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ホーム > 分野別情報 > 漁港・漁場・漁村の整備 > 漁港漁場情報箱 > 漁港漁場漁村のメールマガジン > 漁港漁場漁村のメールマガジン 第47号


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漁港漁場漁村のメールマガジン 2010/1/18 VOL.047

▼目次▼

【1】新年のごあいさつ

水産庁漁港漁場整備部長 橋本牧

【2】私からの本音トーク

水産庁漁港漁場整備部整備課
課長補佐(調整班担当) 小林一彦

【3】地域水産業の活性化について

鹿児島大学水産学部教授 木村郁夫

【4】平成22年度予算の概算決定について

水産庁漁港漁場整備部計画課/防災漁村課

【5】大分県佐伯市名護屋地区の磯焼け対策の取り組み

磯焼け対策サポーター 渡辺耕平

【6】「点から空間へ」~新しい漁場整備へ向けて~会議開催

(独)水産総合研究センター水産工学研究所
水産土木工学部生物環境グループ長 桑原久実

【7】最近の漁海況について(昨年の状況)

漁業情報サービスセンター(JAFIC) 石井元

【8】漁村地域の活性化のための韓中日国際シンポジウム

(独)水産総合研究センター中央水産研究所
水産経済部動向分析研究室長 玉置泰司

【9】ちょっといい話
●シンポジウム「活力ある漁村づくりにおける地域リーダーの育成」開催のお知らせ
●第7回シーフードショー大阪(H22年2月開催)のご案内
●漁村の明日を担う力を養う!!~「活力ある漁村づくり研修会 地域リーダー育成研修会 第2回」 開催のお知らせ~

 

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【1】新年のごあいさつ
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水産庁漁港漁場整備部長 橋本牧

皆さん、あけましておめでとうございます。今年も、メールマガジンをご愛顧いただきますよう、宜しくお願いいたします。
新春の新聞に「磯焼け」を取り上げている記事が幾つかありました。全国で磯焼けへの取り組みが進むにつれ、被害の大きさも国民レベルで認識されてきたようです。
水産庁では、長らく磯焼けの問題について研究を続けてきました。最近の本格的な対策は、平成16年の「緊急磯焼け対策モデル事業」からスタートしました。平成19年には、全国の浜で利用していただくため、磯焼けの発生原因を探る検査方法とその治療方法について取りまとめたガイドラインが作られ、それと併せて、水産基盤整備事業の中で、モニタリング、食害防止或いは海藻移植等の磯焼け対策を実施する試みが始まりました。また、平成21年からは漁業者が中心となって行う磯焼け対策をサポートする環境生態系保全創造事業が創設され、全国的な取り組みが広がっています。
磯焼けの原因のなかでは、ウニや暖流系魚類による食害が海藻の成長量を大きく上回ることが大きな比重を占めると考えられ、それには地球温暖化による海水温上昇が関連しているとの意見もあります。その他、海の濁りによる光量不足や底質の変化など海域により様々な原因が考えられています。
また、各地で栄養や鉄分補給の試みが盛んに行われています。これらの報告の中には極めて優れた成果が示されるものがあり、私たちも大いに興味を持っています。今後、これらの試みが、磯焼けのどのような原因に有効で、どのように対処するのがもっとも合理的であるのか、更なる定量的定性的な検証が待たれるところです。
残念ながら全ての磯焼けに効く治療方法は見つかりそうにありませんが、皆で力を合わせて取り組むことが、海の良好な環境を取り戻す近道なのではないでしょうか。

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【2】私からの本音トーク
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水産庁漁港漁場整備部整備課
課長補佐(調整班担当) 小林一彦

