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水産庁公式ブログ「アワビのステーキ食べてみたいよね」2021年3月

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【3月29日 資源管理のすすめ➄~新漁業法における資源管理の仕組み~】

前回は、水産政策の改革の経緯から、新漁業法の主な内容について御紹介しました。
(前回までの資源管理のすすめはこちら

今回は、ちょっと難しいかもしれませんが、もう少し具体的にお話をします。 

新漁業法に基づく新たな資源管理システムは、資源評価を踏まえ、
持続的に生産可能な最大の漁獲量(MSY)の達成を目標とし、TACによる管理を基本としています。
また、
TAC管理はIQによる管理を基本とし、持続可能な水産資源の維持・回復を図ることとしています。【新漁業法第8条第1~3項】


具体的な仕組みとして、以下の5つに大別できます。

(1)資源調査及び資源評価
 農林水産大臣は、海洋環境、水産資源の生息又は生域の状況、漁獲状況等を調査し、最新の科学的知見を踏まえて、その資源量の水準及び動向に関する評価を実施します。【新漁業法第9条】
 ※都道府県知事は農林水産大臣の求めに応じて資源調査に協力することになります。【新漁業法第10条】

(2)資源管理基本方針
 ➀資源管理基本方針(新漁業法に基づく告示)
  農林水産大臣は、資源評価を踏まえ、資源管理基本方針において、水産資源ごとに、資源管理の目標等を定めます。
 【新漁業法第11条】
 
 【資源管理基本方針の主な記載事項】
 ・水産資源ごとの資源管理の目標・漁獲シナリオの設定
 ・TAC魚種(特定水産資源)の指定
 ・TACの配分基準(大臣管理漁業と都道府県への配分)
 ・大臣管理漁業におけるTACの管理手法

 ➁都道府県の資源管理方針
  都道府県知事は、資源管理基本方針(国)に即して、当該都道府県の資源管理方針を定めます。【新漁業法第14条】

  【都道府県資源管理方針の主な記載事項】
  ・都道府県に配分された都道府県別TACの数量についての県内漁業等(管理区分)への配分基準
  ・配分された数量の管理手法

(3)TACの設定
 農林水産大臣が、TAC魚種ごと及びその管理年度ごとにTACを定め、これを自ら管理する分と都道府県とに配分します。
 また、農林水産大臣及び都道府県知事は、自ら管理する分について、管理する漁業の種類や操業区域などによって構成される「管理区分」を設け、それぞれの管理区分にTACを配分します。【新漁業法第15条、第16条】

 (4)IQによる管理
 農林水産大臣又は都道府県知事は、IQによる管理を行う管理区分については、TAC魚種の採捕に使用する船舶等ごとに、漁獲割当割合を設定します。【新漁業法第17条】

 また、農林水産大臣又は都道府県知事は、漁獲割当割合の設定を受けた者に対し、管理年度中に採捕可能な数量(年次漁獲割当量)を設定します。【新漁業法第19条】

 IQ管理を行う管理区分においては、年次漁獲割当量の設定を受けた者でなければ、当該IQの対象となるTAC魚種を目的とする採捕をしてはなりません。【新漁業法第25条】

(5)漁獲量等の報告
 
TAC魚種を採捕した者は、農林水産大臣又は都道府県知事に漁獲量等を報告しなければなりません。
 【新漁業法第26条、第30条】

【参考】新漁業法における漁獲可能量(TAC)管理の枠組み


前回お話したとおり、新漁業法は、昨年12月1日に施行され、
これまでの「海洋水産資源の保存及び管理に関する法律」(TAC法)に基づくTAC管理が行われている魚種については、
順次、新たな資源管理の体制の下へと移っていくことになります。

ただ、皆さんも疑問に思うところがあるのではないでしょうか。
果たして、このような大きな改革は、すぐに実現するのかというところです。 

法律やそれに基づく制度が出来上がった瞬間に、現実の社会へ反映できるかというと、
そうではないことは容易に想像がつくことかと思います。

特に、資源管理というのは、漁業者の皆さんの生活に直結する話であり、
また、漁業者の皆さんが適切に資源管理に取り組むことによってはじめて、その効果がより効率的に発揮されるものであることから、
主役である漁業者の皆さんに、しっかりとその意義を理解していただき、継続的に取り組んでいっていただく必要があります。

