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水産庁

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資源管理の部屋

1   水産資源管理の基本的な考え方

  • 水産資源は、通常、海の中を泳いでいる時には誰の所有にも属しておらず、漁獲されることによって初めて人の所有下におかれるという性質(無主物性)をもっており、水産資源の漁獲に当たって何の制限も課されていない状態では、自分が漁獲を控えたとしても他者がそれを漁獲することが懸念され、いわゆる「先取り競争」を生じやすくなります。
  • 先取り競争によって、資源状況からみた適正水準を超える過剰な漁獲(=乱獲)が行われた場合、水産資源が自ら持っている再生産力が阻害され、資源の大幅な低下を招くおそれがあります。
  • 水産資源を適切に管理し、持続的に利用していくためには、資源の保全・回復を図る「資源管理」の取組が必要なのです。 

2   水産資源管理の手法 

    資源管理の手法は大きく3つに分けられます。

(1)   「インプットコントロール」(投入量規制):漁船の隻数や馬力数の制限等によって漁獲圧力(資源に対する漁獲の圧力)を入口で制限。

(2)   「テクニカルコントロール」(技術的規制):産卵期を禁漁にしたり、網目の大きさを規制することで、漁獲の効率性を制限し、産卵親魚や小型魚を保護。

(3)   「アウトプットコントロール」(産出量規制):漁獲可能量(TAC)の設定などにより漁獲量を制限し、漁獲圧力を出口で規制。

    これらの管理手法のうち、どの手法に力点をおくかは、漁業の形態や漁業者の数、水産資源の状況、さらには前提となる資源評価の精度等によって異なります。

 資源管理手法

3   我が国の水産資源管理の枠組み

  • 豊かな海に囲まれた我が国では、古くから水産物が食料として利用されており、各地の沿岸集落に住む人々は様々な漁法を考案し、地先の海へ出漁していました。また、地先漁場における紛争を防止し、その資源の持続的な利用を図るため、地元集落の住民によって漁場を共同で管理・利用するという秩序が形成されてきました。
  • 我が国の漁業はこのような古来の沿岸漁業利用の秩序を原点として徐々に発展を遂げ、近代に入ってからは、進歩した漁労・漁船技術の恩恵を受け、漁場をより遠くの海へと拡大してきました。このため、我が国の漁場には、沿岸域から沖合・遠洋にかけて多くの漁業者が様々な魚種を多種多様な漁法で漁獲しているという特徴があります。
  •  こうした複雑な漁業実態の中、我が国では魚種や漁業種類の特性に応じ、都道府県による漁業権免許、国、都道府県による漁業許可、漁獲可能量(TAC)制度等の公的規制と漁業者による自主的な資源管理を組み合わせることで、多様な漁業者による漁場利用を調整し、水産資源を効果的に管理しています。    
  • 平成24(2012)年3月に策定された水産基本計画では、平成23(2011)年度から実施している資源管理・収入安定対策を中核施策として、資源管理指針・資源管理計画に基づく新たな資源管理体制の下、我が国周辺水域を中心とする水産資源のフル活用を図ることとしています。

         (水産基本計画

(1)公的な資源管理 

  • 漁業権漁業における資源管理

   沿岸の定着性の高い資源を対象とした漁業等については、都道府県知事が漁場の区域、対象魚種、漁法等を特定し漁業協同組合等に漁業権を免許します。漁業権を免許された漁業協同組合が知事の認可を受けて定める漁業権行使規則には、漁業を営む者の資格や漁具・漁法の制限(技術的規制)、操業期間の制限(投入量規制)など当該地域の実情に即した資源管理措置が規定されます。

  (漁業権について)(PDF:243KB)

  • 許可漁業における資源管理

   主に移動範囲が広い魚種を対象とし、1隻あたりの漁獲量が多い沖合・遠洋漁業等については、他の地域や漁業種類との調整を図る必要があり、資源に与える影響も大きいことから、農林水産大臣又は都道府県知事の許可制度により、漁船の隻数や総トン数の制限(投入量規制)、操業期間・区域や漁法の制限(技術的規制)等が行われています。

  • TAC(漁獲可能量)制度、TAE(漁獲努力可能量)制度

   漁獲量が多く、国民生活上重要である、資源状況が悪く緊急に管理を行う必要がある、我が国周辺水域で外国漁船による操業が行われているなどの観点から指定されたサンマ、マアジ、サバ類、マイワシ、スルメイカ、スケトウダラ、ズワイガニの7魚種については、「海洋生物資源の保存及び管理に関する法律」に基づく産出量規制として、年間の採捕量の上限を定める漁獲可能量(TAC)制度が導入されています。また、同法に基づき投入量規制として、漁獲努力量の総量規制(TAE)制度も導入されています。

   (TACについてTAEについて

   (海洋生物資源の保存及び管理に関する基本計画(PDF : 498KB)

(2)漁業者による自主的資源管理の全国展開

  • これまでの漁業者による自主的な資源管理の取組について

   公的な規制に加え、漁業者の間では、休漁、体長制限、操業期間・区域の制限等の自主的な資源管理の取組が行われてきました。漁業者による自主的な資源管理は、資源利用の当事者である漁業者の合意に基づき導入・実践されることから、ルールが遵守されやすく、各地の漁業や資源の実態に応じた柔軟な措置が導入されやすいことから、国としても累次の事業により支援してきました。

  • 資源管理指針・資源管理計画に基づく新たな資源管理体制

   平成23(2011)年度からは、国及び都道府県ごとに「資源管理指針」(水産資源に関する今後の管理方針及びこれを踏まえた具体的管理方策を内容とする指針)を策定し、これに沿って、関係漁業者が「資源管理計画」(公的規制に加え、漁業者が自主的に取り組む資源管理措置をまとめた計画)を作成・実施する新たな資源管理体制がスタートしました。計画を確実に実施する場合に、資源管理・収入安定対策によって減収の補てんを行うことにより、計画的な資源管理を基本的に全ての漁業者の参画を得て全国的に推進することをめざしています。

  (資源管理指針・資源管理計画について資源管理・収入安定対策について

  • 広域的な資源管理について

   都道府県の範囲を越えて分布・回遊する資源については、漁業種類間等で連携協力し、広域的な資源管理に取り組んでいます。

  (広域的な資源管理について広域漁業調整委員会について) 

4   水産資源の評価 

       漁獲量や漁獲努力量を適切に管理していくためには、科学的なデータに基づいて適切に行うことが必要です。もし、資源の状態と漁業管理のバランスがとれないと、過剰な漁獲によって資源の状態が悪化したり,漁獲できる水準を大きく下回って管理され、安定的な水産資源の供給が妨げられたりすることになります。

       このため、水産資源の状態や漁業の状態の適切な把握を目的とし、資源調査を通じた資源評価を行っています。

       資源状態に応じた適切な資源管理が実施されるよう、科学的なデータに基づき、漁業者を始めとする関係者が一体となって有効な資源管理措置を検討し、資源管理計画等の取組内容の見直しを行っていく仕組みの構築を推進していくことが必要です。

     (日本周辺水域の資源評価国際漁業資源の現況

   
   

お問い合わせ先

水産庁

資源管理部管理課
担当者:資源管理推進室
代表:03-3502-8111(内線6663)

 

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