あけましておめでとうございます。
みなさま、年末年始をいかがお過ごしになられましたか。年末の業界紙に、インターネット調査会社が20歳から69歳の男女を対象に「年末年始の過ごし方」について調査した結果を評しているコラムが載っていました。調査によると、自宅実家で過ごすと回答した人が9割に及び、昨年まで「家族で旅行」といった人まで「家」で過ごすとしているとのことです。また、例年に比べ年末年始にかける費用を減らすという人が2割いるとのことで、何を減らすかという問いには、「外食や家での食費を抑える」が最も多く、男女別に見ると、男性は「旅行をやめる」が33%と女性に比べ高いのに対して、女性は「外食を抑える」が71%と男性の57%に比べ高かったとのことでした。紙では、来年も自宅で食べるのが増え、おいしく手頃な値段の製品は売れるとし、多彩な加工製品を持つ水産物は、「内食時代」を迎え、その強みを発揮できるだろう、家計の経費切り詰めが続くのは間違いないが、「家」「内食」を念頭に置けば、厳しい中にも光が見えてくるだろうと評しています。
我が家では、妻が年末までみっちりバイトをしていることもあり、アンケート結果同様、年末年始は家でゴロゴロ過ごすというパターンがここ数年続いています。また、共働きの生活が長く続くと、自然に休日の食事の支度が私の役目となり、近所のスーパーへとよく足を運ぶこととなります。おかげで、安全安心に加え、いかに手頃な値段でおいしい食材を選ぶかという感覚が自然に身についてくる気がします。内食が進めばこうした感覚が一層研ぎ澄まされていくのではないかと自分ながらそう思え、今後、私生活や業務において、上記コラムの視点について少し気にとめておこうと思っているところです。

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【3】地域水産業の活性化について
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鹿児島大学水産学部教授 木村郁夫

私は、1980年に日本水産に入社し水産物加工の技術研究や事業化を、漁業環境が激動する時代に世界中の加工船や陸上工場で行ってきました。その間、(独)水産総合研究センター中央水産研究所の利用加工部長として2年間出向後、昨年の4月に縁あって大学に赴任しました。私の研究グループは、産声をあげて、まだ1年も経っていません。中央水産研究所では「日本の水産業を活性化するために」を志として、各種の研究開発プロジェクトを立ち上げました。現在もこの志は変わっていません。今回、このような執筆の機会をいただき、「地域水産業の活性化取組み」について発信をさせていただきます。
先ず、世界の視点で日本を見ると、日本は「水産資源大国」であり、「優れた水産物食文化を備えた巨大なマーケット」と映ります。しかも、世界での水産物需要は、人口の急激な増加と食の安全の確保や健康志向が相まって、大きく伸びると予想されます。食料確保の上でも重要な位置づけにあり、水産業には追い風が吹いています。日本の水産業は元気がないと言われて久しいのですが、必ず活性化すると思っています。
鹿児島大学に赴任後、学部内提案型研究プロジェクトとして「鹿児島地域水産物加工副生物を原料とした加工処理研究」をスタートいたしました。鹿児島県は、高級魚種であるクロマグロやブリカンパチウナギの養殖、遠洋マグロの基地、カツオの水揚げ加工やキビナゴ漁など重要で特徴のある水産事業が営まれています。水産業の活性化のヒントは現場にあるということで、カツオの加工業者や漁協の方と新しい水産物加工副生物利用技術を開発するために、情報交換や技術分析試作を行っています。資源漁獲加工流通から消費までの一貫した取組みが、水産事業活性化のためには必要となります。不況に負けないで利益のでる地域水産事業とするためには産官学の連携が不可欠ですが、その一翼を担えればと思っております。

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【4】平成22年度予算の概算決定について
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水産庁漁港漁場整備部計画課/防災漁村課

昨年の12月25日、平成22年度予算の政府案が閣議決定されました。漁港漁場整備部関係の概要は以下の通りです。

(1)水産基盤整備事業
水産基盤整備事業の概算決定額は、約822億円(対前年比0.69)となっています。
予算が大きく減少しておりますが、合わせて地域の創意工夫を活かした農山漁村地域の総合的整備を行うための農山漁村地域整備交付金(概算決定額1,500億円)が創設されており、そのなかで、漁港施設整備、漁場造成、水域環境保全、漁村の生活環境施設等の整備が実施可能になる見込みです。
平成22年度の水産基盤整備事業については、低位水準にある水産資源の回復に資する水産環境の整備、安全安心な水産物供給のための衛生管理対策、漁港施設等の老朽化対策に重点を置くこととしており、これらに関する22年度の新規拡充事項については、以下の通りとなっています。これらの具体的な内容については1月26日の漁港漁場関係担当課長会議(於:農水省)にてお知らせしたいと考えています。

