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諮問文
15水漁第1734号
平成15年10月8日
日本学術会議会長 殿
農林水産大臣
地球環境・人間生活にかかわる水産業及び漁村の多面的な機能の内容及び評価について
標記について、日本学術会議法(昭和23年法律第121号)第4条の規定に基づき、別紙のとおり諮問する。
(別紙)
水産業及び漁村は、古来から多様な水産物を供給し日本人の食生活を豊かにしてきたが、水産物を供給する機能以外にも、物質の循環、環境の保全、海難救助等による国民の生命財産の保全、保養・交流・学習の場の提供、漁村文化の継承等の多面的な機能を有し、国民生活及び国民経済の安定に重要な役割を果たしてきた。
しかしながら、水産業及び漁村の多面的な機能の内容及び評価については、水産庁における調査が進められているが、今までのところ、幅広い学術分野からの横断的な研究は乏しい状況にある。
学術的知見に基づき、水産業及び漁村の有する多面的な機能の内容及び評価について調査審議がなされることは、四面を海に囲まれ海洋への依存度の高い我が国において、とりわけ大きな意味を有するものである。
このような視点に立ち、多面的な機能の内容を明らかにするとともに、その定量的な評価を含めた手法や今後の調査研究の展開方向のあり方などを中心に、幅広い見地から「地球環境・人間生活にかかわる水産業及び漁村の多面的な機能の内容及び評価」について学術的な調査審議をしていただきたく、諮問する。