プレスリリース
中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)第4回北小委員会の結果について
平成20年9月9日から11日まで、中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)北小委員会が開催され、北小委員会が対象とするマグロ類の資源管理等について検討が行われましたので、その結果についてお知らせします。
1.日時・場所
日時:平成20年9月9日(火曜日)から11日(木曜日)まで
場所:農林水産省三番町共用会議室
2.出席者等
参加メンバー:日本、韓国、中国、フィリピン、米国、カナダ、クック諸島、バヌアツ、台湾等
我が国出席者:宮原水産庁審議官(代表)、後藤国際顧問、神谷漁業交渉官、魚住(独)遠洋水産研究所長、他水産庁、外務省、遠洋水産研究所及び業界関係者
3.主な結果
資源管理の検討(注:これらの結果は、本年12月のWCPFC年次会合で検討される)
(1)北小委員会対象魚種
(イ)クロマグロ
漁業による死亡率をこれ以上増やすべきでないとの資源評価結果を踏まえ、各メンバーが、
(i)クロマグロの漁獲努力量を増大させないために必要な措置をとること(特に0~3歳の小型魚)
(ii)漁獲データの収集を改善するための措置をとること
について合意した。
また、北小委員会は、来年、各メンバーがとった措置をレビューし、必要な場合には追加的な措置を検討していくことが合意された。
なお、我が国周辺海域のクロマグロは、東太平洋まで回遊することから、この合意内容を東太平洋のマグロ類資源管理を行っている全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)及びそのメンバー(注:メキシコが大量のクロマグロを漁獲)に通報し、同様の措置を取るように求めていくこと、また、この目的のために、二国間ベースでの働きかけを行っていくことが奨励された。
(ロ)北ビンナガ
ビンナガ資源量は、長期的には増減を繰り返していることから、歴史的(1966年~2005年)な産卵親魚量の最低水準を下回らないことの確保を当面の管理目標とし、同水準を下回る見込みが生じた場合には、北小委員会として漁獲圧力を削減するための措置をとることが合意された。
(2)その他の資源
(イ)メバチ
本年のWCPFC年次会合において検討されるメバチの管理措置によっては、熱帯域での操業が困難となる漁船が、北緯20度以北の水域に転出してくることのないよう、北小委員会として本委員会に求めていくことが合意された。
その他
(1)北太平洋公海域で流し網操業を行うIUU漁船が多数視認されており、これら漁船がビンナガ、メカジキ等を漁獲していることに懸念が示され、WCPFCとしての取り組みが必要であることが確認された。
(2)マカジキ資源の約3分の2は北緯20度以北の水域に分布していることを踏まえ、この保存管理に北小委員会が関与していく必要性が確認された。
(3)本年12月のWCPFC年次会合で、本委員会議長の改選が予定されていることを踏まえ、北小委員会議長についても、WCPFC年次会合の際に併せて決定することとなった。
(4)次回の北小委員会は、来年9月に日本で開催することが合意された。
お問合せ先
資源管理部国際課
担当者:福田、富永
代表:03-3502-8111(内線6745)
ダイヤルイン:03-3502-8459
FAX:03-3502-0571