・フロンティア漁場整備事業(直轄)
沖合資源の増大のため、国の直轄漁場整備として、日本海西部においてアカガレイ・ズワイガニを対象とした事業を推進するとともに、新たに五島西方沖においてマアジ・マサバ・マイワシを対象とした事業を実施します。
・豊かな海を育む総合対策事業(新規)
水産資源の回復・増大と豊かな生態系の維持・回復が図られるよう、水産生物の生活史に対応した広域的な水産環境整備を推進します。
・水産物流通機能高度化対策事業(拡充)
産地の生産・流通機能の向上と販売力の強化を図るため、拠点漁港における高度衛生管理型荷捌き所、岸壁等の整備を推進します。
・漁村再生交付金(拡充)
都市との交流活動などの地域の特性を活かした取組と連携し、生産基盤と生活環境整備を一体的に実施します。
・水産基盤ストックマネジメント事業(拡充)
漁港施設用地(人工地盤)及び増養殖場を事業対象に追加し、既存ストックの有効活用と効率的・効果的な施設の更新を推進します。

また、新たな交付金の制度設計についても、現在省内において検討を行っていますので、こちらについても具体像が見えてきましたら、今後、情報提供を行っていきたいと考えています。
その他、事業制度等のお問い合わせなどありましたら、水産庁計画課事業班までお気軽にご連絡いただければと考えています。今後ともよろしくお願いいたします。

(2)漁港海岸事業
漁港海岸事業の概算決定額は、9億7,600万円(対前年比0.10)となっています。
これは農山漁村地域整備交付金へ補助事業の大部分(特例補助率適用海岸、ゼロ国分以外)を移行することによるものです。交付金の詳細な制度等については現在検討を進めているところです。
また、新規・拡充としては、津波や高潮により漂流物が陸上に押し寄せ、甚大な被害が発生していることから、従来の「津波・高潮危機管理対策緊急事業」における事業メニューとして、漂流物防止施設の整備を行うことが可能となりました。

(3)災害復旧事業
漁港関係等災害復旧事業の概算決定額は、11億1,300万円(対前年比1.000)となっています。
この予算においては、20年災、21年災及び22年災について、それぞれ所定の進度まで復旧を図るための必要額を計上しています。

(4)強い水産業づくり交付金
強い水産業づくり交付金の概算決定額は、50億4,500万円(対前年比0.66)となっています。
本予算は、漁業者の共同利用施設の整備等を支援するための都道府県向けの交付金であり、平成21年度に予算期限となっていましたが、平成22年度以降も交付金措置を延長して実施することとしています。
平成22年度においては、離島地域の一部施設の交付率を嵩上げするとともに、塩害等で損耗した既存施設の再生等を交付対象に追加するなど、支援内容を充実させています。

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【5】大分県佐伯市名護屋地区の磯焼け対策の取り組み
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磯焼け対策サポーター(注1) 渡辺耕平

私が磯焼け対策のサポートをしている佐伯市は、昔から漁業の盛んなところですが、平成9年頃からウニと植食性魚類の食害、水温上昇による海藻の生理障害が原因で磯焼けが始まり、いまでは漁業に大きな影響が出ています。このため、地元名護屋地区の潜水漁業者7名は、「名護屋地区磯焼け対策部会」を発足させ、縁があって、私はこの地区の磯焼け対策をサポートすることになりました。
取り組むにあたって、まず目的・目標や取り組み全体のストーリー(活動計画)を共同して作成しました。また、活動しながら磯焼けや藻場、対策工法について話し合い、コミュニケーションを頻繁にとるように心がけました。実施した対策は、「ウニの除去」、「ウニフェンス」、「母藻投入」です。2年間の延べ10日間で、1.4ヘクタールの海域から10万個以上のウニを除去しました。そして、活動を始めて2回目の春(平成21年4月)に藻場を復活させることができました。
次に、この取り組みを地元の人々にも知ってもらうため、名護屋小学校(井上廣司校長、児童数47名)と協力して「母藻投入」を行いました。子供達には生分解性スポアバッグ(注2)にカラフルな魚の絵や文字を描いてもらい、それに海藻を差し込んでもらいました。さらに、5、6年生は漁船から海底にスポアバッグを投入し、1年生から4年生はその様子を佐伯市のグラスボートから見学しました。
その後のアンケート結果では、「スポアバッグに絵を描いて面白かった。」「海藻は大切だと思った。」「ウニが海藻を食べているのをはじめて知ってびっくりした。」など、また、先生からは「実際に海に出て白くなった岩や海底を見ることができたことで身近な海で起こっていることなんだと実感できました。」などの感想をいただきました。
小学生と一緒に取り組んだ磯焼け対策は、多くの関係者の協力で無事に成功させることができました。特に、これまで水産関係者の間でしか議論されてこなかった磯焼け問題が、この活動を通じて教育関係者をはじめ多くの方々に知ってもらえることができ、漁業者にこの活動の意義、大切さを感じとってもらえたことがとても有意義だったと思っています。
名護屋小学校のみなさん、今年の春も漁師のおじちゃんやおとうさん達のサポートをよろしくお願いします。

