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ホーム > 報道発表資料 > 北西太平洋海域における公海底魚漁業管理に関する第2回政府間協議の結果について


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プレスリリース

平成19年2月6日
水産庁

 

北西太平洋海域における公海底魚漁業管理に関する第2回政府間協議の結果について

1. 開催日程 平成19年1月31日(水曜日)~2月2日(金曜日)

2. 開催場所 釜山(韓国)

3. 参加国 日本、韓国、ロシア、米国 (4ヶ国)

4. 我が国出席者
   水産庁 森下丈二国際課漁業交渉官 
   水産総合研究センター北海道区水産研究所 谷津明彦亜寒帯漁業資源部長 ほか

5. 結果概要

(1) 科学作業グループ結果報告

 第2回政府間協議に先立ち、1月29日~30日に行われた科学作業グループ(SWG)の成果として、SWGのギボンズフライ議長(米国)から、政府間協議に必要な技術的、科学的助言及び勧告を行う旨の付託事項案を策定した旨報告があり、政府間協議としてもこれを採択。付託事項には、当面の作業として、底魚漁業により影響を受ける主要魚種及び関連魚種の資源状況の評価、脆弱な海洋生態系(vulnerable marine ecosystem)及びそれに重大な影響(significant adverse impacts)を与える底魚漁業の特定を行う必要性が 盛り込まれ、今後、これらのために必要な情報を収集しつつ、協議を継続することとなった。

(2) 国連の状況とFAOの役割

 暫定事務局である我が国から、昨年の国連総会、第26回FAO水産委員会(COFI,2005年3月)における議論について説明。また、深海漁業管理の問題についてFAOが主導的な役割を果たすことの重要性について、各国が確認。

(3) 新たな暫定的保存管理枠組みの検討と採択

 北西太平洋公海域における魚類資源の持続的な管理及び脆弱な海底生態系の保存のための、以下を含む暫定的枠組みについて採択。各国は、本枠組みを尊重し、自主的に暫定的措置を実施。

(ア) 北西太平洋公海で操業する底魚漁業(bottom fisheries)を対象とする。
(イ) 漁獲努力量について現状水準での凍結、底魚漁業の操業区域の拡大防止(実績のある北緯45度以南の海山に限定)等の暫定的措置を行う。
(ウ) 暫定的措置に加え、脆弱な海洋生態系が存在することが知られている海域に関して、悪影響を防止するための保存管理措置が構築されない限り、2008年12月31日までに底魚漁業の操業を停止。
(エ) 付託事項に基づき、科学的助言、勧告を行う科学作業グループを設立し、科学的情報の収集、共有を行う。
(オ) 許可システム、船名、登録番号等漁船の情報の収集・交換、VMSの各漁船への搭載等により、漁船の管理を行う。

(4) 長期的な枠組みの検討
    法的拘束力のある長期的枠組みの設立について、協議を継続していくことを確認

(5) 今後のスケジュール
    2007年夏に第3回政府間協議を開催することに合意。

  

お問い合わせ先

本件問い合わせ先
水産庁国際課 山内
電話:03-3502-8111(内7171)
直通:03-3591-1086

 

参考

1. これまでの経緯

(1) 環境NGO及びそれに強い影響を受ける一部の国は、海山等の海洋生態系の保護を理由に、公海における底びき網漁業のモラトリアムを国連関係会議などで要求。この結果、2004年の国連総会において、各国に対し、「破壊的な漁業活動(底びき網漁業であって脆弱な生態系に悪影響を及ぼすもの等)に関し、暫定的な禁止を検討すること」「現在、地域漁業管理機関・取極(RFMO等)の無い海域について、必要かつ適当な場合には、新R FMO等の設立に向け緊急に協力すること」等を求める決議が採択。

(2) 昨年の国連では、10月と11月の2回にわたる非公式協議を通じて漁業関係決議案を策定、12月8日の国連総会本会議において、コンセンサスにて採択。公海の底魚漁業に関し、次のことを求める内容となった。

