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水産庁

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(6)二国間等の漁業関係

(ロシアとの関係)

我が国とロシアとの間においては、<1>サンマ、イカ、スケトウダラ等を対象とした相互入漁に関する「日ソ地先沖合漁業協定」、<2>ロシア系サケ・マス(ロシアの河川を母川とするサケ・マス)の我が国漁船による漁獲*2に関する「日ソ漁業協力協定」、及び<3>北方四島の周辺12海里内での我が国漁船の操業に関する「北方四島周辺水域操業枠組協定」の3つの政府間協定を基本とした関係が結ばれています。また、これらに加え、民間協定として、歯舞はぼまい群島の一部である貝殻島かいがらじまの周辺12海里内において我が国の漁業者が安全にコンブ採取を行うための「貝殻島昆布協定」が結ばれています。

  1. 国連海洋法条約においては、サケ・マスのような溯河さっか性魚類について、母川の所在する国がその資源に関する一義的な利益と責任を有することを規定(母川国主義)。そのため、我が国漁船によるロシア系サケ・マスの漁獲については、我が国200海里水域内における漁獲及びロシア200海里水域内における漁獲の双方を日ソ漁業協力協定に基づき実施。

このうち、ロシア系サケ・マスの漁獲については、平成28(2016)年1月からロシア水域における流し網漁業が全面的に禁止され、同水域での我が国のさけ・ます流し網漁業の操業も不可能となりました。このため、さけ・ます流し網漁業の関係地域への影響緩和対策を引き続き総合的に実施しています。

(韓国との関係)

我が国と韓国との間では、「日韓漁業協定」に基づく相互入漁が行われており、毎年開催される日韓漁業共同委員会で、相互入漁条件やサバ類、スルメイカ、タチウオ等の漁獲割当量のほか、日本海の一部及び済州島さいしゅうとう南部の水域に設定された暫定水域における資源管理と操業秩序の問題について協議を行っています。

韓国との間においては、引き続き我が国のまき網漁船等の操業機会の確保をはじめ、我が国EEZにおける韓国漁船による違法操業、暫定水域の一部の漁場を韓国漁船が占拠している問題の解決等が重要な課題となっています。

平成28(2016)年5月以降、相互入漁条件に関する協議において、これらの問題の解決に向けた両国の意見の隔たりが大きいことから合意に至らず、同年7月以降、相互に入漁をしていない状態が続いており、引き続き協議を行っています。

(中国との関係)

我が国と中国との間では、「日中漁業協定」に基づく相互入漁が行われており、毎年開催される日中漁業共同委員会で、相互入漁における条件や東シナ海の一部に設定された暫定措置水域等における資源管理等について協議を行っています。

近年、東シナ海では、暫定措置水域等における中国漁船の高い漁獲圧力が、水産資源に影響を及ぼしている状況が続いていますが、平成29(2017)年10月以降、相互入漁条件に関する協議は、我が国の漁船による入漁の実績がなく、中国漁船の入漁に偏った実態となっている問題への解決に向けた両国の意見の隔たりが大きいことから合意に至っておらず、引き続き協議を行っています。

(台湾との関係)

我が国と台湾の間での漁業秩序の構築と、関係する水域での海洋生物資源の保存と合理的利用のため、平成25(2013)年に我が国の公益財団法人日本台湾交流協会と台湾の亜東関係協会(現:台湾日本関係協会)との間で、「日台民間漁業取決め」が署名されました。この取決めの適用水域はマグロ等の好漁場で、日台双方の漁船が操業していますが、日本漁船と台湾漁船では操業方法や隻数、規模等が違うことから、一部の好漁場を台湾漁船が占領している問題の解決等が重要な課題となっています。このため、日本漁船の操業機会を確保する観点から、本取決めに基づき設置された日台漁業委員会において、日台双方の漁船が漁場を公平に利用するための協議が行われたものの、十分なものとなっていないため、その改善に向けた協議が継続されています。平成30(2018)年の協議では、好漁場である八重山やえやま北方三角水域について日台それぞれのルールで操業できる水域を分け、試行的に操業することとなりました。

(太平洋島しょ国等との関係)

カツオ・マグロ類を対象とする我が国の海外まき網漁業、遠洋まぐろはえ縄漁業、遠洋かつお一本釣り漁業等の遠洋漁船は、公海水域だけでなく、太平洋島しょ国やアフリカ諸国の排他的経済水域(EEZ)でも操業しています。各国のEEZ内での操業に当たっては、我が国との間で、政府間協定や民間協定が締結・維持され、各国との二国間で入漁条件等について協議を行っています。

特に太平洋島しょ国のEEZは我が国遠洋漁船にとって重要な漁場となっていますが、近年、太平洋島しょ国側は、カツオ・マグロ資源から得られる価値を最大限に活用し、国家収入の増大及び雇用拡大を推進するため、入漁料の大幅な引上げ、現地加工場への投資や合弁会社の設立等を要求する傾向が強まっています。また、パラオにおいてEEZを海洋保護区に設定することを目的として2020年以降の外国漁船の商業漁業を全面禁止する国内法が制定されるなど、我が国漁船の入漁をめぐる環境は厳しさを増していますが、様々な機会を活用し、海外漁場の安定的な確保に努めているところです。