注1:「磯焼け対策サポーター」とは、磯焼け対策を実践していくための知識を持ち、各磯焼け地域において自治体と連絡を密に取りながら、現地で磯焼け対策の技術的な支援をする人。
注2:「スポアバッグ」は、胞子を持った海藻(母藻)を入れた網状の袋。海底に投入して胞子を放出させる。

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【6】「点から空間へ」~新しい漁場整備へ向けて~会議開催
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(独)水産総合研究センター水産工学研究所
水産土木工学部生物環境グループ長 桑原久実

平成21年11月30日(月曜日)に、水産工学関係研究開発推進特別部会水産基盤分科会「点から空間へ~新たな漁場の造成や管理を探る~」を南青山会館(東京)で開催しました。
水産庁は、「海洋・沿岸域における水産環境整備のあり方」に関する中間とりまとめを平成21年8月に発表し、これからの漁場整備は、これまでの「点」的な考え方から、対象とする水産生物の生活史を考慮した「空間」的な考え方に、捉え直すことの必要性を示しました。
本分科会は、この新しい漁場整備について、具体的な研究の進め方を検討するために企画したものです。まず、対象生物の生活史を広域な空間から把握する研究は、陸域の鳥や昆虫などを対象とした先進事例があることから、群集生態学や景観生態学を軸に、サンプリング方法、GISを用いたデータの作成、解析手法などについて、国内第一線の研究者から話題提供いただきました。次に、水産研究の分野から、点から空間へ解析領域を広げる際の課題や問題について、干潟、藻場、栽培および魚類に焦点をあてて、水研センターの職員から話題提供させていただきました。さらに、総合討論会では、陸域で実施されている解析手法を海域に導入する際の問題点、モデリングの具体的な方法などについて活発に議論が行われました。なお、詳細については下記をご覧ください。
http://nrife.fra.affrc.go.jp/topics/20091130/topics_20091130.html

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【7】最近の漁海況について(昨年の状況)
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漁業情報サービスセンター(JAFIC) 石井元

○全国の概況~年明け後の海や魚は?~
今週列島全体を覆う寒波襲来にもあるように南国鹿児島でも降雪とのこと、海の方もこうした寒さと特に風の影響で時化の日も多く、正月明けの漁はかなり制限されています。
海の方も、降温は緩やかで、オホーツク海が顕著に降温しているのを除くと、本州や四国・九州の沖合ではこの1週間はやや停滞気味といってよいほど緩やかとなっています。平年と比較してみても、北部太平洋海域や道東沖合で低めのところがありますが、日本海沖合ではほぼ全域でやや高め、九州沖合でも中国大陸まで沿岸まで高めで推移しています。
また、黒潮は、九州から四国、潮岬まで接岸しており、遠州灘沖合で離岸し、伊豆諸島付近を北上して流れています。

○魚種別の状況
新年を迎えましたので、今回は昨年の全国の主な魚種の水揚げや価格の状況について述べたいと思います。
初めにサバ類です。昨年の全国水揚量(注)は、約54万トンで前年の63万トンを下回る水揚げに終わりました。海域毎にみても主力の北部太平洋海域や九州西方海域(東シナ海)では何れも減少傾向が目立っています。しかし、山陰沿岸では昨年を上回る水揚げで比較的好調さを維持しました。単価は77円/kgで前年の89円/kgをやや下回りました。これは何といっても、外国向け輸出が円高もあって大幅に減少し、停滞したことが大きく影響しています。その影響から特に上半期は在庫も極めて多かったのが特徴で、その後は漁がやや悪かったこともあって、在庫量は前年並みにまで減らしてきています。
次にスルメイカですが、スルメイカは総じて太平洋側で好漁、特に三陸近海では1本釣り、トロール、まき網とも豊漁基調で推移しましたが、日本海ではやや低調と好対照になりました。しかし日本海側でも出足が悪かったものの、後半になると凍結船も徐々に挽回し、漁場も竹島周辺に形成されるなど例年にはない状況もみられました。したがって全国水揚量も、生が約10万トンで昨年の7.9万トンをかなり上回り、冷は4.1万トンで前年の4.4万トンをやや下回りました。一方浜値は周年やや弱含んで推移し、生180円/kgで前年の200円/kgを下回り、冷も219円/kgで前年の214円/kg並みとなり、期待したほどの単価には到達しなかったといっていいと思います。
カツオは大別すると、釣りと巻き網に分かれますが、昨年は例年になく両漁法とも極めて低調な水揚げに終わった1年になりました。釣りの水揚げは、生2.2万トンで前年の3.9万トンをかなり下回り、巻き網も1.8万トンで前年3.4万トンをかなり下回りました。浜値は、生釣りが353円で(前年329円)、巻き網355円/kg(前年269円/kg)と何れも前年を上回りましたが、水揚げの減少に比べると単価の上げ幅は少なかった、といえます。また特に三陸では盛漁期の時期にサイズが極端に小さくかったことや、缶詰原料の単価の指標となるタイのバンコク相場の安値の影響も反映したとこともあります。
因みに冷凍のカツオの市況は、釣りで244円/kg(前年246円/kg)、巻き網で125円/kg(前年190円/kg)と特に巻き網の価格下落が顕著にみられました。何れも水揚げの減少があったことを考慮すれば、生同様低調な1年であったと同時に、魚価形成には、サイズ問題やグローバルな世界の状況が直ぐに反映する時代になってきていることわかります。
なお、詳しい情報につきましては、http://www.market.jafic.or.jp/、若しくは、JAFIC石井、緑川(電話番号:03-5547-6887)まで、お気軽に問い合わせ下さい。

