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漁港漁場漁村のメールマガジン 2011/6/21 VOL.063

 ▼目次▼

【1】漁船を活用した漁村活性化の取組について
            ~活力ある漁村づくりモデル育成事業での取組より~

      ランドブレイン(株)地方活性化グループ      齋藤    元嗣

【2】産地市場の取り組み(山口県漁協  萩地方卸売市場)

      (株)東京久栄  環境科学部  金澤    三紀

【3】第13回ジャパン・インターナショナル・シーフードショー  開催

      (社)大日本水産会魚食普及推進センター

【4】未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選から
      鰊漁場建築    旧花田家番屋    北海道/小平町

      北海道小平町教育委員会

【5】お知らせ

  • 活力ある漁村づくりモデル育成事業の募集中(第2回)です

市町村相談窓口のご案内

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【1】漁船を活用した漁村活性化の取組について
           ~活力ある漁村づくりモデル育成事業での取組より~
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ランドブレイン(株)地方活性化グループ      齋藤    元嗣

    活力ある漁村づくりモデル育成事業では、漁村地域が自ら考える活力づくりの取組に対して支援を実施してきました。地域の特性を踏まえた様々な取組が実施される中、今回は漁船を活用した取組をご紹介します。
    まず、多くの地域で実施されているのが、漁の体験・見学です。ダイナミックな水揚げの様子を見て、漁師の仕事を知り、地域の海や魚を学べること、生きている魚を使うプログラムとして、特に子ども達が「命」を学ぶ教育として、効果を期待される体験です。四国南端に程近い高知県土佐清水市窪津漁協では、定置網漁を間近で見学出来る観光定置網を実施しています。海に出て定置網漁を見学した後、獲れたての魚を浜で調理し、食事するという内容で、1日かけて地域の漁業、漁村での生活を学ぶ内容です。窪津漁協では、この定置網観光事業の開始を手始めに、港での朝市、直売所の整備、漁師食堂の開業へと展開を見せており、地域の消費者との交流から、都会からの修学旅行を漁家民泊で受け入れ、地域ぐるみで子ども達とのこころの交流が実施されています。
    次に、漁の合間や休漁期に漁船を活用する乗船プログラムです。北海道東端に突き出す根室半島の歯舞地区では、北海道内初の漁協による漁船観光クルージング「本土最東端パノラマクルーズ」が実施されています。夏場は昆布漁監視船として使用する組合指導船を冬の期間に活用した取組です。また、同じく根室半島、落石地区では、豊かな海に集まる海鳥や海洋動物に注目し、一昨年より地元の漁師が操る漁船でバードウォッチングを楽しむ「ネイチャークルーズ」プログラムを実施しています。野鳥ファンが国内のみならず、海外からも訪れるなど、コアなターゲットを集める他、地元の女性グループがつくる地元の水産物をつかった弁当の提供も好評を得ています。海鳥の生態や出現ポイントを漁師が漁の合間に日々研究するなどの熱心さも、人気を支えています。また、山形県鶴岡市鼠ヶ関地区では、夏場休漁期間に底曳船クルージングを昨年から始めました。特に日本海に沈む夕陽と漁師さんの名解説を売りに、今後地域での食や温泉とのタイアップなど、漁業への関心や地域の魅力を高めるために取り組んでいます。
    最後に地域の漁撈文化・伝統を保存・活用する取組をご紹介します。静岡県西伊豆町田子地区での櫓漕ぎ体験です。ここはカツオ漁で栄えた港ですが、かつて岸壁がなく大型船を陸付けすることができなかったため、漁船と陸を往復する小さな伝馬船を操ることが漁師の必須技術でした。かつてのカツオ漁師達が「櫓漕ぎの会」を結成し、その技術を今に伝えています。櫓漕ぎの会の指導の下、参加者自らが伝馬船を操り海の環境を体験するプログラムを実施しています。なお、昔、北条水軍の根拠地であった当地の歴史を踏まえ、櫓舟には北条水軍の家紋をプリントした旗印が立てられています。
    ここでご紹介したのはほんの一端ですが、いずれの取組においても、地域でよく話し合い、地域の資源を活用して、都市住民にとっては非日常の魅力的な体験を提供するプログラムとなっています。日本の多くの漁村では、魅力的な資源がまだまだ使われずに眠っているものと思われます。
    一方、船を使う以上、安全管理は絶対です。どの地区でも、行政と入念に協議し、法令、安全基準に従い、事故発生時の対応等を含めて実施しています。体験フィールドである海や漁業設備・漁船などの潜在的リスクに普段から気を配り、あらゆる想像力を働かせて危険の元の発見に努め、体験活動の危険要因を慎重に洗い出すこと、どうすればその危険を回避できるかを考え続け、また、万一事故が発生した場合の対処方法も考えて実行することが必要です。また、そういった知見を関係者全員でことあるごとに確認する時間を持つことも有効です。
    さらに、悪天候時には漁船を出すことができないことも往々にしてあり、多くの地区で欠航時の代替プログラムも用意されています。漁師が海の体験を話して聞かせるなどシンプルな内容でも、地域の魅力を伝えられる方法として検討しておくことが必要です。