このため、まずは、水産庁から、全体としてどういったスケジュールで新たな資源管理システムの構築と同システムへの移行を進めていくのか、
どういった資源管理を行っていこうとしているのか、といった具体的な道筋を示した上で、様々な取組を進めていく必要があると考え、
昨年9月30日に、「新たな資源管理の推進に向けたロードマップ(資源管理ロードマップ)」を決定し、
公表しました(https://www.jfa.maff.go.jp/j/press/kanri/200930.html)。

この内容については、次回に御紹介したいと思います。乞うご期待!

 

【3月22日 今、急速凍結がアツい!】


「いつでも獲れたての鮮度の良い美味しい魚が食べたい!」
これは私だけでなく、魚が大好きな皆さん全員の想いだと思います。

鮮度の良い魚を消費者のもとへ届けるために、
漁業者、流通業者から小売業者まで迅速かつ保冷に気を付けて魚を運んでいましたが、
この流通が変わってしまうかもしれない「急速凍結」という技術が最近アツいと巷を賑わせています。

しかも冷凍しても味を落とすことなく、獲れたての鮮度が味わえるというのだ!

「れ、冷凍しても味が落ちないだと…?確かに最近の冷凍食品は美味しいものが多いけど、
『獲れたての鮮度』とは本当かいな。。。」と思っていた私に、 

「急速凍結機『凍眠(とうみん)』を体験させてあげるから見においで~」
と言ってくれたのは、株式会社テクニカンの前川常務。

ということで、(株)テクニカンさんが今年2月にオープンさせた
冷凍食品専門店「TOMIN FROZEN(トーミン・フローズン)」にお邪魔し、
「急速凍結」についてお話を伺ってきました。

北欧を思わせる綺麗な店構え。
冷凍食品をその場で解凍して食べることができるカフェも併設している(神奈川県横浜市都筑区仲町台駅前)。


綺麗な店内にはたくさんの急速凍結された食品が並んでいる。


Q急速凍結ってなんですか?普通の冷凍とでは何が違うんですか?


お話を伺った(株)テクニカン山田社長(左)、前川常務(右)

「肉・魚・野菜などの中には水分があり、冷凍をすると、その水分は氷の結晶となります。
冷凍する際に結晶が膨張する温度帯(最大氷結晶生成帯:0℃~-5℃)を通過するスピードが遅いと、氷結晶はみるみる膨張します。

そのため、通常の冷凍(緩慢凍結)だとこの氷結晶が細胞膜や細胞壁などを傷つけ、
解凍時にそこから旨味・栄養素を含む液体(ドリップ)が流出してしまいます。

一方、急速凍結は、この最大氷結晶生成帯を素早く通過するため、氷結晶が非常に小さく、細胞を破壊しないため、
解凍してもドリップの発生が少なく、獲れたて新鮮な生の状態の味・食感を味わうことができるのです。」

なるほど。
ドリップが出てしまうのは解凍に問題があると思っていましたが、冷凍に問題があったのですね。

Q液体凍結機「凍眠」について教えてください。


「急速凍結する手法は、冷気、電磁波や液体窒素など様々ありますが、
弊社が開発した「凍眠」は、-30℃のアルコールを使った液体凍結(リキッドフリーザー)という急速凍結です。

通常の冷凍庫は「冷たい空気」で冷凍しますが、液体凍結は「冷たい液体(アルコール)」を使って冷凍します。

冷気に比べ、液体は熱伝導率が非常に高いといった特徴があり、
-30℃の液体であっても、-100℃の窒素ガス凍結の約8倍の冷凍スピードで急速冷凍することが可能です。

200gの中華丼の凍結試験データ。急速凍結庫と比べ、液体凍結機「凍眠」は大幅に凍結時間を短縮できる。

このため、魚や肉の細胞内の水分をほぼ原形のまま凍結させることができ、細胞が壊されないため、解凍時にドリップがほとんど発生しません。
鮮度、味、見栄え、歩留まり全てにおいて驚きの鮮度を実現することができます。」


