プレスリリース
「2016年度第二期北西太平洋鯨類捕獲調査(秋季沿岸域調査)」の終了について
「第二期北西太平洋鯨類捕獲調査計画」に基づき、北海道釧路市釧路沖で実施していた鯨類捕獲調査が、10月31日(月曜日)に終了しました。
1.調査の目的及び概要
本調査は、鯨類の摂餌生態を詳細に解明し、海洋生態系の総合的管理に貢献するため、毎年、春と秋に実施されているものです。例年、春は宮城県石巻市鮎川沖、秋は北海道釧路市釧路沖でミンククジラの捕獲調査を実施しており、胃内容物の餌生物種の同定、内容物量の測定、生物学的情報の収集等を行っています。
本調査は、国際捕鯨取締条約第8条に基づき、農林水産大臣の許可を受けて実施されるものです。
2.調査実施主体
一般社団法人 地域捕鯨推進協会調査総括 加藤 秀弘(国立大学法人 東京海洋大学 教授)
調査団長 吉田 英可(国立研究開発法人 水産研究・教育機構)3.調査期間
平成28年9月5日(月曜日)~10月31日(月曜日)4.調査海域
北海道釧路市釧路港を中心とした半径50マイル以内の海域5.調査参加船
標本採集船:4隻6.結果概要
(1)ミンククジラの発見は39群40頭であり、うち21頭を捕獲しました。(2)捕獲された鯨の組成は、雄8頭、平均体長7.09m(6.00~7.75m)、雌13頭、平均体長7.07m(5.07~8.85m)でした。
(3)捕獲された個体の胃内容物(マイワシやサバなどの餌生物)のデータを収集しました。
(4)非致死的調査において、洋上を遊泳するミンククジラからのバイオプシー(皮膚標本)(注)採取を試みましたが、標本は採取できませんでした。
(5)今回の調査で得られたデータは、今後、詳細な分析を行った上で、国際捕鯨委員会科学委員会に報告されるなど、北西太平洋における鯨類資源の保存及び管理に資する科学的知見の蓄積・増進に役立てられます。
(注)DNA等を解析するため、鯨の表皮の一部を採取するもの
7.その他
(参考)平成28年9月5日付けプレスリリース「2016年度第二期北西太平洋鯨類捕獲調査(秋季沿岸域調査)」の実施について
https://www.jfa.maff.go.jp/j/press/kokusai/160905.html
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