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【2】産地市場の取り組み(山口県漁協   萩地方卸売市場)
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(株)東京久栄  環境科学部    金澤    三紀

    水産物が産地から消費者に届くまでの工程には、生産者による漁獲、産地市場での卸売、仲買人による流通、小売店による販売などがありますが、取り扱われる水産物の品質管理の手法は、それぞれの工程を担う事業者に依存している場合が多いのが現状です。
    ここでご紹介する山口県漁協 萩地方卸売市場(以下萩市場)は、水産庁補助事業「水産物フードシステム品質管理体制構築推進事業」を活用し、平成21年度より約2年間にわたって、漁獲されてから消費に至るまでの一貫した品質・衛生管理の確立に取り組みました。具体的には、萩沖で漁獲された漁獲物を、衛生的で高鮮度のまま消費者に安定的に提供するため、事業者間の連携強化、ルールづくりと科学的データに基づく品質・衛生管理マニュアルの作成による品質管理の手法の統一を目指しました。
    1年目は、萩地区でブランド化に取り組んでいる『萩の瀬つきあじ』にターゲットを絞り、まき網の生産者、市場職員、仲買人等で組織する協議会を設置しました。漁獲から販売されるまでのコールドチェーンの見直し、施設の衛生管理、施設を利用する人の管理などについて現場を検証し話し合いが行われ、マニュアルの作成など、おおよその体制づくりが完了しました。
    2年目は、市場長が強力なリーダーシップを発揮し、萩沖にある離島の生産者、大型定置の生産者、仲買人の若手リーダーや地区内の加工場などを巻き込み、萩地区の各方面に取り組みを浸透させていきました。対象とする魚種についても萩市場で取り扱われるすべての水産物に範囲を拡大して意欲的な取り組みを進めました。
    協議会では、各事業者の代表者が集まり、様々な議論を何度も重ねました。流通実態調査では、生産者と流通先との直接の意見交換を実現しました。仲買人を対象とした衛生講習会も大変盛況でした。
    これまではあまり機会のなかった物理的な隔たりのある離島の生産者や業種や立場を超えた関係者どうしの情報共有や意志疎通などは、地区内の強固な連携となり、今後のいかなる取り組みにおいても大きな力を発揮するものと確信しています。また、取り組みの結果、萩市場で取り扱われる水産物の魚価にも影響が見られ、大幅な高値や最低価格の上昇が確認されるなど、定量的な成果も得られました。品質が向上かつ安定した事による効果と考えられます。
    取り組みの進展の背景には、萩市場が、平成14年に高度衛生管理型の新市場として開場し、床面は細菌繁殖を防止するためのコーティング施行、鳥の進入防止対策として梁などの突出のない天井張り設計・埋め込み式照明、市場内侵入車両に対応する車両消毒施設、市場内で使用する海水は全て殺菌・ろ過海水とするなど、衛生管理に配慮した設備の充実と関係者への衛生面の意識付けがある程度進んでいたこともありますが、キーマンとも言える市場長の品質・衛生に対する熱意によるところも大きかったようです。
    市場長は、もともと魚の品質や衛生管理には強いこだわりを持っていましたが、この事業をきっかけに食品衛生に関する通信講座の受講を始めるなど、次世代を担う人材の育成、自身のレベルアップのために余念がありません。
    萩市場では、こうした品質・衛生管理の取り組みと平行して、地域の子供達への魚食普及や観光資源としての地域振興を目的として、市場の二階部分の一般開放を始めています。開放された部屋からは衛生管理された市場やセリの様子を間近に見ることができます。また、室内には萩の漁業史や市場周辺で毎年開催される様々なイベントの様子などが多数展示されており、萩の魚文化や日常を垣間見ることができるようになっています。
    山口県萩市は、吉田松陰、高杉晋作、木戸孝允などの歴史に名を残す多くの著名人を輩出したことでも知られています。観光に市場見学を組み込んで、萩を訪れてみてはいかがでしょうか。
★萩地方卸売市場に関する詳しい情報はホームページからどうぞ
http://www.jf-net.ne.jp/yghagigyokyo/