解凍したマグロと牛肉。冷凍・解凍を繰り返してもドリップは出なかった。


ゼリーを使った凍結実験。左が凍眠を使った急速凍結で、右が通常の緩慢凍結。
急速凍結したゼリーは解凍したら元のゼリーに戻るが、緩慢凍結は水分が出て元のゼリーには戻らなかった。

Q急速凍結の魅力を教えてください。


握り鮨も握りたての味、食感が完璧に再現されている。

「このような急速凍結技術は獲れたての魚の鮮度を落とすことなく冷凍することが可能となります。
水産物は旬があり、たくさん獲れる時期は魚価が安くなりがちで旬の時期以外は獲れなかったり、脂が乗っておらず美味しくなかったりということがよくあります。

この急速凍結技術を使うことで、もっとも美味しく大量に獲れる旬の時期の魚が一年中好きな時に味わうことが可能であるとともに、
安定して高い価格で販売することが可能となり水産関係者の所得向上につながると考えています。

このほか、アニサキスなどの寄生虫による食中毒のリスクを回避することができ、安全安心な刺身の提供が可能となります。

また、今や日本人は3分の1の食料を捨てているのが現状です。
この急速凍結技術によって、フードロスの低減や冷凍による備蓄など、
『SDGs持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)』における目標を達成していきたいと考えています。」

Qどういった商品が売れていますか。


様々なニーズに合わせた状態での凍結も可能。

「やはり魚そのままよりも、さばく手間や調理する手間をのぞいたフィレ加工されているものや、
調理済みでレンジで温めるだけのものや自然解凍するだけの即食性食品が一番売れています。
今はコロナで外食がなかなかしづらいということもあり、自宅で簡単に食べられるものの需要が増えています。
また、飲食店からも一次加工が終わっている商品の需要も多くあります。
こういったマーケットインの観点に立った商品づくりを生産者さんとともに一緒にやっていきたいと考えています。」 


いかがだったでしょうか。

このように急速凍結技術は、消費者にとって、年間を通して新鮮で美味しい水産物を手軽に食べられるようになるほか、
生産者の所得向上にも役立つ可能性を秘めています。

「急速冷凍技術を使って持続的な産業構造の構築と社会貢献を果たしていきたい」
と目を輝かせて語る山田社長と前川常務が印象的でした。

急速凍結の将来性を存分に感じた取材となりました。

皆さんも急速凍結された水産物を手に取り、全国の美味しい水産物を味わってみてはいかがでしょうか。


・取材場所
TOMIN FROZEN(トーミン・フローズン)
所在地:神奈川県横浜市都筑区仲町台1-32-5
https://www.technican.co.jp/

【3月15日 水産庁職員が小田原市の定置網漁に行ってみた】

小田原市から水産庁に出向しているTです。
水産庁に出向してからもうすぐ1年になりますが、改めて地元の漁業を見つめなおしたいと思い先日小田原市の定置網漁に同行させていただきました。

今日は定置網漁から市場への出荷までの流れをレポートします。 

ちなみに定置網漁とは、魚の通り道に網を仕掛け、中に入った魚を獲る漁法で、小田原市の主力漁業となっています。

深夜2時、小田原市にある江之浦漁港から出船です。

この日は朝方にかけて時化になるようで、既に波が荒く船内はかなり揺れている状態。
何かに捕まってないとまっすぐ立っていられないぐらいで、船主さんから、「危ないから操舵室の裏で座っていなさい」と指示。
酔い止めを飲んでますが、船酔いしやすい方はこの時点でアウトになると思います。

漁港から定置網の漁場まではわずか10分ほどで到着。
到着するやいなや、5人の船員さんが連携し、揺れをものともせず手際よく仕掛けた網を引き寄せていきます。

ある程度網を回収すると、スルメイカの魚影が水面に見えてきました。
網は一度に閉め水揚げするのではなく、少しずつ苦しまないように網をしぼめながら長いタモ網で魚をすくって魚槽に入れていきます。 
そのスピードの速さに驚愕。
水中から出ている時間、たったの4秒!

