プレスリリース
「平成30年度北西太平洋鯨類科学調査(沖合域調査)」の終了について
「新北西太平洋鯨類科学調査計画(NEWREP-NP)」に基づき、北西太平洋沖合域で実施していた調査が、8月22日(水曜日)に終了しました。
1.調査の目的
本調査は、日本沿岸域におけるミンククジラのより精緻な捕獲枠算出及び沖合におけるイワシクジラの妥当な捕獲枠算出を目的として、実施しているものです。なお、NEWREP-NP(計画期間:2017年から2028年まで)では、沖合域調査として、ミンククジラ及びイワシクジラの捕獲調査及び非致死的調査を実施することとしており、年齢情報等の生物学的情報の収集、胃内容物の餌生物種の同定・内容物量の測定、バイオプシー標本(注)の採取等を行っています。
本調査は、国際捕鯨取締条約第8条に基づき、農林水産大臣の許可を受けて実施されるものです。
(注)DNA等を解析するため、鯨の表皮の一部を採取するもの。
2.調査実施主体
一般財団法人 日本鯨類研究所3.調査期間
平成30年5月17日(木曜日)~平成30年8月22日(水曜日) (98日間)4.調査海域
北西太平洋沖合海域5.調査船
調査母船「日新丸」(8,145トン、江口船長以下98名)目視採集船「勇新丸」(724トン、阿部船長以下19名)
目視採集船「第三勇新丸」(742トン、大越船長以下19名)
6.結果概要
(1)捕獲調査・捕獲頭数:ミンククジラ 43頭
イワシクジラ 134頭
(目標捕獲頭数 ミンククジラ 43頭 イワシクジラ 134頭)
(2)捕獲された個体の胃内容物(サバ科魚類やマイワシ、オキアミ類などの餌生物)のデータを収集しました。これらのデータは生態系の解明等に役立てられます。
(3)非致死的調査において、資源量推定等を目的として目視調査及びバイオプシー標本の採取等を実施しました。
目視調査による鯨類の発見数は、以下のとおりです。
イワシクジラ 289群 413頭
ナガスクジラ 44群 47頭
ミンククジラ 48群 50頭
ニタリクジラ 37群 43頭
シロナガスクジラ 8群 11頭 等
採取したバイオプシー標本数は、以下のとおりです。
イワシクジラ 7頭
シロナガスクジラ 1頭
ミンククジラ 1頭
(4)今回の調査で得られたデータは、沿岸域調査と合わせ、詳細な分析を行った上で、国際捕鯨委員会(IWC)科学委員会に報告されるなど、北西太平洋における鯨類資源の保存及び管理に資する科学的知見の蓄積・増進に役立てられます。
7.参考
平成30年5月17日付けプレスリリース「平成30年度北西太平洋鯨類科学調査(沖合域調査)」の実施についてhttps://www.jfa.maff.go.jp/j/press/kokusai/180517.html
新北西太平洋鯨類科学調査計画(NEWREP-NP)の概要については、以下のURLで御覧になれます。
https://www.jfa.maff.go.jp/j/whale/index.html
お問合せ先
資源管理部国際課
担当者:高屋、槇
代表:03-3502-8111(内線6762)
ダイヤルイン:03-3501-3861