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水産庁

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(1)我が国の資源評価

〈192種について資源評価を実施〉

我が国では、水産研究・教育機構を中心に、都道府県水産試験研究機関、大学等と協力して、市場での漁獲物の調査、調査船による海洋観測、生物学的調査等を通じて必要なデータを収集するとともに、漁業で得られたデータも活用して、我が国周辺水域の主要な水産資源について資源評価を実施しています。

平成30(2018)年に改正された漁業法には、農林水産大臣は、資源評価を行うために必要な情報を収集するための資源調査を行うこととし、その結果等に基づき、最新の科学的知見を踏まえて、全ての有用水産資源について資源評価を行うよう努めるものとすることが規定されています。また、より多くの水産資源について効率的かつ精度の高い資源評価を行うため、都道府県知事は農林水産大臣に対して資源評価の要請ができるとともに、その際、都道府県知事は農林水産大臣の求めに応じて資源調査に協力すること等が規定されています。

このことを受け、資源評価対象種について、広域に流通している種や都道府県から資源評価の要請があった種を中心に、平成30(2018)年度には50種であったのを、令和3(2021)年度には192種に拡大しました。

令和7(2025)年度現在、そのうち、22種40資源について、最大持続生産量(MSY)*1を達成するために必要な資源量と漁獲の強さが算出され、過去から現在までの推移が神戸チャート*2に示されました。また、資源管理のための科学的助言として、MSYを達成する資源水準の数値(目標管理基準値)案、乱獲を未然に防止するための数値(限界管理基準値)案及び資源水準の数値に応じた漁獲の強さの決定方式(漁獲シナリオ)案等が示されました。このほか、令和7(2025)年度には、36種48資源について過去の資源量の推移等から「高位・中位・低位」の3区分による資源水準の評価が行われました。

資源調査・評価については、近年の急激な海洋環境の変化による資源の状況を捉えきれず、資源評価によって算出される生物学的許容漁獲量(ABC)と実際の漁獲量との乖離が指摘されており、資源評価に対する信頼感の揺らぎにもつながっています。そのため、水産庁では水産資源調査・評価推進事業を拡充し、自動観測機器等の配備や漁業者の漁獲データの取得・活用によるリアルタイムなデータ収集等を通じて資源評価の精度の向上を図っていきます。

  1. Maximum Sustainable Yield:現在の環境下において持続的に採捕可能な最大の漁獲量。
  2. 資源量(横軸)と漁獲の強さ(縦軸)について、MSYを達成する水準(MSY水準)と比較した形で過去から現在までの推移を示したもの。

〈我が国周辺水域の水産資源の状況〉

令和7(2025)年度の資源評価の結果、MSYベースの資源評価を行った22種40資源のうち、資源量も漁獲の強さもともに適切な状態であるものは11種16資源(40%)、資源量は適切な状態にあるが漁獲の強さは過剰であるものは2種2資源(5%)、資源量はMSY水準よりも少ないが漁獲の強さは適切な状態であるものは10種12資源(30%)、資源量はMSY水準よりも少なく漁獲の強さは過剰であるものは8種10資源(25%)と評価されました(図表3-1)。「高位・中位・低位」の3区分による資源評価により、資源の水準と動向を評価した36種48資源について、資源水準が高位にあるものは10資源(21%)、中位にあるものは9資源(19%)、低位にあるものは29資源(60%)と評価されました(図表3-2)。

QRコード
わが国周辺の水産資源の現状を知るために(水産研究・教育機構):https://abchan.fra.go.jp/

図表3-1 MSYをベースとした資源評価

図表3-2 我が国周辺の資源水準の状況(「高位・中位・低位」の3区分による資源評価 36種48資源)

お問合せ先

水産庁漁政部企画課

担当者:動向分析班
代表:03-3502-8111(内線6578)
ダイヤルイン:03-6744-2344