★萩地区 品質・衛生管理マニュアルもご覧になれます
http://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a171002/manyuaru/20110609001.html

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【3】第13回ジャパン・インターナショナル・シーフードショー  開催
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(社)大日本水産会魚食普及推進センター

    恒例となりました「ジャパン・インターナショナル・シーフードショー」も第13回を迎え、2011年7月27日(水)~29日(金)の3日間、東京ビックサイト東5・6ホールにおいて開催することと致しました。今年のテーマは、被災された東日本の水産を始め、日本の水産に元気を取り戻す気持ちを込め、「応援しよう水産日本」としました。
    3月11日に発生した東日本大震災では、多くの方々がお亡くなりになられました。お悔やみ申しあげますとともに、被害にあわれた皆様方に心からお見舞い申し上げます。また、今回の震災では東日本の主要な漁業基地も壊滅的な被害に遭いました。これら地域の一日も早い復旧・復興をお祈りいたします。
    今年のシーフードショーの開催につきましては、リーマンショック以降の経済の低迷の影響を受け、伸び悩んでいる水産業界を元気づけることを目的として魚食普及および消費拡大、水産関係商談の活性化を図るとともに、被災された東日本の水産業を応援するために開催することといたしました。
    開催にあたりましては、農林水産省の「食べて応援しよう!被災地を応援キャンペーン」に参加し、食べることで被災地の水産業を応援する取組を推進するために、シーフードショー会場内に被災した県の水産物PRのための被災地支援コーナーを設置することとしております。
    また、節電対策としては東京ビックサイトとしての節電対策はもとより、シーフードショー会場内での節電対策(天井部ライトを通常の85%、ブース内電灯のLED化推奨等全体として前年度比25%節減目標)を進めてまいります。
    なお、同時開催として、全国すし商生活衛生同業組合連合会による「安全 美味しい 美しい 伝統の技 日本のすしコンクール大会」や各種セミナー・シンポジウムの開催も予定しております。

    被災地の応援・支援のためにも例年にもまして多くの方々のご参加・ご来場をお待ちしております。更に詳しい情報は下記URLにアクセス下さい。
http://www.exhibitiontech.com/seafood/

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【4】未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選から
               鰊漁場建築    旧花田家番屋    北海道/小平町
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北海道小平町教育委員会

    北海道西海岸の鰊漁は江戸時代にさかのぼる歴史があるが、明治から大正にかけ全盛を極め、特にここ鬼鹿の海岸は千石場所とも言われ群れ飛ぶカモメと、波間を渡る漁夫たちの沖揚げ音頭、鰊を運ぶもっこ背負いの人の波で浜は湧き立っていた。
    この建物は明治時代後期、最盛期には18ヶ統の鰊定置網を経営し道内屈指の鰊漁家であった花田伝作氏が建てたもの。この番屋の特徴は小樽に居を構えた「通いの親方」であった花田伝作氏が漁期に住まいとした豪華な「親方の生活空間」、中心の土間をはさんで5ヶ統の漁夫のほか船大工・鍛冶職・屋根職人など総勢200人もの多人数を収容するため機能と合理性を求めた素朴にして豪壮な「漁夫の生活空間」からなり、俗に「番屋」と言われた現存するものの中では道内最大規模の鰊場建築である。
    この番屋を建てた花田家の鰊場経営の終焉については子孫もそれを語らず、不明な点が多い。しかし、花田家が残した古文書をひもとくと、豊凶をくり返した大正時代に鰊漁のみに経営の基盤をおくことに不安を感じ小樽で鮃漁に参入を試みるも失敗。火薬庫をつくり岩礁を発破して船澗を整備し、鰊漁の環境整備を試みるも火薬庫の設計ミスで火薬を入れることが出来ず失敗。こうした経営上の失敗もあってか、何時しか小樽の家を引き払い、「通いの親方」であった花田伝作氏も、家族共々この番屋で生活するようになったようだ。昭和初年頃には花田家による鰊場経営組織であった満留二合資会社も解散。鰊漁から手を引いていったものと見られる。
    激しく栄枯盛衰を繰り広げつつ、北海道の歴史に燦然と輝く足跡を残した「鰊漁」。その偉大な足跡として、旧花田家番屋は昭和46年重要文化財に指定された。

