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水産庁

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水産基本法制定の背景

    我が国の水産政策は、これまで、昭和38年に制定された沿岸漁業等振興法に示された方向に沿って、沿岸漁業等の生産性の向上、漁業者の生活水準の向上などを目的として展開され、一定の成果を上げてきました。

    しかしながら、我が国経済社会の変化の中で、水産をめぐる状況も大きく変化している一方、水産業や漁村に対し国民から新たな期待が寄せられるようになっており、政策の見直しが求められています。

1    新たな国際海洋秩序の導入、定着

    戦後の我が国漁業は、沿岸から沖合へ、沖合から遠洋へと漁場を外延的に拡大することによって発展してきましたが、国連海洋法条約(*)の下で、自国の200海里水域の資源の持続的利用を基本に、漁業の発展を図っていくことが求められています。

*    国連海洋法条約

    沿岸国は、200海里内において排他的経済水域を設定することができ、その水域において、a  資源についての主権的権利を行使することができる一方、b  生物資源の保存・管理措置をとる義務を有することを規定。

 

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2    漁業生産の減少と自給率の低下

    我が国の漁業生産は、遠洋漁場の国際規制の強まり、周辺水域の資源状況の悪化などから、漁業生産はピーク時の半減の水準にまで減少し、我が国の水産物の自給率は、近年は6割以下に低下しています。

    中長期的には世界の水産物需給がひっ迫することも予想される中で、国内漁業生産を基本とした水産物の供給体制の構築が求められています。

 

グラフ02

 

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3    漁業者の減少と高齢化

    漁業生産の担い手については、若い漁業者を中心に従事者が減少するとともに、高齢化が進行し、これに伴い、漁村の活力も低下しています。

    国民に対する水産物の安定供給を確かなものとするとともに、漁村の活性化を図るためにも、意欲ある担い手の確保、育成とその経営発展を可能とする条件整備が求められています。

 

グラフ03

 

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    水産物は、良質なたんぱく質の供給源であるとともに優れた栄養特性を有しており、国民の食生活に不可欠の食料です。また、水産業や漁村は、こうした水産物の供給のほか、都市住民に対する健全なレクリエーションの場の提供等を通じ、豊かで安心できる国民生活の基盤を支えています。21世紀においては、こうした水産業や漁村が果たす役割の重要性がこれまで以上に見直されるものと考えられます。

 

グラフ04

 

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水産業や漁村の有している多面にわたる機能の例

 

健全なレクリエーションの場の提供
~ヨット、ダイビング、遊漁等~
沿岸域の環境保全
~海浜清掃、漁網に混入したごみ処理~
海難救助への貢献
~民間ボランティアの海難救助員の9割が漁業者~
国境監視への貢献
~密入国、領海侵犯の防止等~
防災への貢献
~船舶の緊急避難の場としての漁港~
固有の文化の継承
~特徴ある漁法、地域色豊かな魚食文化、地域の伝統行事等~

 

    水産基本法は、新たな海洋秩序の下で、21世紀を展望した新たな政策体系を確立することにより、国民は安全と安心を、水産関係者は自信と誇りを得て、生産者と消費者、そして都市と漁村の共生を実現することを目指し、制定されることになったものです。

 

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