獲れた魚は、基本的には船上で締めたりせず、すべて活かした状態で市場に運搬するそうです。

この日は、マイワシが4トンと大漁でしたが、前日の漁ではマイワシはたった2尾。

船主さんからは「大漁の日に乗れて良かったな」と言ってました。
自然とともにある定置網漁の難しさと、だからこそ100年以上続いてきた持続的な漁業であることを実感しました。
マイワシの他にも、イシダイ、ホウボウ、サバ、ウマヅラハギ、ウスバハギなどをマイワシの大群の中から船上で選別し、活魚として水揚げされていました。 

4時前には小田原市の水産市場へ。

大量のマイワシを選別しつつ、イシダイやサバなどの活魚が次々と締められていきます。
市場のバイヤーさんいわく、船主さんの締めの技術は一級品で、締められた魚の目を見れば丁寧な処理をしているのがすぐ分かるそうです。

梱包も氷焼けしないように丁寧に緩衝材を敷いています。

5時半に活魚の競り、6時から鮮魚の競りが開始されました。
競り人と買受人一行が市場内を回り、次々と競りを行っていきます。
陳列された魚はものの10~20秒程で値がつけられ、競り人一行は嵐のように去って行きました。
(暗号のような言葉を発し、正直何が行われているのか分かりませんでした・・・) 

今回、小田原市の定置網漁に同行し、消費者からは中々見えない「魚に付加価値をつけるための漁業者の努力」を実感しました。
ただ魚を獲っているだけではなく、魚に負担をかけない漁獲方法、締め方、鮮度を維持する梱包の仕方など、
それぞれの漁業者が努力を積み重ねることで、我々消費者の食卓に新鮮な魚が届いているのだなと思いました。

ちなみに小田原漁港では毎月第4土曜日に朝市でこれらの鮮魚の販売を行っているそうです。
是非、皆様も一度小田原漁港の朝市に足を運んでみてはどうでしょうか。
(現在はコロナ緊急事態宣言により自粛中です。詳しくはHPをご覧下さい。)

〇小田原市水産業ホームページ
https://www.city.odawara.kanagawa.jp/municipality/industry/fisher/


【3月11日 東日本大震災から10年~水産業の復旧・復興状況~】

平成232011)年311日に発生した東日本大震災による津波は、豊かな漁場に恵まれている東北地方太平洋沿岸地域を中心に、水産業に甚大な被害をもたらしました。

本日で未曾有の大災害から10年が経過します。

被災地域では、被災された方々の努力によって、漁港施設、漁船、養殖施設、漁場等の復旧や水産物の販路回復・風評払拭のための取組が積極的に進められてきました。 

本記事では、東日本大震災からこの間の水産業の復旧・復興状況と復旧・復興に向けた取組をご紹介いたします。 

〇地震・津波災害からの復旧・復興

1.東日本大震災による水産業関係の被害状況

東日本大震災は、平成23(2011)年3月11日に三陸沖で発生したマグニチュード9.0の地震によって引き起こされ、この地震による津波は、東北地方太平洋岸を始めとする全国の沿岸に到達しました。
中でも震源に近い岩手、宮城、福島の3県には、特に大きな津波が押し寄せました。 

水産関係の被害は、特に全国の漁業・養殖業生産量の5割を生産する北海道から千葉県までの7道県において甚大なものとなりました。
中でも、岩手県、宮城県、福島県に押し寄せた津波による被害は特に大きく、その沿岸の広い範囲で壊滅的な被害が発生しました。 

また、この地震に伴う地殻変動により、東北地方から関東地方北部にかけての太平洋沿岸の各地で地盤の沈降(地盤沈下)が生じ、漁港や市場、水産加工場等の沿岸地帯に立地する各種の水産関連施設が浸水するなど、事業の復旧・復興を図る上での支障となる深刻な被害をもたらしました。


注:平成2475日現在

東日本大震災の地震・津波による水産関係施設の被害額は、総額で1兆2,637億円にものぼり、これに加え、民間企業が所有する水産加工施設や製氷冷凍冷蔵施設等に約1,600億円の被害が発生しました。
施設別の被害額をみると、漁港施設が最も多く8,230億円(全体の65.1%)、次いで漁船1,822億円(同14.4%)、養殖施設及び養殖物1,335億円(同10.6%)、共同利用施設1,249億円(同9.9%)となりました。

