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プレスリリース

「2016年IWC/日本共同北太平洋鯨類目視調査」の結果について

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平成28年8月30日
水産庁

我が国と国際捕鯨委員会(IWC)が共同で北太平洋海域において実施していた鯨類目視調査が8月30日(火曜日)に終了しました。

1.調査の目的

本調査は、国際捕鯨委員会(IWC(注1))の太平洋鯨類生態系調査プログラム(POWER(注2))に基づき、北太平洋海域の鯨類資源状況等を把握することを目的に、我が国とIWCが共同で実施しているものです。
2010年から実施しており、今回が7回目の調査となります。
(注1)IWC:International Whaling Commission
(注2)POWER:Pacific Ocean Whale and Ecosystem Research

2.調査の概要

(1)調査期間 平成28年7月2日(土曜日)から8月30日(火曜日)
(2)調査海域 北太平洋海域(下図の線で囲まれた海域のうち、公海及び米国の排他的経済水域)
調査海域
(3)調査委託機関 一般財団法人 日本鯨類研究所
(4)調査船 第三勇新丸(742トン)
調査船には日本人2名、アメリカ人1名、韓国人1名の合計4名の鯨類研究者が乗船し、調査に当たりました。
(5)調査内容
ニタリクジラ、イワシクジラ、ナガスクジラ及びその他の鯨種の目視調査による資源量推定
ニタリクジラ、イワシクジラ、ナガスクジラ、ザトウクジラ、マッコウクジラ等の系群構造に関する情報の収集(特にバイオプシー(皮膚標本)採取(注4)と自然標識撮影(注5))
北太平洋セミクジラ、シロナガスクジラ等希少鯨種のバイオプシー(皮膚標本)採取と自然標識撮影
(注4)DNA等を解析するため、鯨の表皮の一部を採取するもの
(注5)外見上の特徴(色、ひれの形状、傷跡等)により、鯨の個体識別ができるようにするため、発見された鯨を撮影するもの

3.結果概要

(1)主な発見鯨種は、シロナガスクジラ1群1頭、イワシクジラ1群1頭、ニタリクジラ24群28頭、マッコウクジラ32群115頭、アカボウクジラ2群5頭、ハナゴンドウ2群19頭、スジイルカ5群378頭、マイルカ8群217頭でした。
これらの情報は、鯨類の資源量推定に役立てられます。
(2)シロナガスクジラ1頭、イワシクジラ1頭、ニタリクジラ13頭、マッコウクジラ5頭からバイオプシー標本を採取しました。
これらのサンプルは、各鯨種の系群構造の解明に役立てられます。
(3)ニタリクジラ13頭、マッコウクジラ7頭の個体識別写真を撮影しました。
これらの写真は、各鯨種の回遊生態や生活史の解明に役立てられます。

4.参考

平成28年7月1日付けプレスリリース「2016年IWC/日本共同北太平洋鯨類目視調査」の実施について
https://www.jfa.maff.go.jp/j/press/kokusai/160701_1.html

お問合せ先

資源管理部国際課捕鯨室

担当者:岡添、髙屋
代表:03-3502-8111(内線6762)
ダイヤルイン:03-3502-2443
FAX番号:03-3504-2649