であり、本年度も水産基盤整備を巡る重要な課題への新たな知見等について報告がございますので、日頃水産基盤整備に関わっている県や市町村の担当者の方々を始め、関心を有している研究所や民間の方々も含め幅広く参加していただきたくご案内申し上げます。

(研究発表会には当日300名を超える参加予定者がございますが、当日の研究発表会への飛び入り参加も可能です。)

  • 研究発表会:11月1日(木曜日)9時30分~17時30分
  • 現地見学会:11月2日(金曜日)8時00分~13時00分(事前申込要)

なお、研究発表会では、午前は、岡山大学大学院中村教授による基基講演「地域経済循環と水産業」や取組事例としての関連講演とこれら講演を受けて「水産業を核とした地域の活性化」をテーマとしたパネルディスカッションを行い、午後は、一般発表として漁港施設を活用した種苗放流、貝殻を活用した漁場造成、被害シナリオから見た津波対策の検討事例、衛生管理型漁港づくり事例等新たな技術的知見を有する10課題についての研究報告があります。

問い合わせ先:水産庁整備課設計班 遠藤(直通:03-6744-2390) 

 

 バックナンバー

平成17年9月から毎月発行している「漁港漁場漁村のメールマガジン」のバックナンバーを掲載しています。

★漁港漁場整備部ホームページからどうぞ

>>> 漁港漁場漁村のメールマガジン

 

編集後記

先日、台風15号が先島諸島(沖縄県)を暴風域に巻き込み、10月の台風としては、観測史上最強の風速、降雨が記録されました(被害に遭われて方々に心よりお見舞い申し上げます。)。

また、関東地方の紅葉は、猛暑の影響で遅れるとの予想もされております。

これも地球温暖化の影響でしょうか。水産界にもこの影響ではないかと思われる現象がでている状況にあり、今後の各界への影響が心配されるところです。

今、「めざせ一人一日1kg削減!~みんなで止めよう温暖化チーム・マイナス6%~」においてチャレンジ宣言ができます。私たちや地球環境保全のため、一人一人ができることから始めてはどうでしょう。

さて、私たちの施策を円滑に推進し実行あるものとするため、必要な情報を地域のみなさまに提供するとの思いから、このメールマガジンを配信してきましたが、この取組も早いもので3年目に突入しました。

これまで、当部の施策や地域活性化に向けた取組の紹介、漁村の地域振興に関する相談窓口の開設等を行ってきました。

今後とも、ご意見、投稿、質問等、気兼ねなくお寄せいただき、皆様のお役に立つより良いものにしていきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

 

連絡先

~~~~~~♪    漁港漁場漁村のメールマガジン    ♪~~~~~~

★発行:水産庁漁港漁場整備部防災漁村課
(〒100-8907    東京都千代田区霞が関1丁目2番1号)
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