2.
東日本大震災からの水産業の復旧状況

漁港は、被災した319漁港の全てで陸揚げ機能が回復しました。

漁船は、復旧を目指す20,000隻のうち、18,709隻(93%)が復旧し、岩手県及び宮城県については、平成27年度末までに希望する復旧は完了しました。
平成28年度以降は原発事故の影響で復旧が遅れている福島県について、計画的な復旧を目指しています。

養殖施設は、養殖再開を目指す岩手県(17,480施設)及び宮城県(51,413施設)の68,893施設については、平成29年6月末までに全て整備しました。

大型定置網は、復旧を目指す143ヶ統(岩手県80ヶ統、宮城県37ヶ統ほか26ヶ統)について、全て整備しました。

産地市場は、被災3県(岩手県、宮城県、福島県)で被災した34施設について、岩手県及び宮城県は22施設全てが復旧し、福島県は12施設のうち、4施設が集約され8施設全てが復旧しました。

水産加工施設は、被災3県で再開を希望する774施設について、9割以上(岩手県は187施設全て、宮城県は445施設中434施設、福島県は142施設中134施設)が業務再開されました。 

【事例1】被災した漁港や水産加工施設の整備

宮城県気仙沼漁港・石巻漁港等においては、水産加工団地の土地の嵩上げや高度衛生管理に対応した荷さばき所が完成しています。

また、福島県請戸漁港においては、漁港施設用地の嵩上げ等を実施し、令和2年度中の完成を目指しています。

【事例2】被災した漁船の復旧

水産庁事業を活用した漁船の復旧が進み、地域の漁業者の新しい操業形態の導入など、安定的な水産物の生産体制の構築が進んでいます。

・定置漁船(岩手県釜石市)

岩手県釜石東部漁協が復旧した大型定置の網起しの漁船(19t)。主として、三陸で重要な魚種である「秋サケ」を水揚げする。

・さんま棒受網漁船 (岩手県大船渡市)

LED漁灯を活用した燃油消費量の削減、抵抗を受けない船形及び低燃費主機関の導入よる低コスト化を図るとともに、漁獲直後に船上で箱詰めを行い漁獲物の付加価値の向上を目指す。

〇原子力災害からの復旧・復興

1.
原子力災害による水産業への影響
東日本大震災とこれに伴う津波により、東京電力福島第一原子力発電所において、水素爆発や汚染水の流出により、放射性物質が環境中に流出しました。
この結果、水揚げされた水産物から基準値(100ベクレル/kg)を超える放射性セシウムが検出され、水産物の出荷制限、操業の自粛がなされるなど、水産業へ深刻な影響を与えました。 

・水産物の放射性物質調査の枠組み


2.水産物の放射性物質濃度の検査結果
原発事故以降、基準値を超えるものは時間の経過とともに減少しており、海産種の基準値超過率は、2015年以降ほぼ0%となっています(2021224日現在)。


3.福島県における漁業再開に向けた取組

販売を伴う試験操業の実施
平成24年6月から、放射性物質の値が低い魚種の試験操業・販売を実施しており、その後、放射性物質の検査結果に基づき、これまで順次対象種を追加するとともに操業海域を拡大し、
福島第一原子力発電所の半径10km圏内を除く海域で操業を行っております。



⓶販路拡大の取組

福島県産水産物の販路を拡大するため、大型量販店での常設販売の取組や首都圏の外食店におけるイベントが開催されています。
こうした着実な取組により、福島県の本格的な漁業の再開につながっていくことを期待しています。


4.風評被害対策
水産物の信頼確保のため、関係都道県や業界団体と連携して、放射性物質調査を実施しており、
その調査の結果やQAを日本語や外国語でホームページに掲載し、正確でわかりやすい情報提供を実施しています。

また、国立研究開発法人水産研究・教育機構等と協力して、一般消費者向けのなじみやすいパンフレットも作成し、
消費者、加工業者など様々な関係者に対して説明会を実施しています(令和3224日現在で計167回)。

令和2年1028日大阪にて開催の消費地商談会でのセミナーの様子

・放射性物質調査の情報提供

http://www.jfa.maff.go.jp/j/housyanou/kekka.html(水産庁HP)

