水産庁公式ブログ「アワビのステーキ食べてみたいよね」2022年9月
【9月30日 魚介料理紀行~第5回静岡県「金目の煮付け」~】
日本全国の魚介料理を
作って味わい旅をする「魚介料理紀行」!(前回はこちら)
第5回は
静岡県の魚介料理「金目の煮付け」!
静岡県伊豆半島は金目鯛の産地で、下田港は金目鯛の水揚げが日本一の漁港です。
金目鯛の代表的な料理は刺身や煮付け。
煮付の場合、切り身あるいは一匹そのままの姿を醤油、酒、砂糖で甘く煮ます。近年は、刺身、煮付け以外のメニューも多く開発されているそう…。
では早速作っていきましょう!
材料はこちら
キンメ、水、砂糖、料理酒、醤油(配合はお好みで)
- 鍋もしくは深さのあるフライパンに調味料を全て入れ、よく混ぜ合わせます。
- そこにキンメを入れ、火にかけます。火加減は中火が目安。
- 煮立ったら落とし蓋をして時々汁をかけながら煮れば完成!
甘辛い味付けがご飯によく合います!お箸が止まりません…!
いかがでしたでしょうか。
静岡県の魚介料理「金目の煮付け」
今回も美味しかったです!
次回の「魚介理紀行」もお楽しみに!
【9月14日 見た目は真っ赤な白身魚・スジアラの完全養殖~水研コラボ~】
国立研究開発法人水産研究・教育機構が第24回ジャパン・インターナショナル・シーフードショーに出展していると聞き、行ってきました。
会場の東京ビックサイト
早速会場の中へ入って行きましょう!
入ってすぐに水産研究・教育機構のブースを発見。
未利用・低利用魚の活用や、昆虫タンパク質と微細藻類DHAを原材料とした養殖飼料等の最新の研究成果が展示されている中で、特に目を引いた「スジアラ」の完全養殖の展示について少しだけご紹介します。
「スジアラ」とは沖縄方言で「アカジン」とも呼ばれ、ハマダイやシロクラベラと並ぶ沖縄の三大高級魚です。
「アカジン」の名前の由来は、体色の赤色と沖縄地方の方言でお金を意味する「ジン」から「赤いお金になる魚」だそうです。(諸説あります)
なんと実物が展示されていました!
上から、1kg、600g、400gのスジアラです。
(作り物かと思うくらい綺麗でつやつやしていますが、本物です!)
白身の魚で、刺身や煮付け、蒸し料理で食べることが多いとのこと。
いつか食べてみたい…!
天然資源は近年減少傾向にあるスジアラですが、水産研究・教育機構は平成28年に完全養殖に成功しました。
この完全養殖スジアラは認知度向上と販路開拓を図るため「琉球アカジン」の名称で商標登録されています。現在は天然資源に依存しないSDGsなスジアラ養殖業創出に向け、取り組んでいるそうです。
水産研究・教育機構のHPでは様々な研究の成果を紹介しているそうです。
ぜひご覧ください!
~おまけ~
水産大学校が企業と共同開発した調味料
イサダ(ツノナシオキアミ:東北で春季に漁獲されるオキアミ)を使用した味噌など
ムラサキイカ(アカイカ)の加工品が無料配布されていました
昆虫飼料(乾燥ミズアブの粉末)
魚粉とミズアブを05時05分の割合でマダイに与えたところ、食いつきも良く、市販飼料を与えた場合と比較して遜色ない成長が見られたとのこと!
【9月9日 魅惑のタコ知識~第7回「雌雄の見分け方」~】
私は学生時代からタコの海よりも深いディープな魅力にとりつかれています。
そんな私がお送りする「魅惑のタコ知識」。
皆さんにタコ知識を知っていただき、多幸を感じてもらいたいと思っております!
第7回のお題はこちら
「雌雄の見分け方」!
みなさんはタコの雌雄の見分け方はご存知でしょうか。
色!?見た目!?所作!?!?
確実に見分けられる方法は、「交接腕の有無」です!
