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水産庁

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(5)漁業協同組合の動向

ア 漁業協同組合の役割

漁業協同組合は、各地の漁業者による協同組織として、組合員のために販売、購買等の事業を実施するとともに、漁業者が所得向上に向けて主体的に取り組む「浜の活力再生プラン」等の取組をサポートするなど、漁業経営の改善や地域の活性化に様々な形で貢献しています。また、漁業権の管理や組合員に対する指導を通じて水産資源の適切な利用と管理に主体的な役割を果たしているだけでなく、浜の清掃活動、河川の上流域での植樹活動、海難防止、国境監視等にも積極的に取り組んでおり、漁村の地域経済や社会活動を支える中核的な組織としての役割を担っています。

イ 漁業協同組合の現状

漁業協同組合については、合併の進捗により、平成30(2018)年3月末現在の組合数(沿海地区)は955組合となっていますが、漁業者数の減少に伴って組合員数の減少が進んでおり、依然として零細な組合が多い状況にあります。また、漁業協同組合の中心的な事業である販売事業の取扱高は近年は横ばい傾向にあります(図3-2-18、図3-2-19)。今後とも漁業協同組合が漁業・漁村の中核的組織として、漁業者の所得向上や適切な資源管理等の役割を果たしていくためには、引き続き合併等により組合の事業及び経営の基盤を強化するとともに、販売事業についてより一層の強化を図る必要があります。

図3-2-18 沿海地区漁業協同組合数、合併参加組合数及び販売事業取扱高の推移

図3-2-18 沿海地区漁業協同組合数、合併参加組合数及び販売事業取扱高の推移

図3-2-19 漁業協同組合の組合員数の推移

図3-2-19 漁業協同組合の組合員数の推移

ウ 漁業協同組合制度の見直し

平成30(2018)年12月に成立した「漁業法等の一部を改正する等の法律」により、「水産業協同組合法」の改正が行われました。今回の改正では、適切な資源管理の実施等により漁業者の所得向上に取り組む上で、漁業協同組合がその役割をより一層発揮できるようにするため、漁業協同組合の役割として漁業者の所得向上を明記するとともに、組合の理事に販売の専門能力を有する者を登用する旨を規定しました。これを契機として、全国の漁業協同組合で、地域の実情に応じ、創意工夫により付加価値向上の取組が展開されることが期待されます。また、漁業協同組合系統の信用事業の健全性の確保を図るため、他の金融機関と同様に、漁業協同組合やその組合員等の預貯金の受入れや貸付けなどを行う信用漁業協同組合連合会及び一定規模以上の漁業協同組合に公認会計士監査を導入することとなりました。なお、公認会計士監査への移行に際し、実質的負担が増加することがないこと等、政府が適切な配慮をする旨を法律附則に規定し、十分な移行期間をとって円滑な移行に向けた準備を進めることとしています。