6 人材育成
(1)新規漁業者の確保・育成
他産業並みに年齢バランスの取れた活力ある漁業就業構造への転換を図るため、就業フェアや水産高校での漁業ガイダンス、インターンシップ等の取組を通じ、若者に漁業就業の魅力を伝え、就業に結び付ける取組の継続・強化を図ります。
また、新規就業者と受入先とのマッチングの改善等により、地域への定着を促進します。
さらに、漁業に必要な免許・資格の取得に加えて、経営スキルやICTの習得・学び直し等を支援します。
(2)水産教育
水産業の将来を担う人材を育成する水産に関する課程を備えた高校・大学や国立研究開発法人水産研究・教育機構水産大学校においては、水産業を担う人材育成のための水産に関する学理・技術の教授及びこれらに関連する研究を推進し、水産業が抱える課題を踏まえ、水産業の現場での実習等実学を重視した教育を引き続き実施することなどにより、水産関連分野への高い就職割合の確保に努めます。
また、水産高校においては、文部科学省と連携し、マイスター・ハイスクール事業における水産高校と産業界が一体となった教育課程の開発等により、地域社会で求められる最先端の職業人材の育成を推進します。
さらに、「スマート水産業等の展開に向けたロードマップ」等に基づき、水産高校等における水産新技術の普及を推進します。
(3)海技士等の人材の確保・育成
漁船漁業の乗組員不足が深刻化し、かつ高齢に偏った年齢構成となっている中、年齢バランスの取れた漁業就業構造の確立を図るためには、次世代を担う若手の海技士の確保・育成や漁船乗組員の確保が重要となることから、水産高校や業界団体、関係府省等の関係者の連携を図り、水産高校生等に漁業の魅力を伝え就業を働きかける取組を推進するほか、海技試験の受験に必要となる乗船履歴を早期に取得できる仕組みの実践等の海技士の計画的な確保・育成のための取組を支援します。
あわせて、Wi-Fi環境の確保や居住環境の改善等、若者にとって魅力ある就業環境の整備、漁船乗組員の労働負担の軽減や効率化も推進します。
(4)外国人材の受入れ・確保
生産性向上や国内人材確保のための取組を行ってもなお不足する労働力について、特定技能制度を活用し、円滑な受入れを進めるためには、我が国の若者と同様に、外国人材にとっても日本の漁業を魅力あるものとしていくことが重要であることから、生活支援や相談対応の充実等、外国人材にとって満足度の高い受入環境の整備を進めます。
また、外国人材を安定的かつ長期的に確保するため、外国人材が日本人と同様に、漁村において幅広く水産関連業務に従事し技能を高めることや、漁業活動に必要な資格を取得し漁業現場で活かすなど、将来を見据えて、キャリアアップしながら就労できる環境の在り方について、関係団体、関係府省とともに検討を進めます。
さらに、外国人材の適正な受入れや地域への定着を促進するため、外国人材受入マニュアルの作成や日本語指導者の養成、外国人材の日本語学習の取組を支援します。
お問合せ先
水産庁漁政部企画課
担当者:動向分析班
代表:03-3502-8111(内線6578)
ダイヤルイン:03-6744-2344