雄タコの腕のうち、1本には先に吸盤がないものがあります。
これが「交接腕」と呼ばれるもので、雄はこの交接腕を使って雌に精莢(せいきょう)と呼ばれる精子のカプセルを渡し、
生殖を行います。
お店によく売られているタコ足1本じゃ16分の1の確率でしか分からないじゃないか!
という皆さん、ご安心ください。
100%ではありませんが見分けられる方法があります。
それは吸盤の並び方や大きさです。
雌の吸盤は小さく綺麗に並び、
雄の吸盤は大きく、ばらばらに並んでいると言われています。
また、タコの肉質は雌の方が柔らかく、雄の方がしっかりしているという説もあります。
いかがでしたでしょうか。
みなさんもタコを買い、雄か雌か確認してから食べたくなったのではないでしょうか。
次回の魅惑のタコ知識もお楽しみに!!
【9月2日 トラフグ~水研プレゼンツ☆おさかな瓦版~】
このたび、水産庁と水産研究・教育機構は広報連携を結びました。
Facebookでは既にお知らせしていますが、今後、水産分野の研究開発などの情報を発信してまいります。
その一環として、3ヶ月に1度、水産庁ブログにて水産研究・教育機構が発行する「おさかな瓦版」の内容をご紹介いたします。
「おさかな瓦版」は水産研究・教育機構が年6回発行しているお子様向けの水産広報誌です。
お子様向けではありますが、非常にわかりやすく丁寧に解説されていて、老若男女問わず楽しむことができます。
水産研究・教育機構のHPではバックナンバーも掲載していますので、チェックしてみてください!
今回は「トラフグ」についてです!
よく知られているのに産卵はナゾだらけな高級魚
水産研究・教育機構のキャラクター、ふっくん、ふーちゃんでおなじみのフグ。
今回はフグの中でもいちばん値段が高く、正月には1尾10万円にもなるトラフグです。
山口県下関市には、全国的に有名なトラフグをあつかう南風泊市場があります。
トラフグは九州西岸から山口県の日本海側、瀬戸内海、伊勢湾などでとれます。(※1)
1 トラフグの生息域
産卵期:3月下旬に九州南部から始まり、水温が上がると北上します。
瀬戸内海での産卵期は4~5月。若狭湾や七尾湾は4~6月。
このごろは東京湾でも、卵を産みにきた親フグや稚魚がとれ、ニュースになっています。
親になると最大で80センチ弱、体重10キロ以上になり、寿命は10才以上です。
トラフグの生活はまだわからないことが多く、とくに卵を産むことについてはナゾがいっぱいです。
トラフグは毎年春になると、卵を産むために瀬戸内海などの沿岸にやってきます。(※2)
人に見つかりやすい沿岸にいるのに、海の中で卵を産むところを見た人はいません。
2 排卵中のトラフグのメス
そこで、沿岸のどんなところで卵を産むのか調べるために、2016年から瀬戸内海にきたトラフグに
データロガー(※3)という小さな記録装置をつけて、トラフグが移動した海の水温や水深を記録しました。
その記録と昔の記録(60年ほど前)を比べてみました。
すると、卵を産む場所は水深約50メートルで2~4ミリぐらいの砂利があるところと予測できました。
3 データロガーをつけたトラフグ
予測した結果をもとに、漁業調査船「こたか丸」で調査をしたところ、水深50メートルで1個、トラフグの卵がとれました(※4)。
4 トラフグの卵
天然のトラフグは、1度に60~200万個くらいの卵を産みます
残念ながら、まだトラフグが卵を産むところは見られないままですが、少しずついろいろなことが分かってきています。
もしかしたら、皆さんの中にいる未来の水産研究者が、世界で初めて卵を産むところの撮影に成功するかもしれませんね。
(文章・写真提供:水産研究・教育機構おさかな瓦版No.108トラフグ)
この記事は、水産研究・教育機構が発行する「おさかな瓦版」の一部抜粋です。
全文は水産研究・教育機構のHPでご覧ください!
http://www.fra.affrc.go.jp/forkids/kids_anjis_bookshelf_letter.html
お問合せ先
漁政部漁政課広報班
代表:03-3502-8111(内線6505)
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