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プレスリリース

平成22年5月11日

農林水産省

「太平洋クロマグロの管理強化についての対応」について

    我が国は、太平洋クロマグロの最大の漁業国かつ消費国として、その持続的利用に大きな責務を有しています。このため、農林水産省では、我が国として取り組むべき基本的な方向性を、「太平洋クロマグロの管理強化についての対応」として取りまとめましたので、公表いたします。

1.背景・趣旨

(1)近年、国際社会においては、クロマグロの資源管理に高い関心が集まっています。大西洋クロマグロについては、先般、大西洋まぐろ類保存国際委員会(※ICCAT)による資源管理が不十分であるとして    、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(※CITES)」により本種の国際取引や公海からの持込みを禁止すべきとの提案がなされました。

    本年3月のCITES締約国会合では、この提案は否決されましたが、これは、昨年のICCAT年次会合において、我が国が積極的なリーダーシップを発揮し、資源回復に向けた厳しい管理措置を決定したことで、我が国の主張が説得力あるものとして各国の理解を得た結果であると考えています。

    一方で、資源管理が十分効果をあげていないのではないかとの不信感は、国際社会では依然として根強く、今後は、大西洋クロマグロに限らず、他の魚種についても国際的な地域漁業管理機関における管理の徹底が格段に強く求められる可能性が高いものとみられます。       

(2)特に、太平洋クロマグロは、ア  全漁獲量の7割強が我が国によるものである、イ  我が国周辺水域内に産卵場が存在する、ウ  韓国・メキシコによる漁獲もその多くが我が国に輸出されている等、我が国にとって重要な資源となっています。我が国は、太平洋クロマグロの最大の漁業国かつ消費国として、その持続的利用に大きな責任を有する立場にあります。

    本種の資源状況については、未成魚の漁獲圧の増加による資源水準の減少が懸念されています。これを受け、昨年の中西部太平洋まぐろ類委員会(※WCPFC)において、未成魚の漁獲を減少させること等を内容とする保存管理措置が初めて作成されましたが、本措置は暫定措置であり、さらに前進した管理措置に我が国が率先して取り組むべきと考えております。

    このため、我が国は他国に先駆けて国内における資源管理及び調査研究の強化を図るとともに、それと整合する形で国際的な資源管理をリードしていく必要があります。

  • CITES(Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora)
  • ICCAT(International Commission for the Conservation of Atlantic Tunas)
  • WCPFC(Western and Central Pacific Fisheries Commission)

       

2.今後の対応

(1)基本的な対応

    未成魚の漁獲を抑制・削減し、大きく育ててから漁獲することにより、太平洋クロマグロの資源管理を推進します。また、資源変動の大きい本種の親魚資源量が中長期的(5~10年)に適切な変動の範囲内に維持され、これまでの最低水準を下回らないよう管理していきます。

(2)施策

(1)の方針の実現に向けて、本年度から国内における資源管理の強化、国際交渉への対応及びこれらを支える調査研究の強化について、以下の施策を順次実施していきます。

ア    国内における資源管理の強化

     以下の管理措置等について検討するとともに、その一環として(a)及び(b)について、本年度中に太平洋クロマグロの資源回復計画を策定し、平成23年度からの実施を目指します。

    また、同計画の円滑な実施を促進するため、漁業所得補償制度等の支援措置の導入を検討します。

(a)沖合漁業管理

    大中型まき網漁業を対象として、休漁、漁獲サイズの制限、個別漁獲割当等、漁業実態に応じた適切な管理措置を導入。

(b)沿岸漁業管理

    曳き縄等の自由漁業を対象として、将来の隻数制限を視野に入れ、届出制に移行するとともに、漁獲実績報告の提出を義務化。

(c)養殖業管理

    養殖の実態について正確な把握を図るため、漁業権の漁業種類を「クロマグロ養殖」と特定して養殖場を登録するとともに、養殖業者に対して養殖実績報告の提出を義務化。

イ    国際交渉への対応

WCPFCにおいて、以下の実現を図るべく関係国に働きかけていきます。

(a)保存管理措置の強化

    昨年合意された保存管理措置について、(1)の方針を反映するとともに、全水域に適用されるよう見直し。

(b)全米熱帯まぐろ類委員会(※IATTC)との協力

    東太平洋で漁獲を行っているメキシコ(WCPFC非加盟国)がWCPFCによる保存管理措置に協調するよう呼びかけ。

ウ    調査研究の強化

    本年4月に(独)水産総合研究センターに設置された「くろまぐろ資源部」等を中心に、大学、都道府県とも連携して、(1)の方針の実現や(2)ア及びイの対応について科学的に立証・支援し、得られたデータを資源管理に迅速に反映させていくことを目指し、以下の調査研究の充実強化を図ります。

(a)情報収集の迅速化等

国内外の研究者による資源研究支援のためのネットワークを構築。

未成魚の発生量を迅速かつ高精度に把握するための体制を構築。

(b)産卵場等の調査拡充

産卵場及び産卵期を解明するための調査を拡充。

(c)技術開発

    完全養殖の生産技術及び種苗放流手法の確立を図るため、安定採卵、人工種苗量産、優良品種の技術開発を実施。

(3)国民の理解の醸成

    太平洋クロマグロの持続的な利用について、漁業界や関係業者のみならず、一般消費者にも情報提供を強化して広く理解を得られるよう努めていきます。

  •   IATTC(Inter-American Tropical Tuna  Commission)   

 

お問い合わせ先

水産庁資源管理部国際課
担当者:神谷(こうや)、梶脇
代表03-3502-8111(内線6745)
ダイヤルイン:03-3502-8459
FAX:03-3502-0571

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