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平成十九年三月二十日
漁業生産・就業者の両面から、水産業の後退はおおい難い。しかし、日本人の食生活において、水産物は動物性たんぱく質の半ば近くを占め、また海洋生態系の保全、海洋性レクリエーション等、水産業・漁村の果たす役割に対する国民の期待感は小さくない。
5年ごとに見直される「水産基本計画」は、10年後(平成29年)の食用魚介類自給率65%を目標に掲げるが、その達成のためには、国際競争力を持った経営体の育成・確保が最も重要であろう。単なるコスト競争・価格競争をこえた、加工・流通・消費と連動した高品質の水産物を供給することが、輸入と対抗していくための突破口ではないかと思われる。
生産構造と経営の展望が資料として作成されたが、それに肉付けをすることにより、水産関係者が、それぞれの立場に応じて漁業の具体像が描けよう。施策の工程管理・政策評価の積極的実施を謳い、「計画」に盛られた内容の進捗状況を追跡しうる手続きを組み込んだことは、政策当局にとっては大変であろうが、十分に評価できる。これを立脚点として、水産業がサバイバルに向けた途を着実に歩むことを期待している。
平成19年3月20日 水産政策審議会会長 小野征一郎