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巨大な監視ネットワークの形成

沿岸域にはりめぐらされた広大な監視のネットワークは、国民の生命・財産の保全に大きく貢献しています。

日本の海岸線の総延長は、約3.4万kmと世界でも有数の長さを誇ります。この海岸線には、漁業集落が約6,300あり、約21万隻の漁船が漁業生産活動に従事しています。漁港・港湾は約4,000あります。 すなわち、漁業集落は5.5kmに1つ、漁船は170mに1隻、港は8.7kmに1港が存在することになります。

海を国境とするわが国の沿岸域には実質的に巨大な監視ネットワークが形成されているといえます。

 

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海難救助 

海難事故の発生時、海が仕事場で地元の海域に精通する漁業者が大きな役割を果たしています。海上保安庁の職員や船だけでは膨大な海岸線をカバーすることは困難なため、実際には、漁業者は何を差し置いても救助に駆けつけます。

海難救助のボランティア組織によって、全国1200ヶ所に救難所・支所が設置され、その7割にあたる約830ヶ所は漁協に置かれています。これまでの救助者数は約19万人、救助された船舶は約4万隻にものぼっています。

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転覆船を曳航する漁船

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 漁業者による救助訓練  ボランティア組織による救助体制

 

災害救援活動 

大規模な災害時、漁船による物資等の運搬や流出油の回収作業など漁業者が活躍しています。
1995年、陸路が寸断された阪神淡路大震災において、救援物資や人員などを漁船で運搬しました。

1997年の東京湾本牧沖で大型タンカー「ダイヤモンドグレース号」が事故を起こしました。約1500klの原油が流出し、風によって浅い沿岸部へと吹き寄せられました。大型油回収船が入れない横浜港内等を中心に、横浜市漁協の漁業者(漁船計87隻、組合員計407名)が、原油の除去作業を行いました。

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流出油を回収する横浜市漁協の漁業者

 

海難事故等における救助実績

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出典:海上保安統計年報;1999~2004年平均

 

公的機関である海上保安庁以外による救助実績は、全体では67%、うち海浜事故者では84%にも及ぶことが示されています。海上保安庁以外で、水難事故への支援が可能となるのは漁業者に限られます。海を仕事場とする漁業者は、水難事故への遭遇や、人命救助、行方不明者捜索の依頼を受けることが多くなります。

横浜市漁協組合員の海難救助活動についてのアンケート調査(2004年)によれば、「行方不明者捜索」の経験のある漁業者は79%、「人命救助」の実績がある漁業者は58%にものぼりました。

 

海域の環境監視 

赤潮・青潮やクラゲの大量発生など、海の異常現象の多くは、海とともに暮らす漁業者によって早期に発見されます。海の環境モニタリングに漁業者の確かな眼が生かされています。

 

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赤潮 エチゼンクラゲ

 

第11明神丸と明神礁

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1952年9月、操業中のカツオ漁船第11明神丸が、東京都青ヶ島の南南東約65kmのあたりで海底火山の大きな爆発を目撃し、焼津無線局に通報しました。爆発によって出現した新島は、第一発見者の漁船名をとって「明神礁」と名付けられました。

 

国境の監視 

ウニやアワビなどの貴重な海の水産資源を密漁から守るために、漁業者は独自にパトロール活動を行っています。こうした活動は、資源を守ることを目的としていますが、同時に、密輸、密入国、不法操業等への抑止力としても機能することから、国益を守る貴重な活動といえます。

 

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監視レーダーとチェックする漁業者

密航者の発見を呼びかける看板

 

漁協と公的機関の協力体制

各地域の漁協等の漁業組織と海上保安庁との間には「防犯連絡会」、警察との間には「沿岸協力会」といった組織が県単位で組織されています。また、税関との間には密輸等の発見に協力するための覚書などが交わされています。 また、海上保安庁の「118番システム」には、漁業者などから多くの情報がもたらされ、公的機関の迅速な行動へとつながっています。  

 

  

 

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