注:この稿における全国水揚量は、JAFICが収集している100あまりの主要産地市場の水揚情報を集計したものです。

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【8】漁村地域の活性化のための韓中日国際シンポジウム
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(独)水産総合研究センター中央水産研究所
水産経済部動向分析研究室長 玉置泰司

昨年10月13日にソウル市内で標記シンポジウムが開催されました。標記シンポジウムは韓国漁村漁港協会と韓国海洋水産開発院(KMI)が主催し、韓国内の行政・水産業界関係者等約150人の聴衆が集まりました。プログラムは韓国食料農林水産省のハヨンジュ次官から祝辞に引き続いて基調講演が行われ、続いて第1部の分野別講演として、日本から東京海洋大学の婁教授と私が、中国から上海海洋大学の韓教授が招待されました。韓国からはKMIの崔研究委員と韓国漁村漁港協会の宋チームリーダーの2名が講演しました。第2部の指定討論として、釜慶大学校の李教授が司会を行い、韓国業界関係者8名の講演が行われました。シンポジウムにおいては3ケ国語の同時通訳が行われました。

分野別講演の内容を簡単に紹介します。
(1)婁教授:「漁村活性化をめぐる論点~日本の経験と実践~」、漁村活性化のあり方検討委員会での中間取り纏め報告書に沿って、活性化の方向性について紹介するとともに、海業について詳しい紹介をしました。
(2)玉置:「漁村活性化のための日本の施策と活性化事例の紹介」、我が国漁村の活力低下状況の紹介、漁業白書(水産白書)における活性化手法の紹介、中でも都市との交流による活性化施策についての紹介、事例紹介として千葉県保田漁協の食堂事業の紹介を行いました。
(3)韓教授:「中国漁村の変化と漁業政策の調整」、1949年以降の中国漁村社会の変遷を制度的な変革と並べて歴史的に説明しました。
(4)崔研究委員:「漁家経済の実態と活性化の方向」、統計分析により1980年以降の韓国の漁家経済の変化を説明しました。活性化の方向として「漁村の複合産業活性化事業」を説明していますが、これは“海業”と同様の考え方です。
(5)宋チームリーダー:「韓国漁村経済活性化の成功例」、韓国の漁村・漁港開発政策の変遷と現況について説明し、特に近年力を入れている漁村観光と漁村体験についても詳しく紹介しました。また、活性化の事例として束草市大浦港、康津郡馬良港など7箇所の事例紹介がありました。

今回参加して印象に残ったのは、1つは韓国の人々の熱意でした。指定討論では各発表者とも熱が入り、時間を大幅にオーバーしていました。又、漁村の活性化手法として都市との交流を政策としても重視しており、日本と通じるものがありました。漁業者の減少・高齢化など水産業を取り巻く現状も類似しており、政策担当者や研究者だけでなく、漁業関係者も含めて両国の交流を進めていくことが双方にプラスになるのではないかと思います。

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【9】ちょっといい話
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●シンポジウム「活力ある漁村づくりにおける地域リーダーの育成」開催のお知らせ

