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プレスリリース

平成23年11月1日

水産庁

「太平洋クロマグロ仔稚魚分布調査」の結果について

水産庁は、関係機関と協力し、平成23年5月から10月まで、太平洋クロマグロ仔稚魚分布調査を実施しました。

その結果、日本海から南西諸島沖にわたる約20年ぶりの広域調査が実施され、仔魚分布について最新情報を取得するとともに、南西諸島沖の黒潮流軸付近において、漁獲対象となる直前の稚魚の採集に初めて成功しました。

1.結果概要 

水産庁は、独立行政法人 水産総合研究センター、独立行政法人 水産大学校、石川県、鳥取県、島根県、山口県、鹿児島県及び沖縄県と共同で、産卵場の推定及び初期生態の解明を目的として、太平洋クロマグロの主要な産卵場である日本海及び南西諸島沖で、仔稚魚の採集と水温・海流等の調査を実施しました。 

仔魚調査の結果

リングネットによる仔魚(※1)採集調査で、マグロ属仔魚535尾(うち太平洋クロマグロ仔魚101尾)(※2)を採集しました(図1)。

※1 仔魚:孵化後20日未満、体長1cm未満の個体。

※2 形態から種査定した結果。今後、DNA分析により種を確認する予定。

 

図1.採集された太平洋クロマグロ仔魚(体長7.1mm)

仔魚

 

 

仔魚は、宮古島から沖縄本島にかけての海域で多数採集されたほか、日本海の隠岐から能登半島にかけた海域でも採集されました(図2)。

 

図2.採集された太平洋クロマグロ仔魚の分布(平成23年5月~8月)

仔魚分布6 

 ※赤丸は1曳網当たりの採集尾数

 

稚魚調査の結果 

表中層トロール網を用いて南西諸島北部で稚魚(※)分布調査を実施し、合計113尾の稚魚を採集しました。これまで黒潮流軸付近では採集できなかった、漁獲対象となる直前の稚魚(体長10~14cm)を、南西諸島沖で初めて採集しました(図3及び4)。

これらの稚魚は、奄美大島北西~屋久島周辺の黒潮流軸付近に高密度分布していました(図5)。

※稚魚:孵化後20日から1~2ヵ月頃、体長1~15cm程度の個体。

 

図3.黒潮流軸付近で採集された太平洋クロマグロ稚魚(体長11.8cm)

 稚魚1

 

図4.採集された太平洋クロマグロ稚魚の体長組成

体長2 

 

図5.採集された太平洋クロマグロ稚魚の分布(平成23年6月14日~7月11日)

  稚魚分布3

※水色は黒潮の流軸、赤丸は1曳網当たりの平均採集尾数

2.結果の意義

太平洋クロマグロは、我が国南西諸島沖と日本海を主な産卵場としており、産卵場、産卵時期等を把握し、産卵親魚や未成魚を適切に管理していくことは、資源の持続的利用のために必要不可欠です。

仔魚調査

 1980年代の大規模仔魚分布調査以降、仔魚調査は、海域を絞った詳細な生態学的調査に軸足を移していました。特に日本海では、南西諸島沖と違い、近年はあまり調査が行われておらず、産卵場についてはまだよくわかっていません。そこで、太平洋クロマグロ管理の強化を図るに当たって、今年から3年程度で産卵場を特定することを目標にして、産卵場に関する最新かつ広域の情報を約20年ぶりに収集しました。

 この結果は、今後、海流モデルを用いたシミュレーションにより、産卵時期及び海域を推定するとともに、太平洋クロマグロ産卵場の海域特性の把握のために重要な情報となります。

稚魚調査 

南西諸島沖が産卵場であることは知られていましたが、回遊経路についてはよくわかっていませんでした。今回の調査で、漁獲対象となる直前の稚魚が黒潮流軸付近で初めて採集されたことにより、南西諸島沖で生まれた稚魚が黒潮付近を北上し、土佐湾・五島沖などの漁場に来遊することが示唆されました。 

この結果により、稚魚の成長、食性、回遊など初期生態の解明に寄与する知見や、漁獲対象となる資源量を早期に把握する上で非常に重要な情報が得られました。

 

これらの成果は、太平洋クロマグロの産卵場の把握により資源の管理手法の開発及び資源の動向をできるだけ早期に把握する手法の開発に役立て、太平洋クロマグロ資源の持続的利用のための管理方策の策定に活用していきます。

お問い合わせ先

増殖推進部漁場資源課
担当者:国際資源班 田原、内海
代表:03-3502-8111(内線6803)
ダイヤルイン:03-6744-2380
FAX:03-3592-0759

(調査の具体的な内容について)
独立行政法人水産総合研究センター
国際水産資源研究所 くろまぐろ資源部 阿部
電話:054-336-6033

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