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漁港漁場漁村のメールマガジン  2008/7/25 VOL.032

目次

1.私からの本音トーク

水産庁 漁港漁場整備部 計画課 課長補佐(計画班担当) 横山 純

2.話題のひと・話題のまち - 北海道地域マリンビジョンの取組

北海道開発局 水産課 漁港漁村係長 本間 薫

3.水産基盤ストックマネジメント事業をご活用下さい!

水産庁 漁港漁場整備部 計画課 事業班広域整備係長 中村 雅博

4.世界の港から - インドネシアの水産業

水産庁 漁港漁場整備部 防災漁村課 課長補佐(海岸班担当) 黒澤 馨

5.漁港・漁場関連基礎用語 - 磯焼け

水産庁 漁港漁場整備部 整備課 設計班 指導係 田村 真弓

6.ちょっといい話

  • 漁村地域振興のための「地域リーダー育成研修会」の開催

 ◆ 6月16日及び7月1日付け人事異動

 

1.私からの本音トーク

水産庁 漁港漁場整備部 計画課 課長補佐(計画班担当) 横山 純

 

メールマガジンをご覧の皆様、こんにちは。早いもので私が現職について3年が経ちました。着任した当初は、前の長期計画が4年目を迎えるということで、そろそろ新しい長期計画の検討をしなければならないという時期でした。

そこで、新しい長期計画は地域にお住まいの皆様とのコミュニケーションを大切にしながら、皆様の意向を反映できるものにしたいという一念から、有識者委員会では分野別検討会と称して各都道府県からの意見を聞く場を設置してもらうこととしたことを覚えております。こうした取組の結果が、長期計画はもとより、先の漁場整備における直轄事業の創設、磯焼け対策事業などに見られるモニタリング事業の補助対象化、さらには衛生管理型漁港づくり推進のための荷捌き施設の補助対象化、ストックマネジメント事業の創設につながっております。

先日、若林大臣と直接お話をさせていただく機会がありました。その時、大臣から「君はなぜ農林水産省に入ったのかね。」と尋ねられたのですが、私は「水産庁ほど、都道府県、市町村、漁業者をはじめ多くの方々から直接お話をお伺いできる職場はないと思っています。実際に、多くの方々から直接お電話等頂いております。」と答えさせてもらいました。

現行の長期計画を策定した昨年6月以降、全国13都道府県で説明会を開催させてもらいましたので、直接、お会いさせていただいた方々も多いかと思います。

私たちの仕事は、漁港・漁場を利用されている方々、また漁村で生活されている方々に喜んでいただき、明日に向かって頑張っていこうという希望を持ってもらうことにあります。そのため、皆様の御意見が私たちの仕事の道標であり、喜んでもらえることが私たちのやりがいとなります。

これからも、この関係をさらに太く、さらに強固なものにしていきたいと思っております。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

   

2.話題のひと・話題のまち - 北海道地域マリンビジョンの取組

北海道開発局 水産課 漁港漁村係長 本間 薫

 

北海道開発局は、北海道の第3種と第4種漁港の整備を担当しています。

現在、地域の関係者が一体となって、水産業を中心とした地域の振興に取組む地域マリンビジョンの推進に力を入れています。

地域マリンビジョンは、現在、北海道の27地域で策定されており、行政、観光、水産、商工、教育関係者などにより、様々なアイデアが出され、地元の水産資源を活かした取組みが行われています。

水産庁の補助事業である「活力ある漁村づくりモデル育成事業」を活用している地域もありますので、ご紹介いたします。

  • 根室地域(落石地区)

落石地区については、マリンビジョンの主要なテーマである自然共生型のエコツーリズムネットワークの形成を進めるため、農業と水産業が連携したフットパスの大会等を行っています。

  • 根室地域(歯舞地区)

歯舞地区は、良質な昆布の産地として有名です。その歯舞昆布を活用した商品PRなどの取組を進めているほか、日本の最東端である納沙布岬を観光資源とした地域の活性化等に取組んでいます。

  • 厚岸地域

厚岸漁港は、全国でも有数のサンマの水揚げ港です。最近では、各地域でサンマのブランド化が進められており、厚岸においても「大黒サンマ」として本州に出荷されています。モデル育成事業では、大黒サンマのトレサビリティの実証試験を行って生産履歴の管理を進めています。

今回ご紹介した地域以外にも頑張っている地域がたくさんあります。ご興味のある方は是非下記にアクセスしてください。各地域のイベント情報や直売所の情報もご覧いただけます。

 

  • 北海道開発局「北海道マリンビジョン21」

http://www.hkd.mlit.go.jp/zigyoka/z_gyoko/mv21_about.html

 

3.水産基盤ストックマネジメント事業をご活用下さい!

