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水産庁

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(1)世界の水産物需給をめぐる状況

 

〈世界の1人当たりの食用魚介類の消費量は半世紀で約2倍に〉

世界では、1人当たりの食用魚介類の消費量が過去半世紀で約2倍に増加し、近年においてもそのペースは衰えていません(図表特-1-1)。1人当たりの食用魚介類の消費量の増加は世界的な傾向ですが、とりわけ、元来、魚食習慣のあるアジアやオセアニア地域では、生活水準の向上に伴って顕著な増加を示しています。特に、中国では過去半世紀で約9倍、インドネシアでは約4倍となるなど、新興国を中心とした伸びが目立ちます。一方、我が国の1人当たりの食用魚介類の消費量は、世界平均の2倍を上回ってはいるものの、約50年前の水準にまで減少してきており、世界の中では例外的な動きを見せています。

図表特-1-1 世界の1人1年当たり食用魚介類消費量の推移(粗食料ベース)

図表特-1-1 世界の1人1年当たり食用魚介類消費量の推移(粗食料ベース)

食用水産物の国際取引価格は、世界的な需要の高まりを背景に上昇傾向にあります。経済協力開発機構(OECD)及び国際連合食糧農業機関(FAO)は、今後10年間の水産物価格について、若干の変動はあるものの、総じて高値で推移すると予測しています(図表特-1-2)。

図表特-1-2 世界の水産物価格の推移

図表特-1-2 世界の水産物価格の推移

このように、我が国とは対照的に水産物需要が拡大し、価格の上昇が続くと見込まれる海外市場は、我が国にとって水産物の販路としての重要性が高まっていると考えられます。

〈世界の養殖業生産量及び水産物貿易量は拡大傾向〉

世界では、水産物需要の拡大に伴って養殖業生産量や水産物貿易量が拡大しています。

世界の漁業・養殖業を合わせた生産量は増加し続けており、令和元(2019)年には2億1,371万トンとなりました(図表特-1-3)。このうち漁船漁業生産量は、1980年代後半以降は横ばい傾向となっている一方、養殖業生産量は急激に伸びています。

図表特-1-3 世界の漁業・養殖業生産量の推移

図表特-1-3 世界の漁業・養殖業生産量の推移

また、世界の水産物輸出入量は、輸送費の低下と流通技術の向上、人件費の安い国への加工場の移転、貿易自由化の進展等を背景として総じて増加傾向にあります(図表特-1-4)。

図表特-1-4 世界の水産物輸出入量の推移

図表特-1-4 世界の水産物輸出入量の推移

このように、水産物需要の拡大に伴って世界の水産物供給も拡大している中で、我が国が世界の水産物需要を取り込んでいくためには、資源の回復による漁獲量の増大や養殖業生産量の増大を図るとともに、輸出先のニーズをしっかりと捉え、課題に対応していく必要があります。

なお、令和2(2020)年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により外食や人の移動が制限されるなど、これまで主に海外の外食需要に支えられて増加してきていた我が国の水産物輸出にとって厳しい条件の年となりました。

お問合せ先

水産庁漁政部企画課

担当者:動向分析班
代表:03-3502-8111(内線6578)
ダイヤルイン:03-6744-2344
FAX番号:03-3501-5097