平成25年九州・山口県沖における外国漁船取締活動の概況について

－外国漁船による違法操業事件は平成24年に比べ大幅に増加－

1.九州漁業調整事務所では、九州・山口県沖の我が国領海や排他的経済水域(EEZ)において、外国漁船を主

な対象として船舶及び航空機による取締りを実施しています。

2.平成25年における外国漁船の拿捕件数は13件(平成24年は5件)、外国漁船が違法に設置したとみられる漁具

の押収件数は7件(同2件)、我が国漁業取締船の追跡にもかかわらず逃走した件数は12件（同1件）となり、外国

漁船による違法操業の事件件数は、昨年に比べ大幅に増加しました。

3.拿捕事件を内容別にみると、無許可操業が2件、禁止区域での操業(操業水域違反)が2件、漁具の規制違反

(網目、光力規制違反)が2件、割り当てられた漁獲量を超過して漁獲していた違反(漁獲割当量超過)が2件、我

が国の漁業操業許可を受けた外国漁船が操業日誌に漁獲量を過小に記載するなどしていた違反(操業日誌不

記載、操業日誌不実記載)が6件、漁船に備え付けておくことが義務付けられている書類の不備付等が2件あり

ました。

また、国・地域別に見ると、韓国漁船7件、中国漁船6件となっており、中国漁船は、昨年の1件から大幅に増加

しました。

4.排他的経済水域の設定を踏まえた新たな日韓漁業協定及び日中漁業協定の発効から10年以上が経過し、外

国漁船による違法操業の事件件数は減少傾向にありましたが、平成25年は中国漁船の拿捕等が大幅に増加し

ました。近年、拿捕事件の大半を操業日誌の不実記載等が占める状況において、無許可操業や操業水域違反

といった悪質な違反も依然として発生しており、我が国EEZでの秩序ある操業が定着しているとは言い難い状況

にあります。

今後とも関係機関と連携して我が国EEZ境界付近の監視、外国漁船への立入検査・指導を行い、違反に対して

は毅然として対処するとともに、外交ルートによる抗議を含めた様々な方法を用いて違反の防止に努めてまいり

ます。

 
5.外国漁船取締活動の主な取組み、事件件数の推移等は、別紙のとおりです。