来る2月22日(月曜日)午後にシンポジウム「活力ある漁村づくりにおける地域リーダーに育成」(場所:ルポール麹町2階サファイアの間東京都千代田区)を開催する予定です。本シンポジウムは、都市漁村交流等で成果をあげている島根県海人町、岩手県田野畑村、南さつま等の事例を紹介した後、パネルディスカッションでは、漁業者、NPO、行政機関担当者が一同に会し、地域リーダーの育成について会場の皆様も交えて議論する予定です。詳細は、後日農林水産省HPにアップいたします。多数のご参加をお待ちしています。

●第7回シーフードショー大阪(H22年2月開催)のご案内

社団法人大日本水産会の主催のもと、第7回「ジャパン・インターナショナル・シーフードショー大阪」が、2010年2月16日(火曜日)~17日(水曜日)の2日間、昨年同様、アジア太平洋トレードセンター内のATCホールで開催されます。
今年度の「シーフードショー大阪」は、国内の魚・水産商材、国内企業の出展を中心とした開催と位置付けたことで(東京会場は、国際展とする)、日本近海の魚、日本各地の水産商材を中心に、昨年を上回る約210小間という規模で紹介される見込みです。出展社数は、約180社(前年度は、150社)にも達し、大阪会場への初出展企業は約70社にも及ぶ予定です。
厳しい経済環境ながらも、国内第2位のマーケットである大阪へPRしたいと、北海道と九州からの出展企業数は、過去最高に。昨年度の好評を理由とし、島根県は、今年度の最大規模となる12ブースにて参加予定です。
南紀・四国・九州地方から活魚や鮮魚、寿司や魚食の可能性を広げる冷凍刺身商材・フィレ商材、個食化に対応したレンジアップ対応商材、未利用魚を活用した練り製品、拡大する朝食ビジネスに最適の魚商材、健康志向に訴求した魚抽出成分を利用したヘルシー商材と“魚”の提案が盛りだくさん。
同時開催セミナー・シンポジウムは、水産総合研究センター、水産大学校、マリン・エコラベル・ジャパン、そして大日本水産会による講演を2日間にわたって催します。
来場者は、2日間で昨年を上回る12,000名を見込んでおり、盛況な開催に向け努めています。
魚需要を掘り起こす新たな提案を、皆様の目で、舌でご体感下さい。
<インターナショナル・シーフードショーのHPは下記から>
http://www.exhibitiontech.com/seafood/osaka_gaiyou.html

●漁村の明日を担う力を養う!!~「活力ある漁村づくり研修会 地域リーダー育成研修会第2回」 開催のお知らせ~

前号でもお知らせいたしましたが、標記研修会を、西伊豆町において1月30~31日の日程で開催致します。詳しいプログラム、申込方法等については、前号「ちょっといい話」に掲載していますので、こちらをご参照ください。
http://www.jfa.maff.go.jp/j/gyoko_gyozyo/sub85_091218.html

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◎バックナンバー
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平成17年9月から発行している「漁港漁場漁村のメールマガジン」のバックナンバーを掲載しています。
★漁港漁場整備部ホームページからどうぞ
>>> http://www.jfa.maff.go.jp/j/gyoko_gyozyo/g_merumaga/index.html

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▲編集後記
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新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
先週は寒波襲来で日本海側中心に大雪に見舞われ、鹿児島でも積雪がありました。冬本番を迎え、皆様方には体調管理に万全を期していただければと思います。
鹿児島大学の木村先生からご寄稿を頂きました。ニッスイ、中央水産研究所でご活躍され、漁村活性化の分野でも新商品の開発等の強力な助っ人になって頂けるものと期待しています。
漁海況については、昨年一年を振り返って書いて頂きました。なかなか厳しい年であったと感じます。
ちょっといい話でご紹介しているシンポジウムは、現在鋭意準備中です。漁村づくりにおける人材育成に焦点を当てて進める予定です。皆さんの抱える問題に少しでも応えるものになればと念じています。
最後に、年末年始のお忙しい中、ご寄稿してくださった皆様に御礼申し上げます。
このメールマガジンに対する、ご感想、ご要望、ご意見等歓迎しますので、どんどんお寄せください。また、皆様の町の話題についても、取り上げていきたいと考えておりますので、お知らせいただければ幸いです。

~~~~~~~ ♪漁港漁場漁村のメールマガジン♪ ~~~~~~

★発行:水産庁漁港漁場整備部防災漁村課
      (〒100-8907東京都千代田区霞が関1丁目2番1号)

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