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(2)我が国周辺水域の水産資源の評価


(我が国周辺水域の漁獲量:近年は横ばい~緩やかな減少)

平成21年の我が国の漁業・養殖業生産量は543万トンと、最も生産量が多かった昭和59年の約半分となっています。これは、昭和50年代以降、各国が排他的経済水域を設定したこと等により遠洋漁業からの撤退が進んだこと、数十年周期で資源量が大きく変動するといわれるマイワシの生産量が大きく減少したことなどが主な要因です。マイワシを除いた沿岸・沖合漁業の生産量は、ここ数年は横ばい~緩やかな減少となっています。


(資源水準:低位水準が4割だが、中・高位がやや増加)

我が国周辺水域の資源状況をみると、資源評価の対象となっている魚種・系群の状況は、全体としては近年おおむね安定的に推移しているといえるものの、低位水準にとどまっているものや資源水準が悪化しているものもみられます*1。平成22年の評価結果では、資源評価が行われている52魚種・84系群のうち4割の34系群が低位水準にあります。これは、海洋環境の変化による影響のほか、沿岸域の開発等により産卵・育成の場となる藻場・干潟が減少していること、一部の資源で回復力を上回る漁獲が行われたこと等が要因といわれています。一方で、近年の推移をみると、低位の割合がやや減少し、中・高位がやや増加しています。魚種でみると、例えばハタハタ(日本海北部系群)が平成16年に低位から中位へ、ヒラメ(太平洋北部系群)が平成19年以降、低位から高位へ回復しています。

図1-2-4 我が国周辺水域の資源水準の状況(平成22年)及び資源水準の推移

他方、資源評価の対象となっている魚種(系群)ごとの漁獲量を加味して、資源全体の状態を示すスコアを算出してみたところ、同スコアは中間値を上回って推移しているものの、近年は中間値に近づきつつあります。これは、より資源水準の悪い魚種(系群)の漁獲割合が高まっていることを示唆しているものと考えられます。

図1-2-5 漁獲量を加味した評価対象資源の状況についての資産

以上のような状況を踏まえると、我が国周辺水域の水産資源の持続的利用を実現していくためには、高位水準にある資源については、その維持のための措置を、中位水準にある資源については、その安定や内容改善(産卵親魚の増大など)のための措置を、低位水準にある資源については、その積極的改善のための措置をとるなど、今後とも、各資源の状況や漁業の実態に応じた十分な措置を講じていく必要があります。

*1 平成12年から22年にかけて低位水準にとどまっている系群は、マイワシ太平洋系群、マサバ太平洋系群、スケトウダラ日本海北部系群など17系群。平成12年から22年にかけて資源水準が悪化した系群は、マダラ太平洋北部系群、ホッケ道南系群、タチウオ日本海・東シナ海系群など8系群。

事例:水産資源評価の現場:ズワイガニ


トロール網による漁獲物
トロール網による漁獲物
北陸地方では越前ガニ、山陰地方では松葉ガニと呼ばれ、日本海の冬の味覚として知られるズワイガニは、水深200~600m程度の海底に生息し、底びき網漁業やかにかご漁業により漁獲されています。

(独)水産総合研究センターでは、ズワイガニの資源評価のため、日本海西部の約140地点で着底トロール網による調査を毎年1か月半かけて行っています。この調査方法は、「面積密度法」と呼ばれ、トロール網で一定面積の海底を曳き、漁獲されたズワイガニの尾数から、その調査点における平均資源密度を推定します。そして、調査点ごとの平均資源密度を調査海域の面積に引き延ばすことで、海域全体の推定資源尾数を算出します。

調査員は、朝5:30に起床し、水温や流速などの観測を行った後、1日に4~5回トロール調査を行い、体長の測定や卵の調査などを行います。調査では、外国漁船が違法に設置したかにかごや刺網等の放置漁具が混入することもあり、作業の遅れや調査結果に影響が生じるなどの問題も起きています。
 

お問い合わせ先

漁政部企画課
担当者:動向分析班
代表:03-3502-8111(内線6578)
ダイヤルイン:03-3502-8415
FAX:03-3501-5097

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