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ホーム > 水産白書 > 平成22年度 水産白書 全文 > 平成22年度 水産の動向 > 第1部 平成22年度 水産の動向 > 第1章 私たちの水産資源 ~持続的な漁業・食料供給を考える~ > 第2節 我が国周辺の水産資源とその管理の現状 > (4)国際的な水産資源管理への我が国の貢献


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(4)国際的な水産資源管理への我が国の貢献


(資源管理のためには国際的な協力が重要)

水産資源には、2以上の沿岸国の排他的経済水域や公海と排他的経済水域にまたがって生息する資源(スケトウダラ、マサバ等)、広い大洋を回遊する高度回遊性魚種(カツオ、マグロ類等)、溯河性(さっかせい)資源(サケ、マス等)等、2か国以上にまたがって生息する資源が存在します。このような資源を適切に管理するためには、国際的な協力が不可欠であり、例えば、マグロ漁業については、マグロ類の種類及び回遊海域ごとに地域漁業管理機関(RFMO*1) が設立され、資源の状況等に応じた資源管理措置の実施を確保する責任が加盟国に課されています。

*1 RFMO:Regional Fisheries Management Organization

(マグロ類の持続的利用に向け、国際的なリーダーシップを発揮)

図1-2-8 マグロ類の地域漁業管理機関
マグロ類は、各国の排他的経済水域の範囲を越えて広く回遊する「高度回遊性魚類」であり、その資源管理のためには、まぐろ漁業の関係国が協力して対策を講じる必要があります。このため、マグロ類の種類及び回遊海域ごとに5つの地域漁業管理機関(RFMO)*1が設立され、加盟各国の合意のもとに、漁獲隻数や漁獲量、操業期間などの資源管理措置が実施されています。

しかしながら、国際的な水産物需要の高まりのなかで、世界のマグロ類の漁獲量は急増しており、多くの資源が憂慮すべき資源状況にあります。このようななかで、マグロ類の漁獲能力のさらなる抑制、IUU漁業*2の廃絶など、世界のまぐろ漁業国全体で対処すべき課題について検討するため、2007年、我が国の主催により、すべてのRFMOとその加盟国が参加する「マグロ類地域漁業管理機関合同会合」が神戸市で開催されました。第2回会合は、2009年にスペインで開催され、まぐろ漁業の監視取締措置を5つのRFMOで統一することなどを検討するための作業部会を設けることを決定しました。第3回目の会合は、2011年に米国で開催される予定となっています。

2008年の世界のマグロ類の漁獲量(180.3万トン)の約23%を占める41.1万トンが我が国に供給されており、我が国は世界一のマグロ類の消費国となっています。このため、我が国はすべてのRFMOに加盟し、マグロ類の国際的管理に貢献するとともに、RFMOの規制措置を遵守しない漁船が漁獲したマグロ類の輸入を阻止するなど、マグロ類の資源管理に向け積極的なリーダーシップを発揮していくこととしています。

*1 5つあるRFMOは次のとおり。
ICCAT:大西洋まぐろ類保存国際委員会(International Commission for the Conservation of Atlantic Tunas)
IOTC:インド洋まぐろ類委員会(Indian Ocean Tuna Commission)
IATTC:全米熱帯まぐろ類委員会(Inter-American Tropical Tuna Commission)
WCPFC:中西部太平洋まぐろ類委員会(Western and Central Pacific Fisheries Commission)
CCSBT:みなみまぐろ保存委員会(Commission for the Conservation of Southern Bluefin Tuna
*2 IUU漁業:IUUとはIllegal Unreported and Unregulated(違法・無報告・無規制)の略称。国内的・国際的な資源管理の枠組みを逃れて操業する漁業。
 

事例:マグロ資源の持続的利用のための漁業者による国際的連携


2010年6月豪州で開催されたRFMO合同会議(作業部会)にて漁獲能力抑制の必要性を訴えるOPRT代表
2010年6月豪州で開催された
RFMO合同会議(作業部会)にて
漁獲能力抑制の必要性を訴えるOPRT代表
2000年(平成12年)に設立された(社)責任あるまぐろ漁業推進機構(OPRT)には、我が国、台湾、韓国、インドネシア、中国など各国の漁業団体が加入しており、世界の大型まぐろはえ縄漁船のほとんどが登録されています。OPRTは登録船のリストを各RFMOに提供することで、各RFMOによる「漁船ポジティブリスト」*1の整備に大きく貢献しました。また、OPRTは、2007年(平成19年)に、まき網漁業の世界的団体である「世界かつお・まぐろまき網機構」(WTPO)との間で共同宣言を採択し、全世界のマグロ漁獲能力を現在の水準よりも増加させないための措置をとることをRFMOに対して要請するとともに、会員の大型はえ縄漁船の隻数増加を抑制するなど、世界のマグロ資源の持続的利用を実現するための活動を続けています。

*1 各RFMOの海域で操業する正規許可船のリスト。各RFMOは、ポジティブリストを利用して、不法に操業する漁船の漁獲物の輸入禁止措置などの対策を講じている。
 

(海洋科学に関する国際的な協力の推進)

北太平洋海洋科学機関(PICES)は、北太平洋の海洋科学に関する研究の促進とそのための関係国の連携・協力の促進を目的として1992年に設立された国際機関で、我が国、カナダ、中国、韓国、ロシア及び米国の6か国が参加しています。PICESでは、北太平洋における海洋生物資源の持続的利用が各国共通の関心事項となっており、水産関係の研究機関や大学の関係者が多く参加しています。大型クラゲ、有害赤潮などの問題に関するシンポジウムの開催など、我が国の関心事項についての研究結果の情報交換も盛んに行われており、我が国は今後ともPICESに積極的に貢献していくこととしています。

お問い合わせ先

漁政部企画課
担当者:動向分析班
代表:03-3502-8111(内線6578)
ダイヤルイン:03-3502-8415
FAX:03-3501-5097

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