水産庁 漁港漁場整備部 計画課 事業班広域整備係長 中村 雅博

 

漁港整備にはこれまでに10兆円以上の投資が行われ、近年は整備後の施設の老朽化とともに更新を必要とする施設が増加しています。今後、2020年前後には更新費が新設費を上回り、2030年までには約半数の既存施設の更新が必要になるという試算結果もあります。しかしながら、昨今の国・地
方の厳しい財政状況の中では、すべての施設の更新需要に対応することは、非常に困難であり、今後は”壊れるまで使う”から”機能を維持しつつできる限り長期間使う”スタイルへの転換が求められ、施設のライフサイクルコストをいかに低減するかということが重要なテーマとなっています。

このような背景から、水産庁では漁港施設の適正な管理と計画的な維持補修により、施設の長寿命化を図りつつ、更新コストの縮減・平準化を図ることを目的とした、「水産基盤ストックマネジメント事業」を創設しました。

本事業は、
(1)施設の機能診断、機能保全計画策定
(2)機能保全工事の実施((1)の機能保全計画が策定されたものが対象)
の2つのメニューで構成され、事業要件は、
(1)事業主体が漁港管理者であること
(2)対象施設が外郭施設、係留施設、輸送施設の一部(道路、橋)であること
(3)機能保全工事の計画事業費が上限20億円未満(下限なし)であること
(4)利用漁船又は登録漁船が50隻以上、陸揚金額が1億円以上の漁港であること
となっております。

なお、同一の漁港管理者が管理する複数の漁港を一括りの計画として事業を実施することも可能です。

 

機能保全工事の内容は、これまでの「補修事業」のイメージと考えていただければよいのですが、基本的には施設機能をアップさせるものではなく、施設の所期の機能を維持保全しようとするものであり、例えば、
(1)岸壁の矢板の腐食が進んでいる→痛んでいる箇所を補修し防食工を実施
(2)道路やエプロンが沈下、ひび割れしている→舗装面の打ち換え
(3)防波堤の消波工が沈下している→所期の天端高まで消波ブロックの嵩上げ
(4)防波堤の堤体が洗掘によって穴が空いている→間詰コンクリートの打設
(5)岸壁裏埋土の吸い出し→岸壁堤体の補修、裏埋土の固化等の工事が対象となります。

このような機能保全工事を実施する場合には、事前に施設の機能診断を実施し、機能保全計画を策定する必要がありますが、本事業の第一の目的は、漁港管理者の都道府県、市町村の方々が定期的に施設の見回りを行ったり、利用者である漁業者さんから施設の状況についてのお話を聞いたりするなど、日頃から適正に施設の維持管理を行うことにあります。

そのようなことから、今後は水産基盤整備事業により施設の改良・更新等を行う場合には、機能保全計画を策定し適正な維持管理が実施されていることが求められます。お金をかけなくてできることはあります。まずは、管理している漁港の状態を把握して頂き、危険な箇所が発見された場合には、是非、本事業の活用をご検討ください。事業の内容・進め方などについても、お気軽にお問い合わせいただければ幸いです。

 

4.世界の港から - インドネシアの水産業

水産庁 漁港漁場整備部 防災漁村課 課長補佐(海岸班担当) 黒澤 馨

 

私は、平成15年3月20日から平成18年3月19日まで、インドネシア海洋水産省(大臣官房)に、JICA専門家(水産計画)として派遣されておりました。当時の情報を元にインドネシアの水産業について話したいと思います。

