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特集 我が国の水産業における食料安全保障

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世界的な食料情勢の変化に伴う食料安全保障上のリスクの高まり等を受け、食料の多くを海外に依存している我が国では、国内の生産基盤の維持・強化を図り、将来にわたって食料を安定的に供給する体制を整えることが急務となっています。

水産物は、たんぱく質をはじめ多種多様な栄養素の供給を通じて国民の健康的な生活を支える重要な役割を果たしていますが、今後、世界的に水産物の需要の増加が見込まれるとともに、持続可能な水準で漁獲されている状態の資源の割合は減少傾向にある状況等を踏まえると、食料安全保障上、その安定供給の確保は重要な課題となっています。

このような状況において、令和2(2020)年から続く新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は、今もなお、世界の経済・社会に多大な影響を及ぼし、我が国においても、水産物の流通形態や価格等、水産物の需給に大きな影響を与えました。

また、令和4(2022)年2月に勃発したロシアによるウクライナ侵略により、国際秩序が大きく揺るがされるとともに、エネルギーや食料等のサプライチェーンの混乱が引き起こされ、水産物輸入に影響が生じたほか、漁業生産に必要な燃油をはじめとする生産資材の価格が高騰するなど、食料安全保障の懸念は高まりつつあります。

このため、今回の特集では、ロシア・ウクライナ情勢下での我が国における水産物の輸入動向や価格上昇の影響、燃油・配合飼料等の生産資材の価格上昇の影響及びこれらの対応について記述します。

その上で、食料安全保障の強化が国家的課題となる中、これまでに取り組んで来たリスク分析・検証や緊急事態における対応について記述します。

本特集の概要は、以下のとおりです。

特集の概要

第1節 ロシア・ウクライナ情勢下での我が国の水産業

(1)水産物の輸入における影響と対応

  • 国際的な水産物需給が逼迫する可能性が高まりやすい状況
  • 我が国で消費される魚介類の多くは輸入
  • 我が国の水産物の輸入は少数の特定国に依存
  • ロシアは輸入額で第3位の水産物輸入先国
  • ロシアからの輸入水産物に適用していた優遇税率を撤回
  • ノルウェー産の生鮮サーモンの輸入が大きく減少
  • 輸入水産物等の価格が上昇
  • 水産加工業者における原材料調達先の多様化等の取組を支援

(2)燃油等の漁業用生産資材における影響と対応

  • 燃油価格の高騰と対策
  • 養殖用配合飼料価格の高騰と対策
  • その他の漁業用生産資材価格の高騰と対策

(3)北西太平洋での我が国漁業におけるロシアとの関係

  • 北西太平洋の漁業における我が国とロシアの主な関係
  • 日ソ地先沖合漁業協定等の各協定の状況

第2節 水産物の食料安全保障に向けた新たな動き

(1)食料安全保障に関する現行の取組

  • 食料・農業・農村基本法における規定
  • 水産基本法における規定
  • 不測時における食料の供給と水産物に関する対応

(2)食料安全保障に係る状況の把握

  • 食料供給に係る定期的なリスク分析・評価の実施
  • 食料の安定供給に関するリスク検証(2022)の実施

(3)水産物の食料安全保障の強化に向けた今後の取組

  • 水産基本計画に基づく資源管理の徹底と水産業の成長産業化に向けた取組
  • 農林水産業・地域の活力創造プランの改訂等
  • 食料安全保障の強化に向けた構造転換対策等の実施
  • 今後の食料安全保障の強化に向けて

目次

お問合せ先

水産庁漁政部企画課

担当者:動向分析班
代表:03-3502-8111(内線6578)
ダイヤルイン:03-6744-2344