    なお、「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選」については、(社)全国漁港漁場協会のホームページに掲載されておりますので、興味のある方は是非ご覧いただきたいと思います。
URL   http://www.gyokou.or.jp/100sen/100kekka.htm

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【5】お知らせ
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  • 活力ある漁村づくりモデル育成事業の募集中(第2回)です

    募集期間は、6月16日(木曜日)~6月30日(木曜日)です。この事業は、地域資源を活用した新たな産業の形成や都市と漁村の交流の促進など、地域自らの意欲的・先進的な取組を支援するものです。課題提案書を提出していただき、審査の上、採択されたされたものに対して支援を行います。
    また、本年度既に採択された地区の一覧については、水産庁ホームページの中で紹介されています。取組を考える際のご参考にしていただければと考えます。
http://www.jfa.maff.go.jp/j/gyosei/supply/kekka/pdf/110531_ikuseijigyo.pdf

    なお、応募資料などは下記アドレスから入手できます。ご関心のある方は、下記までご遠慮なくお問い合わせください。
http://www.jfa.maff.go.jp/j/gyosei/supply/hozyo/110616.html

問合せ先:水産庁防災漁村課  村上、武下
電話:03-3502-8111(代)内線6905

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◆  市町村相談窓口のご案内
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    地元のお考えや解決したい課題等を水産庁に直接相談していただけるよう「市町村相談窓口」を開設しています。どうぞ、お気軽にご利用下さい!
相談対象者:市町村からの相談を基本とします。
相談内容    :水産業及び漁港漁場に関連した漁村の振興
相談方法    :原則、電子メールで、所属、氏名、連絡先、
相談内容を送付下さい。
E-mailアドレス:www_fid_fa@nm.maff.go.jp
回答              :1週間以内目処でお答えします。
窓口担当     :防災漁村課漁村企画班、環境整備班

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◎  バックナンバー
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平成17年9月から発行している「漁港漁場漁村のメールマガジン」のバックナンバーを掲載しています。
★漁港漁場整備部ホームページからどうぞ
>>> http://www.jfa.maff.go.jp/j/gyoko_gyozyo/g_merumaga/index.html

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▲  編集後記
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    東日本大震災で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
    今年は梅雨入りが早かったところが多いようで、東京も平年よりも10日以上早く、5月下旬に梅雨入りしました。蒸し暑く、じめじめした天気が続いています。九州南部などでは強い雨も予想されており、ご注意ください。
    今月号では、漁船を活用した漁村活性化の取組をご紹介しました。地域が考えた漁村活性化の取組では、地域の特性を活かした多種多様なおもしろい事例が生まれてきています。これから順に、いろいろな取組をご紹介していきたいと考えています。
    平成18年に認定した「漁業漁村の歴史文化財産百選」のご紹介がいよいよ始まりました。記念すべき第1回は、北海道小平町にある「鰊漁場建築  旧花田家番屋」です。ニシン漁の栄枯盛衰が偲ばれます。これからもご期待下さい。
    このメールマガジンに対する、ご感想、ご要望、ご意見等歓迎しますので、どんどんお寄せください。また、皆様の町の話題についても、取り上げていきたいと考えておりますので、お知らせいただければ幸いです。

 

~~~~~~~ ♪漁港漁場漁村のメールマガジン♪ ~~~~~~

★発行:水産庁漁港漁場整備部防災漁村課
(〒100-8907東京都千代田区霞が関1丁目2番1号)

このメールマガジンは、水産業・漁村の振興に関わる地方公共団体の
方々に配信しています。
このメールマガジンに関するご意見・ご要望、転載の希望、あるいは
メールマガジンの配信停止やメールアドレスなどの変更は、こちらまで
メールでお願いします。
>>> www_fid_fa@nm.maff.go.jp

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お問い合わせ先

水産庁

漁港漁場整備部整備課
ダイヤルイン:03-3502-8493
FAX:03-3502-2668

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