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水産庁

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(1)我が国周辺の水産資源


(資源評価の実施)

海を泳ぎ回る水産資源には、人の目で全体を見ることができない、広く移動する、環境等の影響を受けて変動するといった特徴があります。そのため、水産資源の管理には、資源評価により資源量やその水準と動向を推定し、結果に基づいて適切な管理措置をとることが不可欠です。

我が国では、国立研究開発法人水産研究・教育機構を中心に、都道府県の試験研究機関や大学等が共同で、水揚港の市場での漁獲物の調査、調査船による海洋観測及び漁獲調査、飼育実験等を通じて必要なデータを収集し、我が国周辺水域に分布する主要な水産資源についての資源評価を実施しています。

近年では、気候変動等の環境変動が資源に与える影響の把握や、外国漁船の漁獲の増加による資源への影響の推定が、我が国の資源評価の新たな課題となっています。このため、今後とも、継続的な調査を通じてデータを蓄積するとともに、情報収集体制を強化し、資源評価の精度の向上を図っていくことが必要です。


(我が国周辺の水産資源の状況)

平成28(2016)年度の我が国周辺水域の資源評価結果をみると、資源評価の対象となった50魚種84系群(*1)では、資源水準が高位にあるものが14系群(17%)、中位にあるものが29系群(35%)、低位にあるものが41系群(49%)となりました(図2−1−1)。魚種・系群別にみると、マサバ太平洋系群、ズワイガニ太平洋北部系群等の資源水準が前年より向上した一方、スルメイカ冬季発生系群・秋季発生系群等は前年より低下したと評価されました。スルメイカの資源水準の低下の背景として、海洋環境の変化によるとみられる稚魚の生き残りの低下が指摘されています。



また、資源評価対象魚種のうち、我が国の漁業や国民生活の上で特に重要な魚種(*2)についてみてみると、平成28(2016)年度には、15魚種37系群のうち、資源水準が高位にあるものが9系群(24%)、中位にあるものが14系群(38%)、低位にあるものが14系群(38%)となりました(図2−1−2)。近年、主要魚種の資源水準は6~7割が中位又は高位にあります。



*1  一つの魚種の中で、産卵場、産卵期、回遊経路等の生活史が同じ集団。資源変動の基本単位。
*2  <1>TAC(漁獲可能量)制度対象魚種(ただし、サンマは、国際機関により資源評価が行われることとなったため、平成28(2016)年度から除く。)、<2>漁獲量が1万トン以上で生産額が100億円以上の魚種、又は<3>生産額が10億円以上で国の資源管理指針に記載されている魚種のいずれかに該当する魚種。

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