・放射能と魚のQ&A

http://www.fra.affrc.go.jp/bulletin/radioactivity_pamphlet2018/cover_index.html(国立研究開発法人水産研究・教育機構HP)

・知ってほしい放射線検査の話(令和2年3月発行)

http://www.jfa.maff.go.jp/j/koho/saigai/attach/pdf/index-84.pdf(水産庁HP)

http://www.jfa.maff.go.jp/e/inspection/attach/pdf/180910english.pdf(英・中韓・タイ)
 

いかがでしたでしょうか。

この記事が皆さまの東日本大震災からの水産業の復旧・復興状況と、被災地で懸命に頑張る水産関係者の取組について少しでも考えていただける機会になれば幸いです。

水産庁はこれからも東日本大震災からの復旧・復興に向けて、水産関係者の方に寄り添い支援し続けるともに、
放射線物質に関する情報や、福島県産水産物の取り扱いなどを随時公開し、その安全性や魅力を皆さまに伝えて参ります。 

 

〇東日本大震災からの水産業復興へ向けた現状と課題

https://www.jfa.maff.go.jp/j/yosan/23/kongo_no_taisaku.html
 

【3月5日 小田原産のアンコウを捌いてみた

小田原市から水産庁に出向しているTです。

小田原市の冬の味覚と言えばアンコウ。
私はアンコウが大好きで、小田原勤務時代は仕事納めの日にアンコウ鍋をよく食べに行ってました。

先日、小田原産の新鮮なアンコウを仕入れることができたので、自宅で捌いてアンコウ鍋を作ってみました。 

今回捌くのは1.3キロ程の小型のアンコウです。
実際に見ると相当な迫力です。

アンコウと言えば、吊るして捌く「吊るし切り」が一般的ですが、自宅にそんな設備はありませんので、まな板の上で捌いていきます。
もちろんアンコウを捌いた経験もありませんが、最近はYouTubeで捌き方を解説する動画がたくさんありますので20分ほどのビデオ学習をしたのち、調理開始。

まずぬめりがすごいです。流水でぬめりを入念に落とすものの、一向にとれず。
そしてぬめっている割に頭部はトゲトゲで固くて痛い。
歯の鋭さは言うまでもなく、軍手をしないと流血するレベルです。 

早々にお腹を割ってあん肝を取り出しましたが、個体が小さいので肝も小さめ。
具にするかスープに溶かすか迷いましたが今回は全部スープに入れることに。

アンコウは捨てるところがない魚と言われており、特に「肉・肝・胃袋・卵巣・エラ・ヒレ・皮」はアンコウ7つ道具と呼ばれています。
今回は初めてということもあり、エラだけうまくとれなかったので、6つ道具で鍋を作っていきます。

スープはどぶ汁風の味噌仕立てです。
まずあん肝を鍋で炒めていき、その次に味噌を加えて炒め、酒などを加えていきます。
後は野菜と切ったアンコウの具材を入れ煮込みました。

結構身がとれたので、試しに余った身で刺身と唐揚げも作ってみました。
そして締めは卵とネギを入れての雑炊。アンコウのフルコースですね。

お味はといいますと、やはりめちゃくちゃ旨いです。
アンコウの身を入れる前にスープを味見していたのですが、アンコウを煮込んだ後のスープは全くの別物。
旨味が溶け出して超濃厚スープに変わっていました。
具材も皮・ヒレはコラーゲンたっぷりでプルプル、胃袋はコリコリとした食感で色々な食感が楽しめました。

アンコウの刺身は初めて食べましたが、独特の柔らかい食感ながら淡泊で上品な味わい(捌いている時から魚臭さが全くありません)。
肝が大きければ肝醤油で食べてみたかったですね。

唐揚げも外はさくさく、中はフワッとして非常においしかったです。


〆の雑炊はもう言うまでもありません。
煮込んだ旨味がご飯に染みこんで絶品です。

今回1.3キロほどのアンコウで、大人2~3人前くらいの量でした。

アンコウを捌くのは非常に難易度が高いかと思っていましたが、大体どこの部位も食べれて、鍋に入れる前提なので意外と適当にやっても何とかなりました。
後半は肉がありそうなところをキッチンはさみで切って鍋にいれていきました。

コロナで外食できない分、こうやって丸魚を一から捌いておいしく食べるのも一つの楽しみですね。
もうすぐアンコウの旬は終わってしまいますが、もし丸魚で買える機会があれば皆様もやってみてはいかがでしょうか。



【3月4日 魅惑のタコ知識~第2回「タコの地球外生命体感が半端ないっ!」~】


私は学生時代からタコの海よりも深いディープな魅力に取り付かれています。
そんな私がお送りする「魅惑のタコ知識」(過去のタコ知識はこちら
皆さんにタコ知識を知っていただき、多幸を感じてもらいたいと思っております!