太平洋とインド洋の境界に位置し、世界第三位の排他的経済水域(およそ541万平方キロメートル)及び世界第二位(およそ81,000キロメートル)の沿岸線を有し、世界第一位の島嶼数(17,500島)からなるインドネシアは、その地理的特性から、世界にもまれな多種で豊かな水産資源等をはじめとする海洋資源を有しており、漁業者数645万人(うち、399万人が漁獲漁業)、漁獲量635万トン(うち、488万トンが漁獲漁業)を誇るとともに、伝統的な捕鯨も行われている世界有数の漁業大国です。

インドネシアの漁業の特性は、規模により大きく二分することができます。一つは、輸出をも前提とした大中規模漁業で、一定の資本、漁獲技術、漁獲後品質保持技術、情報収集能力を有し、輸出も踏まえた先進的な漁業を行っています。一方、国内消費等を主とした中小漁業の大半は、零細で伝統的な漁業を実施しており、十分な漁業技術を有しておらず、インドネシア国内で禁止されている爆弾・毒薬漁業や漁獲禁止魚種の混獲等の有害な漁業を営んでいる場合も多々あります。また、漁獲後の漁獲物の鮮度維持等の技術や市場の状況を把握する手段を有していないことがほとんどなため、計画的な漁獲が困難で、魚価も低く不安定でその結果収入も少なく、就労環境も劣悪です。

私が派遣されていた海洋水産省について述べます。水産業の所管組織は長年にわたり農業省の管轄にあり、水産業の振興開発と管理等の行政は水産総局、水産業の基礎的研究開発は農業研究開発庁傘下の中央水産研究所により行われてきましたが、1999年のワヒド政権発足に伴い、世界第3位の排他的経済水域内の海洋資源の有効活用を進めるべく2000年1月に海洋開発水産省(2000年8月から海洋水産省へ名称変更)が新設され、その主要総局として水産総局が農業省から分離・移管されました。その際、新部局として、大臣官房の他、審査局、沿岸・小島嶼総局、流通加工総局、海洋水産資源総局等が新設されました。なお、職員数は、6,519人(うち、本省2,318人)です。

水産の教育機関としては、海洋水産省所属の水産大学校(1校)、水産短期大学(3校)のほか、州・県立の水産高校があります。しかしながら、水産会社は、学歴よりも経験を積み実際の漁業技術を有する漁業者の雇用を好み、その結果、ほとんどすべての卒業生が国・州・県の公務員となる上記の水産大学校を除き、水産系の学校卒業者の雇用需要は多くなく、卒業後の待遇は必ずしも恵まれてはいません。なお、上記、水産大学校は、総学生数1,000人(各学年250人)、コースは漁獲、養殖、加工、機関、資源管理の計5コース、全寮制で授業料寮費食費等は全額海洋水産省より支給され、卒業後ほとんどすべての学生が海洋水産省、地方政府に幹部候補生として就職します。一方、州・県立の水産高校は、施設が不十分で恵まれた教育環境にあるとはいえません。

インドネシアに滞在時には、水産大学校や水産高校に度々訪問し、教師の方々や学生と今後のインドネシアについて意見交換をしたことを思い出すたび、インドネシアに思いを馳せる今日この頃です。

 

5.漁港・漁場関連基礎用語 - 磯焼け

水産庁 漁港漁場整備部 整備課 設計班 指導係 田村 真弓

 

海のゆりかごと言われる藻場は、多様な水産動物の産卵の場や幼稚魚の生育の場であり、海水の浄化や透明度を回復させる機能があります。藻場は全国の沿岸に広く分布していましたが、この藻場が衰退し、何年も回復しない「磯焼け」が見られるようになりました。水産庁が平成19年2月にとりまとめ
た磯焼け対策ガイドラインでは、「磯焼けとは、「浅海の岩礁・転石域において、海藻の群落(藻場)が季節的消長や多少の経年変化の範囲を越えて著しく衰退または消失して貧植生状態となる現象」(藤田,2002)」と定義されています。

磯焼けになると、海底は砂漠のような景観となり、藻場の回復までに長い年月を要したり、磯根資源の成長の不良や減少を招いたりするため、沿岸漁業などに大きな影響を及ぼします。

多くの磯焼け海域では、植食動物の摂食量が海藻の生産量を上回って両者のバランスを崩しています。さらに近年、一部海域では、温暖化や栄養塩不足など、さまざまな環境の変化がこの傾向を助長しています。