(ア) 各国は、魚類資源の持続的な管理と破壊的漁業活動からの脆弱な海洋生態系の保護のため、個別にあるいはRFMO等を通じ、緊急に行動する。
(イ) 権限を有するRFMO等は、条約水域について、最良の科学的知見に基づき、特定の漁業種類が、脆弱な海洋生態系に重大な悪影響を及ぼすか否かを評価し、及ぼすとすれば、当該漁業による悪影響を防止するか、操業を中止させることを確保する。また、脆弱な生態系の存在が確認・推測される海域では、それへの悪影響を防止する措置を講じない限り、底びき網漁業等の操業を認めない等の措置を、2008年末までに講じる。
(ウ) RFMO等の設立交渉を行っている海域では、上記(イ)と整合性のある暫定措置を、2007年末までに導入する。
(エ) RFMO等の海域ではなく、また暫定措置が導入されていない海域については、旗国が、上記(イ)と同様の措置を(08年末までに)導入するか、(イ)あるいは(ウ)の措置を導入するまで操業許可の発給を休止する。
(オ) FAOは、次回COFI(FAO水産委員会)において、公海における深海漁業の管理に関連する業務の作業工程を策定する。
(カ) 事務局長は本決議に基づき各国及びRFMO等によってとられた行動について第64回総会に報告し、必要な場合は更なる勧告を行う観点から、2009年の国連総会においてレビューを行う。

(3) こうした動きへの対応を検討するため、北西太平洋公海の漁業国である我が国、韓国、ロシア及び沿岸国である米国の4ヶ国により、情報交換及び意見交換を行うことを目的として、昨年8月に第1回政府間協議を開催。当該水域の魚類資源の持続的な管理及び脆弱な海底生態系の保存のための新たな国際枠組みを設立するため、協議を続けていくことを確認。

2. 新枠組みの概要(第2回政府間協議により採択)

(1) 適用範囲

(ア) 対象 FAO61海域の公海域(他の国際枠組みでカバーされている水域及び1国のEEZで囲まれている水域を除くすべての水域及び海洋生物)
(イ) 管理対象公海で操業する底魚漁業

(2) 目的 北西太平洋公海域における魚類資源の持続的な管理及び脆弱な海底生態系の保存 

(3) 原則 

  • 利用可能な最良の科学的情報に基づくこと
  • 国連海洋法条約等の既存の国際条約に沿うこと
  • 適切で効果的な管理措置を実施すること
  • 予防的アプローチに従うこと
  • 漁業管理に関する生態系アプローチを適用すること

(4) 暫定的措置 
   各国は目的の達成のため、国内法及び規則に基づき、以下の暫定的措置を行う。

(ア) 漁獲努力量の現状の水準での凍結。
(イ) 北西太平洋公海域における底魚漁業の操業を、実績のある水域、特に北緯45度以南の海山に限定
(ウ) 上記A、Bは、海洋生物や脆弱海洋生態系に重大な損害を与えないことが示された場合には適用されない。
(エ) 各国はCについて、科学的海根拠に基づき、海洋生物や脆弱海洋生態系に重大な損害を与えないことを決定するための基準を作成。
(オ) Bの基準ができるまでは、上記A、Bの例外は認められない。
(カ) 海洋生物や脆弱海洋生態系に重大な損害を与えないことの決定は公表される。
(キ) 漁業の操業中に脆弱な海洋生態系に遭遇した海域では、参加国は自国漁船に底魚漁業の操業を停止することを求め、当該遭遇に関し暫定事務局に通報する。

(5) 将来的な行動
 暫定的措置に加え、脆弱な海洋生態系が存在することが知られている海域に関して、悪影響を防止するための保存管理措置が構築されない限り、2008年12月31日までに底魚漁業の操業を停止する。

(6) 科学作業グループの設立
 第2回政府間協議で採択された付託事項に基づき、科学的助言、勧告を行う科学作業グループを設立。

(7) 科学情報
 (ア) 以下の情報を収集
   (i) 各操業船の漁獲量、漁獲努力量及び関連情報
   (ii) 調査船の物理的、科学的、生物学的、海洋学的、気象学的情報及び生態系調査に関する情報
 (イ) 適切な場合は旗国のオブザーバーによりデータを収集
 (ウ) 情報の共有
   情報の提出、管理、共有及び入手に関する規則を策定

(8) 底魚漁船の管理

(ア) 許可システムによる管理
(イ) 船名、登録番号等漁船の情報の収集・交換
(ウ) 2007年12月31日までにVMSの各漁船への搭載

(9) 事務局機能
   日本が暫定的な事務局としての役割を果たす。

(10) その他
   この措置は自発的に適用。

(11) 適用
  (4)の措置については採択と同時に効力を有する。それ以外の規定は2007年12月31日までに適用される

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