今回のお題はこちら
「タコの地球外生命体感が半端ないっ!」 

なんとタコには下図のように
・心臓が3つ:体に生命を維持する心臓が1つ、鰓に血液を送る心臓が2
・脳が9つ:目と目の間1つ、各腕に1つずつ
あります!
 

しかも血は青色!
我々人間など動物の血の色は鉄を含むヘモグロビンが由来し赤色なのですが、
タコの血の色は鉄ではなく、銅を含むヘモシアニンに由来するため青色です。 

心臓が3つ、脳が9つあり、血が青いタコは
地球外生命体感が半端ないっ! 

こんな変わった生物を食べられるなんてわくわくしてきませんか。

今日の食卓にタコはいかがでしょうか。

【3月2日 佃煮の世界 ~佃煮百景16品目ー20品目~】


水産庁職員は仮の姿、佃煮エージェントKがお送りする「佃煮の世界」!

今回は「佃煮百景」!
16品目~20品目を一気にご紹介します。
(過去の佃煮百景はこちら

16品目「本諸子醤油煮」

商品名:本諸子醤油煮
   材:ホンモロコ
製造元:
有限会社ヤマサ水産
購入金額:450円
コメント:
「琵琶湖のダイヤモンド」と呼ばれるホンモロコを丁寧に炊きあげた逸品。
お酒が永遠に飲める肴に認定。


17品目「柚子こしょうのり」

商品名:小豆島で炊いた柚子こしょうのり
   材:のり(ひとえぐさ70%・あまのり30%)
製造元:タケサンフーズ 株式会社

購入金額:324円
コメント:口の中で柚子が香り、甘辛いのりの佃煮に柚子こしょうの刺激が心地いい1品。
ご飯はもちろん、豆腐、はんぺんなどにのせおつまみにしても抜群です。


18品目「栄養煮」

商品名:栄養煮
   材:小魚(イワシ?)、昆布、いか、さば節のり
製造元:福利物産株式会社
購入金額:288
コメント:栄養煮というだけあって、たくさんの魚介類が使われており、旨味成分のイノシン酸とアミノ酸の相乗効果が高められた逸品。
見た目も食感も楽しい佃煮でした。


19品目「小女子佃煮」

商品名:小女子佃煮
   材:イカナゴ(小女子・コウナゴ)
製造元:角上魚類株式会社
購入金額:172
コメント:シラスと比べしっかりとした魚感、コウナゴ独特の苦み味わい感じられる逸品。
目の前にあるとご飯が無くなってもついつい手が出てしまう。



20品目「小女子くるみ」

商品名:小女子くるみ
   材:イカナゴ(小女子・コウナゴ)
製造元:勝木食品工業株式会社
購入金額:-円
コメント:コウナゴのしっかりとした旨味とクルミの香ばしさが醤油によって完璧に調和した逸品。
ご飯でもいいが、ワインを飲みながら一皿簡単に食べつくしてしまうほど。
旨い旨いと食べながら調べてみるとモンドセレクション10年連続金賞と農林水産大臣賞受賞
していることが判明。


食卓のお供に佃煮はいかがですか。

【3月1日 漁業取締船「白萩丸」代船が進水】


先日、水産庁漁業取締船「白萩丸」代船の命名・進水式が行われました!
代船 とは、新しい船を造って既存の船と交換すること。

今回の代船によって、船体の大型化(499t→900t級)や取締能力が強化され、新しく生まれ変わりました。

航海に必要な装備などを取り付ける作業(艤装※ぎそう)を終えた後、現場に配備されます。

新「白萩丸」の活躍にご期待ください!

 

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