藻場を回復させる磯焼け対策は、植食動物の摂食量を減少させ、海藻の生産量を増加させてバランスを元に戻すことが大原則となります。

具体的には、磯焼けを感知したら、藻場形成の阻害要因を特定し、その要因を除去・緩和する対策を実施します。藻場が回復しない場合は阻害要因の特定にフィードバックして対策を改めます。藻場が回復してきたら、さらに長期的な目標に向けて取り組み、モニタリングを継続しながら、順応的に取り組むことが重要です。

磯焼け対策は以前から各地で実施されています。藻場が回復した場所は、まだまだ少ないのが現状ですが、小規模な取り組みから磯焼け対策を開始し、確実な成果を上げながら順応的に藻場を回復拡大させている事例が各地に見られるようになってきています。

今回は簡単でしたが、磯焼けの定義と概要を中心にご紹介させていただきました。次回は是非、具体的な対策や事例についてもご紹介できればと思います。乞うご期待。

 

6.ちょっといい話

漁村地域振興のための「地域リーダー育成研修会」を開催します

地域活性化への取組を進めるに当たっては、その中核的な役割を担う漁村地域のリーダーの存在が欠かせません。とりわけ、地域の創意工夫により地域自らが考え行動するためには、取組の担い手となる人材を育成することが重要です。

本研修会は、「漁村地域力向上事業」の一環として、漁村の地域振興を担うリーダーを育成するため、漁村地域のリーダーとして必要とされる、資質の向上及び知識・技術の習得、さらにはそれらの実践力や応用力の養成を目的としています。

参加資格等の制限はありませんので、地域の皆様に広く周知していただき、積極的な参加をご検討下さい。

  • 第1回地域リーダー育成研修会(西日本開催)

日時:平成20年9月4日(木曜日)~5日(金曜日)

場所:福岡市博多区TKP博多シティセンター(阿蘇)

締切:平成20年8月29日(金曜日)

備考:参加費無料、定員先着100名

 

  • 第2回地域リーダー育成研修会(東日本開催)

日時:平成20年10月2日(木曜日)~3日(金曜日)

場所:東京都渋谷区TKP代々木ビジネスセンター1号館

締切:平成20年9月26日(金曜日)

備考:参加費無料、定員先着100名

問い合わせ先:(財)漁港漁場漁村技術研究所(TEL:03-5259-1021)

 

6月16日及び7月1日付け人事異動

6月16日及び7月1日付け漁港漁場整備部関係の人事異動をお知らせします。

☆ 6月16日付け部内へ異動、新所属
【計画課】
市川 裕子 → 計画官
鳩野 弘毅 → 利用調整班利用調整係長

【防災漁村課】
小林 真一郎 → 構造改善施設班整備係

☆ 6月16日付け部外へ、転出先
【計画課】
藤澤 将志 → 関東森林管理局総務部付き
浜崎 宏正 → 国土交通省近畿地方整備局神戸港湾事務所
☆ 7月1日付け部外へ、転出先
【整備課】
粕谷  泉  → 外務省在モロッコ日本国大使館 

 

 

 バックナンバー

平成17年9月から毎月発行している「漁港漁場漁村のメールマガジン」のバックナンバーを掲載しています。

★漁港漁場整備部ホームページからどうぞ

>>> 漁港漁場漁村のメールマガジン

 

編集後記

ここ東京は、毎日、蒸し暑い日が続いていますが、皆様の地域はいかかですか?

あと20日足らずで、暑さでも心地よい熱さを感じさせてくれる北京オリンピックが始まります。夏のオリンピックの花形種目といえば、陸上競技。なかでも、4×400mリレー競技が楽しみです。今回、前任の方からのバトンを取り損ね、メールマガジンの発行が遅れましたが、中距離のリレー競技ならば多少のバトンパスワークのミスもカバーできるように、今から、体勢を立て直して、読者の方々に種々の情報を発信していこうと思います。

今後とも、よろしくお願い致します。
 

連絡先

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★発行:水産庁漁港漁場整備部防災漁村課

(〒100-8907    東京都千代田区霞が関1丁目2番1号)

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